ご高齢の要介護者との関わり方とは?|見守り(みまもり)・防犯対策・ホームセキュリティのセコム

ご高齢の要介護者との関わり方とは?

在宅介護をしているご家庭では、日々の介護や仕事との両立などで忙しく、楽しみや希望を見つけるのが難しいこともあると思います。ですが、大変な状況の中でも「幸せな在宅介護」を見出すことは不可能ではありません。今回は、セコムの介護応援ブログ「あんしん介護のススメ」のモデレーターであるセコム医療システムの武石が、介護家族がなるべく明るい気持ちで過ごすためのヒントをお届けします。

介護者の「なんとかしてあげたい」という思いがストレスに?

ご高齢の親御さまの暮らしぶりを見ていると、「効率が悪い」「危なっかしい」「衛生面が心配」などと思うこともあると思います。 けれども、そのことを非難したり、強引に変えようとしたりすることは、良いことではありません。

ご高齢の方との関わりで大切なのは、「パターン・習慣・文化を変えない」ということ。
年齢を重ねるにつれて、どうしても新しいものに対する適応力は低下するものです。良かれと思って新しく取り入れたことや変えたことが、ご本人にとってはストレスになってしまうことが少なくありません。「なんとかしてあげたい」と思ってやったことが、実は自分の価値観の押しつけになっていることもあります。

たとえ掃除が行き届いていなくても、温かくバランスの取れた食事が準備できていなくても、ご本人に不満がなく、命の危険がなければ問題ないのではないでしょうか。

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「老い」を受け入れると気持ちが楽になる

親御さまの介護をしている方は、「こんなはずではない」「衰えていく姿を見るのがつらい」と感じてしまうことがあると思います。立派だった父が、母が、人の手を借りないと生活できなくなってしまった...と考えれば、介護生活はとても悲しいものになってしまいます。
しかし老いて忘れたり、できなくなったりすることは、不幸なことではありません。あたりまえのことです。

親御さまの生きてきた人生に敬意を払い、「受け入れる」という気持ちを持ってみてください。その思いがあれば、穏やかに接することができると思います。誰かと比べたり、昔と比べたりするのではなく、ありのままのいまを受け入れること。心の持ち方ひとつで、自分たちだけの「幸せな在宅介護」のカタチを見つけることもできるはずです。

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目標を達成すると次の目標が生まれる

在宅介護の日々は、ともすれば単調になりがちです。けれども、目標を持つことができれば実現に向けて進むことができると思います。たとえばご本人が「旅行に行きたい」「外食がしたい」といった夢をお持ちなら、そのためには身体を起こしている時間を増やして、端座位で座ったり、歩行訓練をがんばったりすることが目標の実現に近づくことになるでしょう。「まだ横にならないで」「リハビリしないとダメよ」と言われるより、ずっと前向きになれますよね。また、「旅行のための体力をつける」という理由があれば、食事や睡眠も大切に考えるようになるはずです。

「夢なんて考えられない」という方もいるかもしれませんが、ささやかなことでも良いと思います。ご本人がしたいことなら、どんなことでも良いのです。

  • 毎朝、玄関まで行って家族を"行ってらっしゃい"と見送りたい
  • 好きなテレビ番組を見ながら晩酌がしたい
    など。小さな目標でも、達成できれば自信になって次の目標も生まれます。「絶対に無理」と思えることでも、いつか実現できる日がくるかもしれません。

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「できない」「危ない」に縛られない

要介護認定では、専門家が現在の身体機能を評価して「できること」「できないこと」を見極め、その結果をもとに要介護度や必要な介護サービスを決めていくのですが、ご本人やご家族は「昔は簡単にできたことが、人の助けを借りないとできなくなってしまった」という現実に向き合わなくてはなりません。しかし、たとえ介護や医療の専門家が「いまの身体では難しい」と判断したことでも、そのまま受け入れてあきらめてしまうのは、もったいないことです。

ご本人がやりたいことがあるならば、あきらめるのではなく、どうすればご本人が「したい」と思うことを実現できるかを考えてみませんか。

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介護生活における「ゴール」は人それぞれ違う

「家での歩行の自立」「トイレ動作の自立」などゴールは、あくまで身体機能の目標です。その先に「どんな生活を送りたいのか」という視点が欠けていると、がんばる理由が見つからず、つらい思いをすることがあります。

たとえば「トイレ動作の自立」をゴールに設定していても、ベッドから起こして、家のなかを移動して、トイレのドアを開けて...と、介助するご家族が大変なのはもちろんのこと、ご本人も相当のエネルギーを要します。ご本人が、「自分でトイレができるようになりたい」と希望するのであれば、頑張ることに意義が持てますが、「心穏やかに自宅で暮らしたい」と願う場合はどうでしょうか?

トイレのたびに苦労して疲れをつのらせたり、失敗してイライラしたりするよりも、ベッドでおむつを使用した方が気持ちに余裕が生まれるかもしれません。

また、
「なるべく動きましょう」
「動かないと身体がどんどん使えなくなりますよ」

このような言葉を耳にすることも多いと思いますが、ご本人にやる気がない、がんばることに充実感がない、という場合は、介護生活の目標やリハビリのゴール設定を見つめ直す機会かもしれません。

介護サービス側から提案されたことをそのまま受け入れるのではなく、「なにがご本人にとって幸せなのか」を考えて目指すべき介護生活を見つけていただきたいと思います。

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介護する側が目標や夢を持つことも大切

また、ご本人だけでなく介護するご家族にとっての目標を考えてみることも大事です。
たとえば、「できるだけ長く、自分の手でお世話してあげたい」「最終的には自宅で看取ってあげたい」という思いがあるなら、ご家族の負担が少なく、無理なく継続可能な介護プランを考える必要があります。

介護する方が息切れしてしまっては、在宅介護は続けられません。単純にご本人の日常生活能力(ADL)を高めることが良いわけではなく、ご家族のキャパシティにあった介護を実現することが重要であり、最終的にはそれがご本人の幸せにつながると思うのです。在宅介護は赤点ギリギリでも、継続することが大事です。

何を一番大切にしたいか、そのために優先すべきことは何か、要介護者ご本人はもちろん介護する側のご家族も両方から検討してみてください。誰かにあわせたり、世間の常識で判断したりする必要はありません。受け身ではなく、主体的に介護生活をデザインしていくことができれば、自分たちなりの「幸せ」にたどり着くことができると思います。

2019.12.25公開

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