在宅介護の感染症予防対策はどこまで必要?

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在宅介護の感染症予防対策はどこまで必要?

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

感染症予防の基本は手洗いです。こまめに洗う習慣をつけましょう。まもなく紅葉の季節がやってきますね。
秋の深まりは、さまざまな実りと恵みを運んでくれますが、日ごとに寒さも増してきます。
ご自宅で介護をしている方は、風邪やインフルエンザなどの感染症が気になるのではないでしょうか。

自宅は日常生活を送る場所なので、病院や施設とは異なり、空調や感染症予防器具などの介護に適した衛生環境が整っているわけではありません。
そのことが気になる方もいらっしゃるようですね。

がんばりすぎる介護は、する側もされる側もつらくなってしまうもの
力を抜いても良いポイントを見きわめたいですね。

今回は、在宅における感染症予防を考えるうえで、大切なことをお話しします。
感染症予防のために具体的に何をすれば良いのか、ぜひチェックしてください。

● 感染症対策の基本は手洗い、マスクも有効
空気が乾燥して気温が低くなるこれからの季節は、インフルエンザや感染性胃腸炎などウイルス性の感染症が流行しやすくなります。

感染症を防ぐためには、「手洗い」が基本です。
私たち訪問看護や介護の職員が訪問するときは、お宅に伺ったときはもちろん、処置の前後、お宅から失礼するときも、必ず手洗いをします。
基本的なことではありますが、ご家族の場合、そこまで徹底されていないこともあるようです。

感染症予防のために、介護に関わっている方は、必要なタイミングで "正しい手洗い"をするように習慣づけましょう。
外から帰ったときだけではなく、ケアをする前後の手洗いもお忘れなく。

石けんを十分に泡立てて、手首から1本1本の指先や股まで丁寧に洗い、流水でしっかりと洗い流します。
洗い終わったあとは、使い回しのタオルではなく、使い捨てのペーパータオルで拭くのが理想です。濡れたタオルは細菌が繁殖しやすいので、衛生面を考慮すればペーパータオルがベターです。

また室内にウイルスを持ち込まないためにも、電車や街中など人混みの多いところに出かける際は、マスクをすることをおすすめします。


● どんなにがんばっても、感染症にはかかる!?
感染症の予防対策をすることはとても大事ですが、「これをやれば100%防げる」というものはありません
同じ環境にいても、ウイルスや細菌をはね返すチカラ(免疫力)が弱い人のほうが、病気になってしまうということがあります。
年齢を重ねるとどうしても免疫力が低下してきます。若い時よりも、より「ウイルスを侵入させないようにする」ことが大事になってきます。。

たとえば、のどの乾燥を防ぐことは、感染症予防の大きなポイントです。
のどが乾燥していれば、ウイルスの侵入を許すことにつながります。

おすすめはマスク。
マスクをすることで、感染症予防に有効なウイルスのブロック以外にものどの保湿が期待できます。

水分補給やお部屋を加湿するとともにマスクを着用すると良いでしょう。

● 感染症予防の新常識「口腔(こうくう)ケア」
介護において口腔ケアは重要です。
高齢者の方の肺炎は、口腔内のバイ菌が気道に入り込んで起きることがわかってきました。

介護の現場では、感染症予防のために「口腔内を清潔にすることがいかに大事か」が常識になっています。
高齢者の場合、噛む力や飲み込む力だけではなく、口の中の感覚も鈍ってきます。
若いうちは、口腔内に食べかすがあると、頬や舌を動かして処理しますが、高齢の方は口の中にいろいろなものが残ったままになってしまうことが多いのです。

歯だけではなく、頬の内側や舌、のどの周りなど、定期的な口腔ケアで口の中の清潔を保つことを心がけてください。
それは、お食事をしない方でも一緒です。「食べる」行為がないと、唾液の分泌が少なくなり、お口のなかでバイ菌が繁殖しやすいのです。

起き上がって、歯ブラシや舌ブラシなどを使った口腔ケアができれば良いですが、難しいようでしたら、横向きで寝た状態で口の中を濡らして、ブラシやスポンジブラシできれいにしたあと、水を吐き出してもらうだけでも良いと思います。その後、むせないように、お口のなかに水分が残っていないかを確認してあげるといいでしょう。

感染症予防には、細菌を洗い流して外に出すことがポイントとなります
ケアのタイミングは、朝起きたときや、お食事の前後、就寝前などをお勧めします。

ただ、「毎日、毎食後、絶対やらなければ」「徹底的にキレイにしなければ」という気負いは、介護疲れのもと
お互いが負担にならない範囲で、お口の中をきれいにすることを生活習慣のひとつとして続けてみてくださいね。

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