秋から注意!2018-2019シーズン「インフルエンザ」の傾向は?
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セコムの舟生です。
9月も終わりになり、秋らしさを感じますが、風邪やインフルエンザなど乾燥した環境を好むウイルスの感染症が広がりはじめます。
今年は猛暑に続いて残暑も厳しかったのですが、早くも9月初旬にはインフルエンザによる学年・学級閉鎖が報告されました。
気候は確実にインフルエンザの流行シーズンに向かって進んでいます。
本格的な流行シーズンにさきがけてインフルエンザ対策をおさらいしておきましょう。
今回は、2018-2019シーズンのインフルエンザの動向について紹介します。
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▼ 2018-2019シーズン「インフルエンザ」の傾向は?
2018-2019シーズンに検出されているインフルエンザウイルスで多いのは、A型の一種である「AH1pdm09亜型」。
2009年に猛威を奮った新型インフルエンザウイルスです。
今では毎年流行を繰り返していることから、季節性インフルエンザの一種として扱われています。
病院の検査では「A型」「B型」と知らされることが多いですが「A型」でも違う種類のものが同時期に流行したり、「B型」も一緒に広がったりすることもあります。
種類によって抵抗する免疫が異なるため、ひとシーズンにA型インフルエンザに2回かかった、A型が治ったと思ったら今度はB型にかかってしまった...ということも起こりうるのです。
ちなみに昨シーズンは、11月半ばまでAH1pdm09亜型が多い傾向にありましたが、11月後半からはB型が増加。さらに年明けからはAH3亜型が増えるなど、時期を追って流行の主流が変わりました。
最初は学校など局所的な流行でも、だんだん地域に広がって、やがて大規模な流行になるのが例年のインフルエンザの特徴です。
自治体のホームページや学校の保健だよりなどで生活圏の流行状況を把握し、予防に努めましょう。
▼ インフルエンザの予防対策をおさらいしましょう
インフルエンザをはじめ、感染症予防の基本は「正しい手洗い」。
感染ルートとして、手指に付着したウイルスが、口や鼻に触れることで体内に入るということがよくあります。
目をこすって目の粘膜からウイルスに感染することもあるそうです。
「ちょっと水で濡らすだけ」「せっけんをつけて流すだけ」という手洗いが習慣になってしまっていることもあるようですが、インフルエンザの感染を防ぐためには特に念入りな手洗いを徹底しましょう。
手のひらを流水で軽く流してから、せっけんをつけてよく泡立て、指や爪の間、手の裏や手首までしっかりこすり洗いをするよう指導してください。
仕上げに流水でしっかり洗い流して、手洗いは終了です。
水気は、清潔なタオルやペーパータオルでよく拭き取ってくださいね。
そのほかのインフルエンザ対策をまとめました。
<はじめよう!インフルエンザ予防対策>
□ 帰宅後や食事前など、こまめにせっけんで手洗いする
□ うがいや水分補給でのどの乾燥を防ぐ
□ 睡眠とバランスの良い食事をしっかりとって、ウイルスへの抵抗力を高める
□ 室内の湿度を50~60%くらいに保つ
□ 適宜マスクを着用する
マスクは、インフルエンザの感染予防にも、感染拡大予防にも役立ちます。
流行が広がりはじめたら、人が多い場所に行くときはマスクをつけるのもいいでしょう。
また、発熱や悪寒など、風邪やインフルエンザが疑われる症状があらわれたときは、まずマスクをして感染拡大を防ぐのが大切です。そのうえで早めに医療機関にかかるようにしてください。
▼ インフルエンザワクチンの接種は流行前に
インフルエンザは毎シーズン流行するウイルスの型が異なるため、シーズンごとの接種が必要になります。
医療機関では10月からインフルエンザワクチンの接種がはじまるところが多いようです。
インフルエンザワクチンの型は、その年に流行が予測されるウイルスから決められます。
2018-2019シーズンのインフルエンザワクチン株は、A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09、A/Singapore(シンガポール)/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)(H3N2)、B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)、B/Maryland(メリーランド)/15/2016(NYMC BX-69A)(ビクトリア系統)と発表されています。
13歳未満の場合は2回接種しないと十分な免疫が得られないそうですので、計画的な接種が必要です。
昨シーズンはワクチンの供給不足で、なかなか医療機関の予約が取れない...という事態もありました。
流行がはじまってから慌てないよう、早めにかかりつけ医に確認してくださいね。
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インフルエンザワクチンについては、いろいろな考え方があると思いますが、厚生労働省では接種を推奨しています。
同省によれば、インフルエンザワクチンには完全に感染を抑える働きはありませんが、発熱やのどの痛みなどの発病を抑える効果が一定程度認められているそうです。
大きな効果は、重症化を防げること。
インフルエンザの重症化による入院や死亡例は、子どもや高齢者に多いことも忘れてはいけません。
任意接種なので、ご自身でも情報収集をおこなって、効果や副反応などをよく理解したうえで接種するかどうかを決めたいですね。2018.09.27