メディカル事業の国際展開
セコム医療システムでは、インド・ベンガルールでの総合病院の建設など、日本で培ったノウハウを応用し海外でも事業展開を行っています。
インド初、共同運営による総合病院を開院
セコム医療システムは、2014年3月に南インド南西のカルナータカ州の州都であるベンガルールに開設した総合病院「サクラ・ワールド・ホスピタル」を、豊田通商株式会社と共同で運営しています。
総合病院の概要
病院名称 | Sakra World Hospital |
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立地場所 | インド・ベンガルール東部 |
開院 | 2014年3月 |
診療科 | 6つのコアセンター(脳神経センター、心臓センター、消化器センター、整形外科センター、腎・泌尿器センター、女性・小児センター)及び17診療科を持つ総合病院 内科、耳鼻咽喉科、放射線科、リウマチ科、麻酔科、内分泌・糖尿病科、眼科、精神科、皮膚科、呼吸器科、整形外科、救急外来、歯科、リハビリテーションセンター、輸血部門、栄養部門、臨床検査部門 |
病床数 | 320床 |
延べ床面積 | 24,700m2 |
主要設備 | CT、MRI、X線、内視鏡、血管造影検査装置 |
従業員数 | 約630名(医師・看護師を含む) |
Sakra World Hospital
看護管理者米国研修
全米優良病院ランキングで毎年トップ3に入る、世界的にも権威の病院「クリーブランドクリニック」において看護管理や病院運営について学ぶ研修会を開催しています。
EPA支援
提携病院においてEPA(経済連携協定)に基づくインドネシア人、フィリピン人看護師国家試験の受験支援を行っています。
インタビュー セコム医療事業グループの国際展開について
Q 医療・介護事業の海外進出をお考えになられた理由を教えてください
セコム医療システム株式会社
取締役会長 布施 達朗
我々の行っているメディカル事業というのは、元々地域に根ざした事業です。文化も習慣も違う他国における事業展開を疑問に思う方もいるかと思いますが、我々は、日本人であると同時に同じ地球で生きる「地球人」です。
また他国に比べ先進国である日本は、医療発展途上国に対し、積極的に手を差し延べるべきだというのが、私の考え方です。セコムのセキュリティサービスは、今や他国においても、業界のスタンダードとなり、いろいろな国の安全をセコムが守るようになってきています。
我々が進める健康・医療・介護事業でも、これまで我々が培ってきたノウハウや経験を活かし、さまざまな地域や国における「最高水準のスタンダード」を作ることを目指しています。
Q インドでの病院運営事業についてお聞かせください
セコム医療システム(株)にとってインドは初めて海外進出する国となりますが、インドの医療の現状は英米で教育を受けた医師の高い技術を持つ一方で、他のアジア地域と同様、医療施設数の不足、医療従事者への教育の欠乏、質の低い医療サービスが課題となっています。
本事業での我々の使命は、これまで日本で培ってきた病院支援事業の経験を生かし、日本式の医療サービスの提供を目指すことです。具体的には看護をはじめとしたスタッフへの教育や、医療安全、感染管理、チーム医療の導入など先進の病院運営に取り組み、従来のインドの病院とは異なるサービスを提供できる病院作りを推進していきます。
Q インド以外に進出予定の地域はありますか?
各国の医療事情を調査した結果、まずは近隣のアジア地域において事業展開したいと考えています。インドでの状況を踏まえながら、他の東南アジア地域での展開も視野に入れていく予定です。