コロナストレス(2) やり場のない介護ストレスを軽減する方法

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コロナストレス(2) やり場のない介護ストレスを軽減する方法

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

ただ話を聞いてくれる相手は、かけがえのない存在です。今回は、前回から引き続き、コロナストレスから来る在宅介護の負担を少しでも軽減する方法をまとめます。

コロナ禍でデイサービスの利用を控えているご家庭も少なくありません。
自宅中心の介護生活で、介護者の方にも言葉では言い尽くせないほどのストレスがかかっているのではないでしょうか。

感染対策をしっかりおこなっている訪問介護サービスの活用は、ストレスを軽減する方法のひとつです。とはいえ、訪問介護の頻度を増やすだけでは、ストレスが解消しないのも現実です。

介護する方が「救い」を見つけることが、コロナ禍の在宅介護に希望の光を与えてくれると思います。今回は、コロナ禍でやり場のない介護ストレスをどのように軽減するかをまとめます。

【関連コラム】
コロナストレス(1)在宅介護に行き詰まりを感じたとき介護者が変えられること

● 「ただ話を聞いてくれる人」と話す大切さ
コロナ禍の今、懸命に感染対策に励み、外部の人との接触を避けている方は少なくありません。
そのような状況であっても誰かと話すという行為はとても大切です。
電話はもちろん、コロナ禍を契機に普及が進んだオンラインツールも活用していきましょう。
介護ストレスから来るイライラや愚痴をどこかで吐き出していかないと、前向きな気持ちで在宅介護を続けていくことはできません。

ケアマネジャーや、訪問ヘルパーと話すことは日常的にあるのかもしれません。
職業としてかかわっている介護の専門家は、ストレス軽減のアドバイスや、問題の解決に重きをおいて話を聞くことが多いように思います。
しかし介護ストレスの軽減には、「ただ話を聞いてもらう」ことが有効であるケースが多いものです。

「ただ話を聞いてもらう」ための人選は、あなたに近い間柄の方なのかもしれません。
たとえば、同世代の友達や、学生時代の同級生。
年代が近ければ、親の年代も同じ頃であなたと同様に介護経験があり、介護の大変さがわかるという方はいるはずです。

「用事もないのに、急に電話なんて...」と考えてしまうかもしれませんが、「久しぶりにあなたとおしゃべりがしたくて」という理由でも良いのではないでしょうか。
あなたの話に対して、「わかる」「私もそうだった」と共感してくれる人なら、コロナ禍で抱え続けてきた孤独な介護ストレスを癒やしてくれるはずです。


● 「地域包括支援センター」に足を運んでみる
在宅介護をはじめる際、「地域包括支援センター」に行ったという方は多いのではないでしょうか。
担当のケアマネジャーが決まったらあまり縁がなくなる場所ですが、在宅介護がはじまったあとも足を運ぶ価値はあります。

地域包括支援センターには、在宅介護に役立つ情報がたくさん集まっているものです。
配食や家事支援、介護者支援サービスのほか、地域住民やNPO団体などが主催している教室や、コミュニティサロンのような交流の場の紹介など。
コロナ禍で人が集まるサービスは休止していても、オンラインを使ったサービスなどが増えてきていると聞きます。

自分がラクになるための情報が、地域包括支援センターにはあるかもしれません。
もちろん、地域包括支援センターに行くだけで介護ストレスが画期的に解消されることは少ないかもしれません。
しかし、「自分で情報を取りに行く」という前向きな姿勢が、現状を変えてくれるきっかけになることもままあるものです。

混んでいなければ、担当職員に話を聞いて、いろいろ教えてもらうこともできるでしょう。
地域包括支援センターは、在宅介護に通じている職員がいる場所ですので、何に困っているか、何が辛いのか、ありのまま話すだけでも、気持ちが少しラクになるかもしれません。

訪問ヘルパーに来てもらっている間など、わずかな時間を有効に使うなら、地域包括支援センターに足を運んでみることをおすすめします。その際は、感染症対策をしっかり行ってください。


● 行動を起こすことで在宅介護が変わる
コロナ禍の在宅介護は、もうしばらくは続きます。
感染のリスクを考えれば、「あれもできない」「これもできない」という辛い状況は避けられないかもしれません。
だからといって、家のなかにこもって介護ばかりの生活では、この先何も変わらないままです。

ウィズ・コロナ、アフター・コロナと呼ばれる生活に向けて、世の中は少しずつ動き出しています。
感染対策に配慮した新しいサービスも、これから増えていくでしょう。
家族以外の人と話せば、新しい情報を得たり、刺激を受けて前向きな気持ちを取り戻したりすることもできると思います。

どんな手段でも良いので、外の世界とつながりを持つことが大切。
「もともと人と話すのは好きではない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、コロナストレスに押しつぶされないために、少しだけ勇気を出して心の扉を開きましょう。

しばらく連絡を取っていなかった人に思い切って電話やメールをしてみる。
空いた時間にちょっと地域包括支援センターに行ってみる。

そんな小さな行動が、何かを変えてくれることもあります。
あなたの在宅介護生活が、少しでも風通し良く、快適なものになることを願っています。

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