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在宅介護で「良い睡眠」のためにできること

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

メリハリある生活が快眠につながります。積極的に外出しましょう。年齢を重ねると、朝早くに目が覚めたり、夜中に何度も起きたりということがありますね。
加齢とともに睡眠と目覚めのリズムが変わってくることは珍しいことではありません。

要介護者が睡眠と目覚めのリズムを崩すと、介護する方の休息時間にも影響が出てくることがあります。
「寝てくれない」「起こされる」といった悩みは介護する方の悩みのなかでも最も深刻なもののひとつです。特に「昼夜逆転」し、夜間睡眠をとってくれない方の介護は本当に大変なものです。

睡眠は、とても重要なもの。
身体の疲れを取り、酸素を取り入れ、エネルギーを蓄える大切な時間です。
睡眠の質が悪かったり、睡眠不足が続いたりするのはとてもつらいですし、健康に影響します。

在宅介護では、介護される方も、介護する方も「良い睡眠」を得ることが重要なのです。

● 在宅介護は「眠くなりにくい」?
良質な睡眠のためには、昼と夜のメリハリがある生活が大切です。
朝日を浴びて目を覚まし、日中は外で活動し、家に帰って眠るといったパターンが良質な睡眠につながります。

ところが、思うように自分で動くことができない方の場合、家の中で過ごす時間や、ベッドで横になっている時間が長くなってしまいがち。
「夜になっても眠れない」ということが起こりやすいのです。

日中は静かな家の中でウトウトして過ごし、夕方、家族が帰ってきてにぎやかになると、活動スイッチが入るという話もよく聞きます。


● 「夜、眠ってくれない」要介護者のために家族ができること
「夜、眠くなる」ためには、日中の活動が重要です。
まずは毎日決まった時間に起き、着替えをして、朝ごはんを食べるという習慣作りからはじめていただきましょう。

毎朝、決まった時間に朝日を浴びることが良質な睡眠には大切です。
朝日は、眠りをさそうホルモンの分泌をとめ、夜に再び分泌されるようセットするといわれています。もし、使用しているカーテンが遮光カーテンなら、少し隙間をあけて朝日が入るようにするといいでしょう。
また、ベッドから離れて食卓につき、家族と食事をすることも、生活の中の大事なメリハリです。
できるだけ元気なときの生活習慣を続けること、元気な頃の生活習慣に近づけることを意識してみてください。

昼間は、デイサービスに行ったり、散歩をしたりして、活動することが大切です。
身体や脳を活性化するような環境に身をおいて、ほど良く疲れると、夜は自然と眠たくなるものです。

外出したくないという方も少なくありませんし、ご家族だけで活動をサポートするのは難しいという場合は、ケアマネジャーさんに相談してみましょう。
ケアマネジャーは、本人やご家族の課題解決を一緒に考えてくれます。
デイサービスだけでなく、自費でお出かけをサポートしてくれるサービスなども最近はよく見かけます。
日中の活動プランについても、ぜひ相談してみてください。


● 「どうしたら寝てくれるか」にとらわれすぎない
それでも、眠れない人に眠ってもらうことは、簡単なことではありません。
介護する方がどんなに努力しても、「やっぱり寝てくれない」ということもあると思います。
メリハリのある生活、日中の活動・・・といっても効果がなく、睡眠薬に頼っても上手くいかないことはよくあります。
そんな時、一番問題なのは介護する方も睡眠不足になってしまうことです。睡眠不足が続けば、介護だけでなく、生活そのものに疲弊してしまいます。

本当に必要なのは、「(介護を受ける方を)どうやって寝かせるか」ではなく、「(介護する方の)睡眠をどう確保するか」という発想の転換です。

「時間だから起こさなくちゃ」「ごはんを食べさせなくちゃ」と考えすぎるより、「(介護を受ける方が)寝ている間はそっとしておく」のも良いと思います。
その時間を介護者の方ご自身の休息時間にあてれば良いのです。なかなか難しいと思いますが、その間に「しっかり昼寝をとる」くらいのつもりでいてください。
無理やり睡眠のリズムをつくろうとするより、相手のすきを見て、うまく自分の休息をとる時間を見つけていくほうが大切です。

在宅介護を長く続けるには、「●●しなくてはいけない」という思い込みをできるだけ持たないようにしていくことが重要です。

また、思い切って介護を受ける方と介護する方の寝室をわけることも考えてみてください。
それくらい、介護する方の睡眠、休息を確保することは大切なことなのです。

要介護者の方が夜眠らないことで、健康に影響を及ぼしたり、介護そのものがつらくなったりしたときは、施設への入所を考えてみても良いと思います。

「介護する人の睡眠と休息」を確保することは、何よりも大事なことです。
そのことを念頭に、"介護のある生活"の過ごし方をもう一度考えてみてくださいね。

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