在宅介護をラクにする方法
こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。
在宅介護は家族に大きな負担がかかるものです。
身体への負担はもちろん、精神的にも大きな負担がかかります。
ちょっとした言葉尻や言い回し、態度や機嫌に心を痛めたり、腹が立ったり。
ヘルパーやケアマネジャーには愛想が良いのに、自分にはわがままし放題。
良かれと思ってしたことも受け入れない。
介護者として、日々さまざまなストレスを感じることでしょう。
在宅介護は、途切れることなく毎日続くものです。
終わりの見えない介護生活が少しでもラクになる方法をまとめます。
●在宅介護で介護者が孤立しないために
在宅介護のケアプランを立てるのはケアマネジャーの役目。
在宅介護生活をトータルでコーディネイトするため、被介護者を取り巻く環境や家族の状況を考慮したり、価値観や考え方、心の内側にも配慮し、介護者のためにケアプランを立ててくれたりするものです。
ただ、介護者が多忙だったり、じっくり話す機会がなかったりするケースは少なくありません。
ケアマネジャーと介護を担う家族とのコミュニケーションが不足すると、どうしても被介護者のほうへ寄りがちになります。
在宅介護は、介護者がケアマネジャーやヘルパー、事業者とも一緒になって進めるものです。
いわば「ひとつのチーム」のようなもの。
ぜひ積極的にチームとかかわる意識を持ってほしいと思います。
●ケアマネジャーは、あなたの味方
ケアマネジャーとたくさん話す機会を持つことをおすすすめします。
ケアマネジャーと話すことは、あなたの味方を増やすことにつながります。
中立的な立場から見て問題があれば、ケアプランや介入方法を見直してくれますし、仲介役になってご本人の説得にあたってくれることもあります。
ケアマネジャーは月に一度は利用者宅への訪問が義務づけられていますから、顔をあわせる機会をつくるのは難しくありません。
ご本人と一緒だと話しにくければ、別の機会を設けてふたりだけで会うことも可能です。
遠距離介護や仕事で直接対面できないなら、電話やオンラインを利用する方法もあります。
ケアマネジャーは、介護家族のつらさや大変さについて、いつも心配しています。
あなたの味方になりたいと願っていることを覚えておいてください。
●ケアマネジャーに話してみてください
在宅介護をしていれば、家庭内でさまざまな問題が生じるものです。
誰が悪い、どちらが悪いということではありません。
家族には長い歴史があり、問題が生じるプロセスがあるものです。
たとえば、子どもの頃に言われた親からの一言が今でも傷になっている。
たとえば、親の行動から嫌な思い出を蒸し返される。
どうしても優しくできない。
イライラして厳しくあたってしまう。
「親の介護なんてしたくない」「介護さえなければ」などと、考える自分が嫌になる。
在宅介護をしていれば、葛藤は少なくありません。
「こんなことは人には言えない」
いいえ、そんなことはありません
現状で苦しいことは何でもケアマネジャーに打ち明けてください。
ケアマネジャーは、いろいろな在宅介護家庭を見ています。
ケアマネジャーがきれいごとばかりでない家族の複雑な事情を知れば、それに応じたケアプランや介入方法を考えます。
ありのままの気持ちを伝えれば、きっと受け止めてくれるはずです。
ケアマネジャーに心を開くことは、自分をラクにすること。
あなた自身のために、弱い自分も受け入れてくれる心強い味方をつくってくださいね。
【あわせて読みたい!関連コラム】
■介護家族の「心の支え」をつくるには
在宅介護をラクにするには、甘え上手になることがポイント。
ケアマネジャーに限らず、あなたの味方になってくれる人はたくさんいます。
■信頼できる居宅介護支援事業所と良いケアマネジャーの選び方
今のケアプランや対応に不満があるなら、事業所やケアマネジャーを変更することも可能。
「良いケアマネジャー」を見極めるポイントをまとめました。