オフィスセキュリティとは?抑えるべきポイントやゾーニングの重要性についても解説

オフィスセキュリティとは?
抑えるべきポイントやゾーニングの重要性についても解説

更新日:2025年7月24日

オフィスセキュリティの概要

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オフィスセキュリティとは企業の情報資産や物理的資産を守るために行うオフィスのセキュリティ対策の総称です。
例えば、防犯カメラ・入退室管理・セキュリティソフト・社員教育などざまざまな対策があります。
そのようなセキュリティ対策を組み合わせて、オフィスへの侵入や情報漏洩、内部不正のリスクを減らすことで、安定的な企業運営が可能となります。

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オフィスに潜むセキュリティリスク

オフィスのセキュリティリスクとして、3つの観点から考えられます。

人的リスク

人的リスクはオフィスで働く人の安全に関するリスクと言われています。
例えば、誰でも入室できるオフィスは不審者からの暴力行為や迷惑行為に対して対応が難しいため、人的リスクの高いオフィスと言えます。
また、人的リスクには従業員の内部不正や情報漏洩なども含まれる場合があります。

物理リスク

物理リスクは金銭的価値のある物品や設備に関するリスクと言われています。
現金や小切手、パソコン、周辺機器、オフィス備品、従業員の私物、社用車などが破損・盗難される事で、企業は金銭的な損失や業務停止などの機会損失に繋がります。

情報リスク

情報リスクは企業が保持している機密情報や個人情報に関するリスクと言われています。
例えば、業務上必要な範囲を超えて個人情報へのアクセスを許可することは、情報リスクが高いと言えます。
近年では機密情報や個人情報の流出が原因で社会的信頼を失い大きな損失に繋がるケースも存在します。

オフィスセキュリティが重要視される理由

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オフィスには人的リスク・物理リスク・情報リスクなどさまざまなリスクが存在しているように、オフィスセキュリティが重要視される理由について3つご紹介します。

経済的損失を防ぐため

人的リスク・物理リスク・情報リスクの被害に遭った際は、経済的損失が発生します。
発生した事象によっては損害賠償請求や業務停止、行政指導、設備の復旧など多くの経済損失と機会損失が発生しますので、オフィスセキュリティが重要視されています。

企業の信頼性を維持するため

どのような業界の企業でも企業間やお客さまからの信頼は非常に重要です。
最近では、ランサムウェアやDDoS攻撃などのサイバー攻撃が増加しており、情報漏洩のリスクを抑えるためオフィスセキュリティが重要視されています。

従業員の安全と安心を守るため

オフィスは従業員が長時間を過ごす場所であり、安心して働ける環境を整えることは企業としても軽視できない部分です。
不審者の侵入や暴力行為、災害時の対応などに備えることで、従業員の身体的・心理的な安全を確保できます。

オフィスセキュリティ対策を進めるうえでのポイント

オフィスセキュリティでは多くの観点での対策が必要になります。
円滑にオフィスセキュリティ対策を行うために進めるうえでのポイントをご紹介します。

point 1 現状のセキュリティ分析を行う

オフィスの立地や構造、利用形態によってセキュリティリスクは異なります。
例えば、入退室管理が厳格なテナントビルでは外部からの侵入リスクが低くなりますが、誰でも機密情報にアクセスできる状態ですと、情報漏洩や内部不正のリスクが高くなります。
まずは現状を的確に分析し、リスクを可視化することで、スムーズな導入ができます。

point 2 目的と目標を明確にする

オフィスセキュリティにおいては、最終的な目的とそれに向けた中間目標を明確にすることが、効率的な対策につながります。
目的と目標を設定することで、ゴールから逆算した計画が可能となり、過剰な投資や対応漏れを防ぎながら、効果的かつ効率的にセキュリティ対策を進めることができます。

point 3 優先順位をつけて段階的に導入する

オフィスのセキュリティ対策はオンラインセキュリティ(機械警備)、入退室管理、セキュリティソフトの導入、従業員への教育など多岐にわたります。
一度に導入しようとすると、費用や人的リソースが不足し、かえって導入が滞ることもあります。優先順位を明確にし、リスクの高い部分から段階的に導入することで、現実的かつ効果的に体制を整えることが可能になります。

point 4 定期的な見直しとアップデートを想定した導入をする

セキュリティを取り巻く環境は日々変化しており、過去に有効だった対策が現在では十分に機能しない可能性があります。そのため、導入した仕組みが継続的に有効であるかを定期的に検証し、必要に応じてアップデートを行うことが重要です。
こうした対応を導入時から計画に組み込んでおくことで、常に最適なセキュリティ体制を維持することが可能になります。

point 5 緊急時の対応体制を整備する

どれだけ万全な対策を講じていても、すべてのリスクをゼロにすることは困難です。万が一の事態が発生した際に迅速かつ適切に対応できる体制を事前に整備しておくことが重要です。
緊急時の対応フローや社内外の連絡体制、責任者の役割分担などを事前に整備しておく事で迅速な対応ができ、被害の拡大を防ぐことができます。

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オフィスセキュリティにおけるゾーニングとは?

オフィスセキュリティを検討するうえで不正侵入や内部不正の対策として効果的なゾーニングについてご紹介します。

ゾーニングの概要

ゾーニングとはオフィス内の用途に応じて必要なセキュリティレベルを分ける考え方です。セキュリティレベルが異なる境界には物理的な間仕切り・パーテーションがあると、効果的に防犯管理が行えます。

  • エントランスや共用部に面する箇所など、来訪者が自由に出入りできるエリア。

  • 打ち合わせルームなど、従業員や、許可を得た来訪者が出入りできるエリア。

  • 執務室など、従業員のみが出入りできるエリア。

  • 重要物保管庫やサーバールーム、更衣室といった従業員の中でも許可を得た人のみが出入りできるエリア。

ゾーニングが重要な理由

オフィスにおけるゾーニングは、不正侵入や情報資産、物理的資産を効率的に保護するために有効です。
たとえば、来訪者が自由に出入りできるゾーンと、社員のみが入れる業務ゾーン、さらに限られた担当者しか入れない機密ゾーンを明確に分けることで、機密情報に触れる機会を限定でき、情報漏洩や内部不正を防止できます。
また、全てのゾーンに同じレベルのセキュリティ対策を行うのではなく、重要度に応じて段階的に導入することで効率的なセキュリティ対策が可能となるため、重要な対策のひとつと言えます。

ゾーニングにおいて抑えるべきポイント

point 1 各ゾーンの用途を明確にする

ゾーニングは各ゾーンの用途に合ったセキュリティレベルを適用することで、セキュリティ対策として機能します。そのため、ゾーンの用途を明確にしておくことが重要です。

point 2 ゾーンの境界には物理的なパーテーションを使用する

ゾーンの境界として間隔を広げるなどの方法も一定数効果は期待できますが、物理的なパーテーションを使用することでより効果が期待できます。
物理的に境界を分けることで、各ゾーンへの不正侵入や音漏れなどを防ぐことができます。

point 3 業務に支障が出ないような動線であるか注意する

ゾーニングは、物理的な境界を設けることで不正侵入や情報漏洩を防止するセキュリティ対策です。
ただし、各ゾーンへの出入りを制限することでアクセス性が低下し、業務に支障をきたす可能性もあります。
そのため、機密情報を取り扱う部署の近くに保管場所を設けるなど、業務動線を考慮した設計を行うことが重要です。

オフィスセキュリティ対策の具体例を紹介

オフィスセキュリティ対策の具体的な内容についてご紹介します。

1.監視カメラ

監視カメラは外部から不正侵入や内部不正の抑止効果が期待でき、被害に遭った際も映像で記録が残るため当時の状況を確認することが可能です。
最近ではAIを活用して異常検知を行う監視カメラも登場しています。

2.ICカード認証システム

入退室時にICカードを使用して認証を行うシステムで、社員ごとにアクセス権限を設定できます。カードの紛失時も物理的な鍵とは異なり、該当カードの設定を解除することで入退室を制限できるため、セキュリティレベルが維持できます。

3.生体認証システム(指紋・顔・静脈など)

指紋や顔、静脈などの個人特有の生体情報を用いて本人確認を行うシステムです。偽造やなりすましが非常に困難で、高いセキュリティレベルを実現します。顔認証などは非接触で認証可能なため、衛生的で感染症対策にも有効です。重要エリアの入室制限などに広く活用されています。

4.入退室管理システム

社員や来訪者の入退室情報をリアルタイムで記録・管理するシステムです。アクセス制限をかけられるので、来訪者に入室して欲しくない部屋はアクセス出来なくするなどといった対応も可能です。ICカードや生体認証と連携することで、より強固なセキュリティ対策が可能になります。

5.セキュリティゲート

受付やビルの入口などに設置される自動ゲートで、社員証や生体認証などで認証された人のみ通過が可能です。部外者の侵入を物理的に防止できるため、有人警備と組み合わせることで強固な入退室管理が可能です。見た目からもセキュリティ意識の高さを印象付けられます。

6.オンライン・セキュリティシステム(機械警備)

窓や扉などに設置したセンサーが感知すると警備会社に通報され緊急対処員が駆けつけるセキュリティサービスです。無人になる夜間のオフィスは侵入に気が付けず、被害の発覚が遅くなります。オンライン・セキュリティシステム(機械警備)を導入することで、迅速な対応が可能になり被害の拡大防止と抑止効果が期待できます。

7.従業員の育成・セキュリティ研修

高度なセキュリティ設備を導入しても、すべてのリスクを防ぐことはできません。設備ではカバーしきれない部分を補うためにも、社員への教育が不可欠です。定期的な研修を行うことでセキュリティに対する周知や実例を用いた啓発により、社員一人ひとりが正しい知識と意識を持つ環境を整えることが重要です。

8.セキュリティ対策ソフト

社内PCやサーバーを外部の脅威から守るため、セキュリティ対策ソフトの導入が必要です。コンピューターウイルスやマルウェアなどの検出・駆除などを行い、常にPCやサーバーを監視しています。近年ではランサムウェアや標的型攻撃にも対応した多機能型が主流となっています。悪意のある攻撃は進化が早いため、常に最新の状態にすることが重要です。

9.高い防盗・耐火性能がある金庫

重要書類や印鑑、契約書、現金などの機密情報や金銭的資産を保管するためには、防盗・耐火性に優れた金庫が有効です。高い防盗性能がある金庫は長時間の破壊行為に対しても耐えられる構造となっており、ICカードやテンキーで認証するモデルもあります。

10.防犯ガラスや防犯フィルム

オフィスの窓は、狙われる侵入経路の一つです。防犯ガラス・防犯フィルムを活用することで破壊から侵入までに時間がかかり、犯行を諦める可能性があります。 また、万が一破損しても破片が飛散しにくいという安全性も兼ね備えているものも多くあります。

11.屋外侵入監視センサー

屋外にセンサーを設置することで、建物内に侵入する前に感知することが可能です。
オンライン・セキュリティシステム(機械警備)と連動させることで、いち早く侵入者を感知し駆けつけるため被害の拡大防止に貢献します。

まとめ

オフィスセキュリティは、不正侵入や内部不正などのリスクから企業を守るために欠かせない対策です。物理的・人的・情報的な対策をバランスよく講じることが重要なため、自社の業務内容や環境に応じた対策を計画的に進め、安全・安心な職場づくりを目指しましょう。

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【執筆】セコム株式会社

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【執筆】セコム株式会社

セコム株式会社が執筆する本コラムでは、日々の生活での不安や心配に対する解決の手助けとなる情報をご紹介します。
「あらゆる不安のない社会の実現」を目指し、セキュリティ事業を中心に防災事業、メディカル事業、保険事業、地理空間情報サービス事業、BPO・ICT事業を展開しています。

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