新生活にあわせて...介護をコーディネイトし直す方法

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新生活にあわせて...介護をコーディネイトし直す方法

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

生活に変化が起きる際は、ケアマネジャーに早めに相談しておくと良いでしょう。寒さのなかで、少しずつ春の足音が聞こえてくる時期。
4月からの新生活に思いを巡らせている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

転勤や部署異動、子どもの就学など、4月を境にして介護家族の生活リズムに変化が訪れることがあります。
介護者の方の生活スタイルが変われば、介護に費やせる時間を十分に取れなくなってしまうこともあるかもしれません。

「これから介護をどうしよう...」
「これ以上、がんばれるかな?」

そんな心配があるなら、思い切って在宅介護をコーディネイトし直すことを考えてみてはいかがでしょうか。

在宅介護のケアプランは、それぞれにあわせてオーダーメードでつくるもの。
ご本人の身体の状態や、支える家族の事情が変わったときは、"お直し"が必要です。

あなたにとって、4月からの新生活にマッチする「在宅介護」とは、どんなものでしょうか。
在宅介護サービスの組み合わせをコーディネイトし直し、最適化していく方法をご紹介します。

● 在宅介護をコーディネイトし直した方がいいのは、どんなとき?
新生活のスタートは、希望だけではなく、不安や苦労をともなうことがあります。
勤務地が今までより遠くなって通勤時間が長くなる、保育園に通っていた子どもが小学生になって帰宅時間が早くなるなど、ご自身や家族の仕事環境やライフステージが変わることで、時間の制約が大きくなってしまうことも、珍しいことではありません。

今までよりも自分が対応しなくてはならないことが増えたときや、自由になる時間が減ってしまったときは、介護を見直すタイミング。

在宅介護サービスで「いつ、何をしてもらうか」は、介護家族の生活スタイルの変化にあわせて変えてく必要があるのです。

まずはこれからの自分の生活をどのように組み立てるのか。
そこから考えてみなくてはなりません。

生活環境の変化は、介護が必要なご本人よりも、介護家族のほうが大きいもの。
新しい生活になじむのは想像以上に大変なことです。

しかし、介護家族の生活変化にご本人をまきこんで不自由な思いをさせては申し訳ないとばかりに、自分ががんばって今までどおりの介護をキープしようとする方が少なくありません。

いつまで続くのかわからない在宅介護。
ご本人よりも、あなた自身を軸にして考えなくてはならないときもあるということに、どうぞ気づいてください。


● 介護にもっと専念したい!その前に知っておきたいこと
新生活をスタートする方のなかには、定年退職などで仕事をやめ、介護に関われる時間が増えるという方もいるかもしれません。

介護が必要な親御さんやパートナーのために...と思う気持ちは、素晴らしいと思います。
でも、介護者の関わり方が変わることで、これまで利用していた在宅介護サービスが使えなくなってしまうケースがあるので、注意が必要です。

たとえば、訪問介護サービス。
ホームヘルパーが排泄(はいせつ)や入浴など、直接身体に触れて介助をおこなう「身体介護」と、掃除や洗濯、食事の支度などをおこなう「生活援助」の2種類に分けられます。
介護者の方が同居して同一世帯になった場合、「生活援助」にあたるサービスは利用できないことがほとんどです。
非課税世帯では助成対象になっていたおむつ代が、世帯収入が増えたことでもらえなくなってしまう場合もあります。
また仕事をやめて日中も在宅していることになれば、「同居人がおこなうことが適当」と判断されることは、対応してもらうことができなくなることもあります。

介護家族ができないこと、介護家族が代われないことを、公的サービスが提供する。
自治体によって考え方や判断の違いはありますが、これが介護保険制度の原則的な考え方です。

介護への関わり方を変えるのであれば、これまで利用していた在宅介護サービスにどのような影響があるのか、ケアマネジャーに早めに確認しておいたほうが良いでしょう。

「これはヘルパーさんがやってくれるから...」と思っていたら、当てが外れて想像以上に大変な介護になってしまった!ということもあり得ます。

今後の在宅介護をしっかりイメージして、自分にできること、できないことを明確にしておきましょう。
そのうえで、ご本人と、ご家族にとってよりよい在宅介護のカタチを見つけていってください。


● ケアマネジャーには介護家族の「小さな出来事」も伝えましょう
ケアマネジャーは、在宅介護のプランナーであり、介護するご家族の良き相談者です。
要介護の方の身体の状態を考えて、自立支援につながるケアプランを考えるのが仕事ですが、介護家族の事情を無視したケアプランは成り立ちません。
介護者や、そのご家族の生活に変化があったときは、ぜひケアマネジャーに早めに相談していただきたいと思います。

「自分の生活のことだから、わざわざケアマネさんに伝える必要はない」と考える方もいるかもしれませんね。
でも、"介護家族の変化"を含めてケアプランを考えてもらったほうが、介護を長く続けていくうえで無理が生じません。

良いケアマネジャーは、ご家族に対してもヒアリングを欠かさないもの。
「最近、どうですか?お変わりないですか」と家族に聞くケアマネジャーは、「家族あっての在宅介護」ということをよく理解していると思います。

大きな変化ではなくても、いつものタイムスケジュールをくるわせるイレギュラーな出来事も、ときどきありますよね。
特に子育てをしながら親御さんの介護もしている方は、子どもの事情で普段どおりの介護ができなくなってしまうことがあるのではないでしょうか。
たとえば「春休みで子どもが家にいる」「試験で早めに帰ってくる」といったことでも、自分の時間が減り、介護にも影響します。

いつもより忙しくなることが予想できるなら、早めにケアマネジャーに相談して、その時期だけケアプランを変えて対応するということも可能です。
ご自分とご家族の1カ月先くらいの予定は見通して、フレキシブルに在宅介護を続けていけると良いですね。

本当に大変なときは、自分が無理をするのではなく、在宅介護をコーディネイトし直す。
ぜひこれからの在宅介護生活に、この発想を取り入れてみてくださいね。

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