離れていても安心!「介護サービス」をうまく利用するコツ
こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。
介護をする方が置かれている状況はさまざまです。例えば、「ずっとそばにいて、介護をしてあげたい」と思っても、ご自分の家庭や仕事があれば、思うようにならないこともあります。
最近では、仕事をしながら介護をする方や、別居している方が介護にあたることも増えてきて、「遠距離介護」という言葉もよく聞かれるようになってきました。
介護する方が不在の時間、頼りになるのは「介護サービス」です。
けれども、そばにいられないだけに、きちんとお願いしたことをやってくれているのか、心配になることもあるのではないでしょうか。
「もっとこうしてくれたらいいのに...」と不満を感じることもあるかもしれませんね。
「他人に任せる介護」を上手に続けていくには、ちょっとしたコツがあります。
今回は、介護する方がそばにいなくても、円滑に介護サービスを受けられる方法をご紹介します。
●大切なのは「日頃のコミュニケーション」
仕事をしながら、あるいは離れて暮らしながらの介護では、ケアマネジャーや介護サービス事業者との連携が欠かせません。
とはいえ、不在時のお世話を頼んでいる場合は、実際自分がみていないのに介護をお願いしているという気兼ねをする部分や、担当の方となかなか顔を合わせる機会がない、ゆっくり話をする時間がない...という場合も多く、認識のズレが生じたり、不満が積み重なったりすることもあるようです。
大切なのは、話をすること。
いない間の介護を任せるからこそ、言葉を交わして、思っていることを伝えることが大切です。
実際、在宅介護の分野で耳にする問題は、ご家族とのコミュニケーションをきちんと取ることで解決することが多いように思います。
もちろん、忙しかったり生活の拠点が離れていたりして、顔を合わせて話すのが難しい場合もあると思いますが、電話でも構わないので、時間をつくって介護サービスの方と気軽に話ができるようにしておきましょう。話ができる関係が築けたら、スマートフォンのような携帯端末も活用しながら、ケアマネージャーや介護サービス事業者とやりとりをしていくことも良いですね。
介護するご家族がどう考えているのか、何を求めているのか。
それを知ることで、介護サービスを提供する側もサポートしやすくなるはずです。
● 「見られる」、「知られる」ことを割り切ると、気持ちがラクになる
自分が離れている時間を介護サービスに任せるのであれば、できるだけ介護する側の「自分の事情をわかってもらう」ことが必要だと思います。
介護サービスにご自身の要望を伝えるときは、単に「こうしてほしい」と言うだけではなく、「なぜこうしてほしいか」まで伝えることがポイントです。
不満だけを伝えても、根本的な解決にはつながらず、同じようなトラブルをくり返してしまうことがあります。
たとえば「訪問したら、ここまでお世話をしておいてほしい」というだけでなく、「ここまで(お世話を)終わらせておいてくれていないと、仕事に出かける前に自分の仕事が増え、睡眠時間がなくなってしまうので、つらい」というところまで説明すること。
「なぜ」がわかると、人は行動に移しやすいものです。介護するご家族の都合がわかれば、介護サービスの提供側もそれに合わせて動くことを心がけるようになりますから、在宅介護の体制そのものが、効率的になるはずです。
介護をがんばっている方ほど、スキや弱いところを見せないよう、気丈に振る舞ってしまうこともあると思います。
本心では、家の中に他人が入ることに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんし、恥ずかしいと思う場合もあるかもしれません。
けれども、在宅介護をしていくうえでは、割り切ることも大事だと思います。介護サービスのスタッフは基本的に「人の役に立ちたい」という意識の方が多いので、困った事情、やりきれない事情を聴いた分だけ親身になってくれるはずです。
家の中を見られたり、家庭や自分の事情を知られたりすることは誰だって嬉しいことではありませんが、一度多くをさらけ出して、協力してもらえるようになると、うんと介護が楽になるのも事実です。
介護サービスの提供者と信頼し合える関係を築くことで、ご自分が介護から離れている時間も安心して任せられるようになると思いますよ。