夜中のトイレやおむつ交換はなくせる?夜、眠るためにできること

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夜中のトイレやおむつ交換はなくせる?夜、眠るためにできること

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

夜ぐっすり寝てもらうために、なるべく横になっている時間を減らし、適度に体を動かしたり、会話したりする時間を増やすことを意識してみてください。在宅介護をしている方からよく聞かれるのが、「夜、何度も起こされてつらい」という言葉。
トイレ介助やおむつ交換など、深夜の排泄(せつ)ケアは特に負担が大きいですね。

介護する方も、される方も、排泄(せつ)ケアに睡眠を妨げられることなく、朝までぐっすり眠るのが理想ですが、在宅介護のご家庭でそのようなことは可能なのでしょうか。

今回は、夜間の排泄(せつ)ケアの負担をできるだけ軽減するために、ご家庭でできることをまとめます。

● なぜ夜中にトイレに行きたくなるのか
夜間に排泄(せつ)をもよおすのは、要介護者に限らず、年齢を重ねた方に多いお悩みです。
夜中に1回以上トイレに行かなくてはならない症状を「夜間頻尿」と言いますが、日本泌尿科学会によれば、40歳以上の男女の約4500万人が該当するそうです。
トイレに行く頻度は、年齢とともに高くなる傾向があります。

原因は、高齢の方特有の身体の変化。
加齢にともなって膀胱(ぼうこう)の機能が低下し、尿をためておく容量が減るのです。
また、睡眠中の尿量をコントロールする抗利尿ホルモンの分泌が減少して、夜間の尿量が増えたり、飲んでいる薬の副作用や糖尿病などの病気が原因で、睡眠中に多尿になったりする方もいます。

身体が元気なうちは、さほど深刻に考えないかしれません。
しかし、ご高齢の方や要介護の方にとって、夜間のトイレは面倒というだけではありません。

起きぬけは思うように身体が動かないので、転倒事故による骨折などの危険があります。
また、頻度が多いと睡眠の質が低下して、日中は眠気で日常生活に支障をきたすことも。
ひどくなると、睡眠不足でせん妄(意識が混だくしたり、思考の混乱や幻覚などが見られたりする障害)があらわれることもあり、認知機能が低下するなど、身体が弱ってしまいます。

介護する方も、睡眠を犠牲にしていたら、日中の疲れを回復することができません。
肉体的にも精神的にも介護がつらくなってしまいます。

もし今、睡眠時間を削って介護をがんばっているなら、考え方を変えてみてはいかがでしょう。
「目の前で何が起きても今は寝よう」と割り切るくらいの気持ちがないと、十分な睡眠は確保できません。
在宅介護を長く続けていくためには、夜はとにかく「眠ること」が最優先。
あなたが介護を続ける「元気」を保つために睡眠と休息はもっとも大切なものなのです。


● 夜のおむつ交換の頻度を減らすには?
夜間の尿量が多い場合、外もれを防ぐために尿とりパッドを重ねたり、大きめのサイズのものをつけたりしている方が多いのではないでしょうか。

誤解されやすいことですが、尿とりパッドは重ねればたくさん吸収するわけではありません。
ちゃんと装着したつもりでも、重ねたり、サイズの合っていないものをつけたりすれば、隙間ができてしまいます。
尿が吸収される前に、身体を伝って隙間から外にもれ出るのです。

おむつと尿とりパッドは、ご本人にあったサイズのものを選び、正しく当てるのがポイント。
紙おむつの正しい当て方について、以前まとめたのでこちらを参考にしてください。

快適に過ごすために...介護用おむつの交換で「もれ」を防ぐ方法

昼夜でおむつやパッドを使い分ける工夫も必要です。
最近はおむつメーカーの研究が非常に進歩していて、大量の尿を瞬時に吸収して、逆戻りもしない長時間用の高機能パッドがたくさん登場しています。
夜間は、ムレや不快感がなく、一晩中ぐっすりお休みになれるよう開発されているものを選ぶと、おむつ交換を減らしたりなくしたりすることも可能です。
おむつや尿とりパッドは、同じメーカーのものを使うのもポイントのひとつ。フィット感が良く、もれが軽減されることが多いようです。

使い慣れたメーカーのもののほかにも、いろいろなものを試してみましょう。
サイズ感や当て方に不安があるなら、訪問介護のスタッフに相談すると良いですよ。


● 「寝る直前にコップ1杯の水を飲む」は必要?不要?
おむつではなく、トイレ介助が必要な方は、なるべくトイレに行く回数を減らす方法を考えてみましょう。

そのひとつが、水分の摂り方。
水分摂取は、寝る3時間前までに済ませておくのがおすすめです。

「寝ている間に血中濃度が高くなるから」と、寝る直前にコップ1杯の水を飲むことを習慣にしている方がよくいます。
しかし、それは誤解です。
水分を摂っても、睡眠中の血中濃度は変わらないことが実証されています。
夜中にトイレが近くなるので、寝る直前に飲む必要はありません。

朝、目覚めたときにしっかり水分補給をしたほうが、便秘解消や身体の覚醒など、健康に良いことが多いことがわかっています。

水分は、1日を通してトータルで必要量(1日1500ml)を摂ることが大事。
夜間のトイレが心配なら、日中しっかり水分を摂って、夕方以降は控えめにしましょう。

トイレの失敗が気になって目が覚めてしまう...という方は、夜間だけ紙パンツを利用したり、ふつうのパンツに尿とりパッドを着用したりする方法がおすすめです。
安心感があるとゆっくりお休みになれますので、トイレの回数が減ることが期待できます。


● 夜ぐっすり寝てもらうために、日中の活動にも工夫を
夜、トイレやおむつ交換で睡眠が妨げられると日中の活動性が鈍ります。
活動性が低いと寝付きが悪くなり、夜中に起きてしまうという悪循環になりかねません。

朝はカーテンを開けて朝日を浴びる
ベッドから身体を起こして着替えをする
起き上がれる方なら、食卓まで移動して、ご家族と一緒に朝ごはんを食べる

できる範囲で良いので、健康なときと同じような生活習慣を維持することが、日中の活動性を高めるはずです。

家のなかで過ごすばかりではなく、デイサービスに行ったり、散歩に行ったりして、外の空気を吸うことも大切。
外の景色を見ることや、家族以外の人と話すことは、脳にも身体にも良い刺激を与えてくれます。
日中はなるべく横になっている時間を減らし、適度に身体を動かしたり、会話したりする時間を増やすことを意識してみてください。

ほど良い疲労感が夜の眠りを深めます。
良質な睡眠を取るためにも、日中はなるべくアクティブに過ごせるような介護プランを、ケアマネジャーに考えてもらいましょう。


在宅介護を長く続けるには、「○○しなくてはいけない」という思いをできるだけ持たないことが大事。
眠っている方を起こして、トイレに連れて行ったり、おむつ交換をしたりすることは、決して良いことではありません。
ご自身のためにも、多少のことは目をつぶって、眠ることを優先してくださいね。。

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