子どもの見守りにはスマホ(ケータイ)?それともGPS端末?|見守り(みまもり)・防犯対策・ホームセキュリティのセコム

子どもの見守りにはスマホ(ケータイ)?それともGPS端末?

子どもの見守り目的で、「見守りケータイ」や「見守りスマホ」を持たせたいと思う親御さまもいることでしょう。一方、スマホを所持することで起きる子どもへの悪影響を懸念する方もいらっしゃいます。スマホや携帯電話に潜むリスクから子どもを守るためには、学校だけでなく、ご家庭での教育も欠かすことができません。

今回は、携帯やスマホを子どもに持たせる上で、認識しておくべきリスクやそれを回避するためのポイントなどについて取り上げていきます。
セコムの安心子育て応援サイト「子どもの安全ブログ」のモデレーターであるセコム IS研究所の舟生が解説します。

子どもにスマホを持たせる危険とは?

近年は、友人からのメッセージに深夜でもすぐに返信する、チャットから抜けられない、ネットゲームがやめられないなどの子どもが増えていることが問題視されています。睡眠不足で疲れやすくなり、イライラしたり、家族と過ごす大切な時間を失ったりと、子どもたちの生活に深刻な問題を引き起こしています。また、SNSでのコミュニケーションで、ネットいじめや誹謗中傷などの問題が深刻化していますし、高額請求や児童ポルノなどの被害もあとを絶ちません。これらのトラブルは、決して特殊な例ではなく、どこにでもいる普通の小学生が、なんとなく携帯電話やスマホを使っているうちに起こりうることだと言えます。

子どもに携帯電話やスマホを持たせる基準

携帯電話やスマホの利用能力や安全スキルを見極める際のポイントを考えてみます。
お子さまに以下のような傾向はないでしょうか?

□ テレビやマンガなどの娯楽にのめり込みやすい
□ 友達のうわさ話やメディア情報を鵜呑みにしてしまうことがある
□ 片付けや宿題など、身の回りのことを自主的におこなうのが苦手
□ 親の言いつけや家庭のルールを守れないことがある
□ 好奇心が強く、思い切った行動を取ることがある

これらがよく当てはまるようなら注意が必要です。

携帯電話やスマホを持たせるときの約束

携帯電話やスマホを持たせることを検討する場合は、使い方のルールも同時に検討し、子どもに理解させることが大切です。

●インターネットやメールは「自由に使わせない」ことを前提に
子どもの成長度合いに応じて、段階的に経験を積ませましょう。たとえば、最初は通話機能のみ利用する、メールの相手は家族のみに制限するなどの方法があります。インターネットを使わせるのであれば、必ずフィルタリングサービスを利用し、使用場所や使用時間を限定してください。

●子どものケータイ利用状況を常に監視・注意する
誤った使い方をしていないかどうかは親が管理する必要があります。子どもの通話・メールの履歴、よく利用しているサービスなどはオープンにさせ、定期的に親がチェックしましょう。

携帯電話やスマホの利用をコントロールするのは親の仕事。子どもの所有物として与えるのではなく、親が貸しているものというスタンスで渡すのがおすすめです。「借りているのだから好き勝手には使えない」という自制心が働きやすいと思います。

「ペアレンタル・コントロール」がポイント

「ペアレンタル・コントロール」とは、子どものインターネット利用を親が管理・監督することです。パソコンに限らず、携帯電話やゲーム機など、インターネットにアクセスできる端末を、好き勝手に使わせない。親がコントロールしながら、子どもが良いことと悪いことを判断する力を身につけられるよう、サポートすることです。

ペアレンタル・コントロールは、『注意』『見守り』『指導』の繰り返しによって成り立ちます。一度注意したら終わり、というものではありません。

注意

携帯電話・インターネットには、どのようなリスクがあるのかをきちんと子どもに理解させ、注意を促す。

見守り

携帯電話・インターネットを正しく利用するための約束ごとやルールをつくり、それが守られているかどうかを見守る。

指導

子どもが間違った使い方をしたり、約束を破ったりすれば、適切に指導する。場合によっては端末を取り上げる。

注意を促し、見守り、間違っていれば指導する。親がこれを繰り返すことによって、子どもの適切なインターネット利用能力を向上させていくことが「ペアレンタル・コントロール」の最終目的です。

「ケータイが欲しい!」と子どもに言われたとき、どうする?

「ペアレンタル・コントロール」は、携帯電話を持たせるかどうかの判断をすることから始まります。「ケータイが欲しい」と言われたら、まずは親子で話し合いを。持たせるかどうかを判断するポイントは以下を参考にしてみてください。

●子どもの言い分を聞く
なぜ携帯電話が欲しいのか、どのように使うのかを、子どもにきちんと説明させます。その説明が親を納得させるものでなければ、買い与えるべきではないでしょう。外出時の連絡手段として携帯電話を欲しがるようなら、最初は親と共用で使うことを提案してみてください。それを嫌がるなら、なぜ自分専用の携帯電話が必要なのか、理由を聞いてみましょう。

●親の心配を子どもに理解させる
なぜ親が携帯電話を持たせることをためらっているのか、その理由を子どもに伝えましょう。「お父さん(お母さん)は、こういう危険があなたに及ぶかもしれないから、心配しているんだよ」と話して聞かせ、それを正しく理解できているかどうかを判断します。理解できないようなら、まだ携帯電話を持つのは早いと言えます。これは、子どもに「ケータイは好き勝手に使ってはいけないのだ」という認識を持たせるためにも重要なポイントです。

防犯専用端末も検討してみよう

学童保育がなくなる小学4年生への進級時や、習いごとをはじめるタイミングなどで、連絡手段や不審者対策として携帯電話やスマホを買い与えるご家庭が多いようです。持たせることに不安がある場合は、電話やメール機能を持たない防犯専用端末もおすすめです。

セコムが提供する「ココセコム」は、持ち歩けるセキュリティ専用端末。
GPSと携帯電話基地局を使った高度な位置検索システムで居場所を確認したり、安否が心配なときに信号を送信し、本人からの応答で無事を確認できたりと、防犯に特化した機能がそろっていることが特長です。また、緊急時には、セコムが現場へ駆けつけてくれるサービスもあり、保護者が仕事などですぐに対応できない時も安心です。

携帯電話やスマホは、持たせはじめが最も肝心。トラブルが起きてから締めつけようとすると、不満や反発が大きく、改善が困難だと思います。最初に携帯電話やスマートフォンとの適切な距離感を身につけさせれば、少しずつ子どもの自主性に任せることができるようになっていくはずです。「本当に携帯電話や、スマホが必要なのか」ということを、深く掘り下げて検討した上で、明確な「わが家のルール」を持って子どもと接するようにしましょう。

2019.10.23公開

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