福祉用具はどう選ぶ?本当に必要なものの選び方

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福祉用具はどう選ぶ?本当に必要なものの選び方

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

福祉用具を使うことで自由度・自立度の向上につながるかを見極めることが大切です。在宅の介護では、身体の状態や生活環境に合わせて、福祉用具を利用することがあります。

代表的なものですと、介護用ベッド。
介護される方の起き上がりや立ち上がりを助け、介護する方の負担も減らしてくれます。

ほかにも、ポータブルトイレや車いすなどの大きなものから、入浴中の安全を確保するバスボード(浴槽の両縁に渡す移乗台)や手すり、食事を補助する小さなものまで、福祉用具は実にさまざまです。

福祉用具のお店やカタログを見ていると、たくさんありすぎて迷ってしまうのではないでしょうか。
「あれも、これも、買わなくては」と思うと、お金のことも気になりますね。

福祉用具選びにはポイントがあります。
今回は、本当に必要な福祉用具かどうかを見極めるための「視点」をご紹介します。

● 「何を使うか」は身体の状態に合わせて
福祉用具は、「身体の状態に合わせて必要なものを選ぶ」のが基本的な考え方です。

以前、歩行をサポートする用具として、車いすや歩行器、杖やシルバーカーなどについてご紹介しましたが、使用することで移動の安全性が高まるか、自由度や自立度が向上するかを、専門的な視点できちんと見極めることが大切ですし、このような視点は福祉用具全般に当てはまります。

たとえば「介護ベッド」。さまざまなサイズや機能のものがあります。
転倒・転落を防ぐのはもちろん、手すりの形状や立ち上がりを補助するバーなど、ベッド周辺にも多くの工夫を備えたものがあります。

また、歩く場合に大変重要になる「靴」にも、安全性と自立度の視点が欠かせません。
クッション性がある靴や、左右のサイズや高さを調整できる靴などがあります。
足腰への負担や転倒のリスクを考えて、いろいろなタイプのものがつくられていますから、身体の状態にあった靴を選べば、歩きやすさや安心感が得られ、結果的に移動の自由度が向上すると思います。

入浴時に役に立つ福祉用具のひとつに「シャワーチェア」がありますが、これにも背もたれ付きのものや肘掛け付きのもの、介護する方の負担軽減のために座面が回転するものなど、種類が豊富にありますね。

安全性が高く、身体に合っているものはどれか、病院や販売店にいる福祉用具の専門家や理学療法士さんなどに相談してみてください。


● 「この福祉用具は必要?」をどう見極めるか
年齢を重ねると誰でも、日常の生活動作が少しずつ難しくなります。
たとえば、ペットボトルや瓶のふたを開ける、爪を切るといった動作。

脳梗塞などで麻痺が残った場合、自分の手で箸やスプーンを持ったり、お皿を支えたりすることができなくなってしまうことがあります。

でも道具を利用することで自立度や自由度が増すことは十分に考えられます。

自分でできることを減らさないこと。
今できていることを、維持し続けること。

これは、介護生活においては重要なポイントです。
利用できる福祉用具は積極的に活用してみてはいかがでしょうか。


● 「介護する方がラクになる」も重要なポイント
福祉用具には、介護する方の負担を減らす目的もあります。
使うことによって介護する方がラクになるなら、無理をせず福祉用具の助けを借りましょう

ラクになったことで生まれたエネルギーを、ほかの介護やご自身の時間に回せたら良いですね。

ひとつ具体的なお話をご紹介します。
ベッドの近くに置くことでタイミングを逃さず排せつできることから利用されることが多いポータブルトイレ。

実はメリットがある反面、「介護する方がラクになるか」という視点で考えると、あまりおすすめできない部分もあります。片付けの手間と負担が大きいからです。

介護される方ご本人にとっても、どこでどう排せつをするかは、尊厳に関わる大きな問題です。
人の目がある場所で落ち着いて用を足せるのか、さらに排せつ物が人の目に触れてしまうことなどについても、あわせて考えてあげてほしいと思います。
「トイレまで行くのが危なっかしいからポータブルトイレを使う」のではなく、「ポータブルトイレを使わずにできるだけトイレで排せつするためには、どうしたらいいか」をケアマネジャーと話し合うことをおすすめします。

できる限りご自身でトイレに行くことを考え、療養する部屋をトイレに近い場所にするなど工夫をしてみるのもひとつですね。
ポータブルトイレの使用は、人手が足りないときや、転倒の危険が増す夜間だけにするなど、使い分けることも良いと思います。
日常的に使うよりは、片付けの負担も格段に減ります。

ご本人が自分らしく生活できること、介護する方の負担を減らすことを念頭に、必要な福祉用具を選んでみてくださいね。

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