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月刊長嶋茂雄

  • 2017年08月01日 更新
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第83回 大リーグから甲子園の高校野球ルール改正と野球の本質について

第83回
大リーグから甲子園の高校野球、ルール改正と野球の本質について

 今季の日本のプロ野球の9回試合の平均試合時間を調べてもらいました。日本野球機構(NPB)のホームページにアップされているといいます。7月26日時点でセ・リーグが3時間7分、パ・リーグが3時間9分。1997年からの試合時間も載せられていて、両リーグとも今季までの20年、ずっと3時間超でした。
 近頃はメディアで「長時間試合」があまり問題にされていない気がします。日本では"野球は3時間"とファンの間で習慣づけられたからではないでしょうか。

写真:長嶋茂雄氏

 こんな話を持ち出したのは、野球記者OBから「大リーグ機構(MLB)は今季の9回試合平均時間が史上最長の3時間5分=オールスター戦前まで=になり、試合時間短縮のため、またもルール改正らしい」と不満げな報告を聞かされたからです。
 私がユニホームを着ていた当時は、大リーグが『野球規則』を変更した場合は、その1年後にプロ・アマの野球規則委員が話し合って日本球界でも採用するかどうか、決めていました。
 ところが最近ではこの1年後採用ルーティーンが崩れているようです。大リーグが試合時間の短縮目的で強引なルール改正を始めたからです。日本野球は不採用でも、そう不都合は起こらなかったのです。

試合時間の短縮と野球の本質

試合時間の短縮と野球の本質

写真:長嶋茂雄氏
 うろ覚えですけれど、MLBの改正点を挙げてみると「敬遠は投球なしで歩かせる」、これで20秒の時短だそうです。「打席に入った打者は、投球を待つ間も必ず片足はバッターボックス内に止めておくこと」、テレビ中継で観る限りこれを守っている打者はあまりいない感じです。投手も打者が打席に入るのを待っている。審判員が注意するのも、まず観ませんね。
 「ビデオ判定要求のチャレンジは30秒以内に行う」。これはベンチで監督、コーチがテレビ映像で確かめてからチャレンジするため時間がかかるので「30秒以内」と加えた数少ない時短成功例。日本ではビデオ判定をするかどうかは審判員の権限で、監督のチャレンジ権はありません。一部報道では「監督にチャレンジ権を与える案」がNPBで検討されているといいますが・・・。
 大まかに見て時短への効果はほとんどない、というのが我が印象です。
 そこで、長くなるばかりの試合時間にMLBは来季から「投球間隔は20秒以内、とするピッチ・クロック=投球時間=」を導入するらしい、というのです。
 もし、この規則が決まったら、現場は大混乱、投手たちはパニックになるのではないでしょうか。クローザーたちは仕事にならないでしょう。投球の間合いは、投手と打者の勝負を決める大事な要素です。この間合いに制限時間を設けては、野球の本質を変えてしまわないか、気になります。
 「まさか」と思いますが、「投球なしの敬遠」を実行するのが大リーグですから、導入強行もあり得ます。ただ、仮に実行したとしても、日本球界は採用しないでしょうね(と希望したい)。

まじめな話も野球の楽しみ

まじめな話も野球の楽しみ

写真:長嶋茂雄氏
 なぜ、日米ともに試合時間が長くなったのでしょうか。それは多分、野球の技術が大きく進化したためではないか、と思います。
 選手のサイズが大きくなり、栄養学と科学的トレーニングで鍛えられています。投手の投げる球は速くなり、それに対抗して打者の打撃術も上がります。データ分析での変形守備隊形、投手の分業制...と広がっていきます。
 試合はベンチ入り選手総動員の様相になりますから、当然試合は長くなる。
 ルールの変更は、ユニホームを着てグラウンド内にいる人間(選手と審判員)の意見を十分に聞いてやってほしいですね。
 いささかまじめな野球の話になってしまいましたが、こんなことを考えるのも野球の楽しみです。
 そして、つくづく思うのですが、これから始まる炎天下の甲子園の高校野球、あの球児たちのプレーこそが野球の原点、とますます楽しみになってくるのです。

  • 2017年08月01日 更新
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第83回 大リーグから甲子園の高校野球、ルール改正と野球の本質について

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