新型コロナワクチン接種前・接種後に要介護者が気をつけたいこと

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新型コロナワクチン接種前・接種後に要介護者が気をつけたいこと

事前の準備を整えてワクチン接種に望みましょう。こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。
新型コロナウイルスのワクチン接種がはじまっています。
ご高齢の要介護の方ですと、持病や体力的な問題などもあり、接種前にいろいろな不安を感じられることもあることでしょう。

新型コロナウイルスのワクチンに限らず、感染症予防のワクチンには、さまざまな副反応が考えられます。
しかし、接種前に心配を減らしたり、接種後に考えられるリスクに備えたりすることは可能です。

そこで今回は、新型コロナワクチンの接種前に介護家族ができること、接種後に気をつけたいことをまとめます。
これから新型コロナウイルスのワクチン接種を控えている在宅介護のご家庭は、ぜひ参考にしてくださいね。

● 要介護者が新型コロナワクチンを接種しても大丈夫?
厚生労働省によると、高血圧や糖尿病、喘息、肥満、心筋梗塞、心不全、腎臓の病気など、基礎疾患があっても新型コロナワクチンの接種は可能です。

一方で、ワクチン接種にあたって注意が必要な人として、以下をあげています。
・過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
・心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある方
・過去に予防接種を受けて、接種後2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた方
・過去にけいれんを起こしたことがある方
・ワクチンの成分に対して、アレルギーが起こるおそれがある方

何かしらの持病がある場合、「接種にあたっては注意が必要」と考えたほうが良いでしょう。

とはいえ、ご本人やご家族が接種の可否を判断するのは難しいと思いますし、何にどう注意をすれば良いのかわからないと不安に感じる方も多いと思います。

まずはかかりつけ医に相談してみましょう。
ご本人の持病や体調、服用中の薬などを考慮したうえで、新型コロナワクチンを接種しても大丈夫か、接種した場合にどういうことが考えられるかといったことを教えてくれます。

配布されている新型コロナワクチンの予診票を、かかりつけ医に持参しましょう。
事前にかかりつけ医に予診票で尋ねられている内容を確認しておくと、病歴の書き漏れ、書き間違いなどなく、予診票を完成することができます。
少しでも不安に感じることは、その場で医師に質問・確認して、新型コロナワクチンの接種に向けて、できる限り不安を解消しておきましょう。


● 接種会場には「お薬手帳」を持参しましょう
新型コロナワクチンは、自治体が設ける集団接種会場のほか、地域の病院やクリニックなどで接種ができます。
かかりつけの病院ではないところで接種する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

新型コロナのワクチン接種に行く時は、「お薬手帳」を持参することをおすすめします。
接種前の予診をおこなう医師が初対面である場合、お薬手帳があれば、予診票に書いたことだけではなく、薬と照合することで、疾患や症状を把握することができるからです。
万が一のリスクを発見してもらいやすくなりますので、お薬手帳は安心材料になります。

新型コロナワクチンは、既に接種を受けたことのあるインフルエンザワクチンなどとは異なり、誰もが初めて受けるワクチンです。
通常の予防接種より慎重に、接種を受ける側でもできることをおこない、少しでも不安要素を減らしてしておきましょう。


●ワクチン接種後の副反応に備える
新型コロナウイルスワクチンに限らず、ワクチン接種の直後には、ごくまれにアナフィラキシーショックと呼ばれる、呼吸困難や血圧低下などの重大な副反応が起きる場合があります。
新型コロナワクチンも、アナフィラキシーショックの可能性はゼロではありませんが、接種会場や医療機関には、アナフィラキシーに対応する医療品が準備されていますので、心配ありません。

接種後しばらくしてからあらわれるもっとも多いとされる副反応は、接種部位の痛み。
そのほか、倦怠(けんたい)感や頭痛、悪寒、筋肉痛、関節痛などが報告されていますが、高齢者が特に注意が必要な症状というわけではなく、すべての年代に一定数あらわれるものです。
ほとんどの場合、数日で回復します。
人によって、副反応のあらわれ方は異なりますし、持病がある方は接種後に薬を飲んで良いかどうかなど、気になることがあると思います。
接種する時に、「こういう時は、どうしたら良いか?」を担当の医師に聞いておきましょう。

また新型コロナワクチンの接種後1~2日は、体内のワクチンに身体が反応して、発熱することがあります。ご高齢の要介護の方は発熱で体力を奪われやすいので、経口補水液やたんぱく質が補給できるドリンクなど、ご本人が食べられるもの、水分・栄養補給がしやすいものを、事前に用意しておくと良いでしょう。

数日たっても副反応が収まらない時や、ご本人の様子を見ていて心配なことがある時は、早めにかかりつけ医に相談してください。
1回目より2回目の接種のほうが、副反応が強く出やすいとされていますので、1回目に大丈夫でも油断せず、接種後数日間は体調をよく見ておきましょう。

新型コロナワクチンの接種に不安を感じる方は多いと思いますが、「どんな時に注意が必要か」がわかっていれば、準備や対処ができます。
要介護者であるご本人が安心して接種を受けるために、そして介護家族の不安解消のために、できる備えをして新型コロナワクチンの接種に臨みましょう。

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