歴代のセコムオリジナル長嶋茂雄さんの看板(ビッグボード)と、それにまつわる豆知識のご紹介や、1957年に通算8本塁打で東京六大学リーグ本塁打の新記録を達成してから現在にいたるまでの、長嶋茂雄さんの伝説「NAGASHIMA Living Legend」と、数々の名言を世の中に送りだしてきた長嶋茂雄さんの名言「伝説の長嶋茂雄“語録”」をご紹介します。
第41回
松井、マー君、そしてキャンプ
キャンプの1カ月です。宮崎の巨人キャンプの臨時コーチを松井が引き受けてくれました(普段着のこの雑談の習慣で、松井秀喜さん、ではなく気楽に松井で行きます)。ファンはもちろん、野球記者も嬉しそうです。
「どうでしょう、松井のコーチは」とよく聞かれます。どうもこうもありません。巨人ファンばかりでなく、すべての野球ファンが期待していたことでしょう。グッド・ニュースです。「そうじゃなくて、コーチとしての手腕、適正はどうなのか、と・・・」。
松井にも新しい野球人生の第一歩です。踏み出したからには選手時代と同様にファンの夢、チームの期待にこたえるよう"勉強"です。その覚悟で2週間の「臨時」とはいえユニホームを着てくれるのです。
「心の宝」を作って欲しい
松井の巨人とヤンキースでの実績、日米両球界で得た高い評価は大きな財産です。野球人としての絶大な信頼感です。松井の巨人時代に一緒にプレーした選手は、もう阿部(慎之助)、高橋(由伸)、鈴木(尚広)ぐらいしか残っていません。巨人選手のほとんどの眼に映る松井は、ヤンキースの強打者であり、衛星中継の中の人であり、海の向こうの人、なんですね。そんな憧れの存在、遠い存在だったOBがキャンプで同じユニホームを着てそばにいる、それだけで大きな刺激になるはずです。松井とキャンプを共にするワクワク感、選手にはこれは何物にも代えがたい体験になるはずです。
私にもそんな経験があります。昭和36年(1961年)初めてアメリカに渡ってベロビーチ・キャンプをやった時、ドジャースのキャンプ地に、ヤンキースOBのジョー・ディマジオがやってきてコーチをしてくれました。憧れの人との出会いは、いまだに忘れられません。
松井との2週間で選手それぞれがそんな"心の宝"を作ってくれたら、それだけで松井の臨時コーチは成功と言うものです。
松井との2週間で選手それぞれがそんな"心の宝"を作ってくれたら、それだけで松井の臨時コーチは成功と言うものです。
マー君(田中将大)の移籍交渉にも一役
大きな話題がもう一つありました。
松井が臨時コーチを引き受けてくれたので、ホッとした私は、1月10日に二人で球団に出向きました。ところが松井は、その一日前にもう一つの古巣の球団の"お手伝い"をしていたのです。
これは1月末になって分かったことですが、マー君(田中将大)のヤンキース移籍交渉に一役買っていたらしい。
ロサンゼルスの8日(日本時間の9日)、豪邸が並ぶビバリーヒルズのある家で、田中の代理人、田中本人を交えたヤンキース球団社長、GM、監督、投手コーチなど幹部8人との話し合いです(他のチームの交渉団は多いところで4人だったとか)。この席にヤンキースが持ち込んだビデオに松井が「ヤンキースでプレーすることは、大リーグでも特別なこと」と話す特別場面が挿入されていたと言うのです。DVDプレーヤーがプレゼン上映の途中で故障してヤンキースの8人が慌てた場面もあったと、現地の新聞は面白がって伝えていたそうですから、田中の決断に与えた松井談話の効果がどの程度あったのかは分かりませんが、なかなかのサポートだったと思いました。
松井が臨時コーチを引き受けてくれたので、ホッとした私は、1月10日に二人で球団に出向きました。ところが松井は、その一日前にもう一つの古巣の球団の"お手伝い"をしていたのです。
これは1月末になって分かったことですが、マー君(田中将大)のヤンキース移籍交渉に一役買っていたらしい。
ロサンゼルスの8日(日本時間の9日)、豪邸が並ぶビバリーヒルズのある家で、田中の代理人、田中本人を交えたヤンキース球団社長、GM、監督、投手コーチなど幹部8人との話し合いです(他のチームの交渉団は多いところで4人だったとか)。この席にヤンキースが持ち込んだビデオに松井が「ヤンキースでプレーすることは、大リーグでも特別なこと」と話す特別場面が挿入されていたと言うのです。DVDプレーヤーがプレゼン上映の途中で故障してヤンキースの8人が慌てた場面もあったと、現地の新聞は面白がって伝えていたそうですから、田中の決断に与えた松井談話の効果がどの程度あったのかは分かりませんが、なかなかのサポートだったと思いました。
こんなゴシップを含め、報道されたヤンキース・サイドの話を教えてもらい、私が「そうだろうな」と納得したことがひとつある。8人の幹部はマー君の第一印象を「マツイと同じタイプの選手」と受け止めた、と言うのです。交渉団がマー君に日本シリーズでの連投を頭に置いて、「過度なプレッシャーを与えるローテーションは組まない」と言ったところ、マー君は「そういう配慮は無用です」と答えた。それで8人は「これはマツイと同じだ」となったらしいのです。いい話です。
ヤンキースの田中は、サバシア(昨季14勝)、黒田(博樹、11勝)に続く3番目の先発でしょう。引退した左腕ペティット(11勝)が投げた30試合の先発を任されるに違いありません。勝ち星予想は、難しいなあ。打線が少し弱くなっているし、大リーグ最高の抑えリベラ(昨季44セーブ)が引退してしまったし。とにかく、スタートを上手く切って欲しいですね。マー君の攻めのピッチング、あの鋭いフォークボール、相手打者は驚くでしょう。楽しみです。
松井は巨人での臨時コーチを終えるとヤンキースのキャンプに合流すると聞いています。自分の指導者修行と共に、マー君へのアドバイスも期待しないわけには行きません。
松井は巨人での臨時コーチを終えるとヤンキースのキャンプに合流すると聞いています。自分の指導者修行と共に、マー君へのアドバイスも期待しないわけには行きません。
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