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元気なときから頼りになる「地域包括支援センター」ってどんなところ?

こんにちは、セコムの武石(たけいし)です。

地域包括支援センターに気軽に行ってみましょう。「介護生活の始まりは突然だった」
現在、親御さんやパートナーの介護に直面している方の中には、そんな実感を持っている方も少なくないのではないでしょうか。

脳梗塞(のうこうそく)などの病気や転倒による骨折、認知症の進行など、きっかけはさまざまでも、心の準備ができていないうちに介護生活が慌ただしくはじまってしまい、気持ちも体も追いつかない...ということは、よくあることです。

介護は、誰もが当事者になりうる出来事と言えます。
慌てずにそのときを迎えるためには、どのような準備が必要なのでしょうか。

今回は、読者の方から寄せられた体験を交えながら、いつか始まるかもしれない介護に備える方法を考えてみたいと思います。

● 元気なときから力になってくれる「地域包括支援センター」
介護について知りたいことがあるとき、最初の相談窓口になってくれるのは「地域包括支援センター」です。
地域によって呼び方は異なりますが、お住まいの市町村に必ず設置されています。

地域包括支援センターは、要介護認定の申請をするときに足を運ぶ先でもあります。でも、実はそれ以外にもいろいろな相談に乗ってくれるのをご存じでしょうか。

地域包括支援センターの本来の役割は、高齢者の方が健康で自分らしい生活を長く続けられるように、保険・医療・福祉の面から専門的な支援を行うことです。
主任ケアマネジャーと保健師、社会福祉士が各センターに必ずいて、相談内容に応じてさまざまな制度の説明や相談窓口の紹介など、専門的な対応を行ってくれます。

具体的には、高齢者の方やそのご家族の悩みや心配ごとの解決方法を提案してくれたり、各市区町村が実施する介護予防プログラムを紹介してくれたりします。

大切な点として、地域包括支援センターは介護が必要になったときだけではなく、「要介護にならないためのサポート」もしてくれる場所だということを、ぜひ覚えておいてください。

このブログでも以前、「介護保険被保険者証が配布される65歳になったら、地域包括支援センターに足を運んでみましょう」とお話しましたが、要介護にならないよう、元気なときにこそ積極的に利用したいものです。


● 「地域包括支援センター」に行ってみた感想は?
このブログを読んで、実際にご両親と一緒に地域包括支援センターに行ってみたという読者の方がいらっしゃいます。
結婚して実家から離れて暮らしていて、年齢を重ねた両親がふたりだけで暮らしていることを以前から心配していたそうです。

今のところ、ご両親とも不自由なく生活されていて、特別な支援を必要としていません。
けれども、高齢の親と離れて住んでいる子どもとしては、「いつ何があるかわからない」「何かあってもすぐに駆けつけられない」という心配がいつもあったそうです。

そのような漠然とした不安にも、地域包括支援センターはきちんと応えてくれます。
その方は、実家に帰省した際にご両親を伴って地域包括支援センターを訪れました。

受付してくれたケアマネジャーさんに、自分が離れて住んでいることや、両親を心配する気持ちなどをありのままお話したところ、面談後、そのケアマネジャーさんがご両親のお宅を時々訪問してくれることになったそうです。
ほかにも、ご両親の介護予防のためにと、利用できるさまざまなサービスを紹介してもらったということです。
最初は誰かにかかわってもらうことに抵抗のあったご両親も最後にはにこやかに安心したご様子だったそうです。

子として親御さんを心配する気持ちや、今は必要としていなくてもいつかは誰かの世話になるかもしれないというご両親のお気持ちについて、介護の専門家の方に寄り添って話を聞いてもらったこと、そして「困ったときは、いつでも連絡してください」「何でも相談してください」と言ってもらえたことが、何よりも心強かった、という感想を教えてくださいました。


● 心豊かで安心できる暮らしを見つけるために
何もないときに地域包括センターを訪問するのは、なかなか勇気がいることです。
「自分たちはまだまだ元気」と思っている親御さんをどのように説得するかも、難しいところだと思います。

しかし、元気なときだからこそ、親御さんもお子さんも落ち着いた気持ちで「介護」と向き合うことができ、前向きにこれからの暮らしを考えられるはずです。
なにより、元気でいつづけるため、要介護にならないためのことも包括支援センターは助けてくれるのです。

地域包括支援センターは、個人的な相談をしたり、高齢の方の暮らしを見守ったりしてくれるほか、行政・医療・介護サービスとも常に連携しているので、いざ困ったことが起きたときにもスムーズに対応してもらえます。
今、すぐサービスにつながらなくても、困ったら相談にのってくれる場所があり、そこがどのような所で、どのような人がいるのかという事を知ることが大事かと思います。突然始まるかもしれない介護に備えることになるのです。

気軽に地域包括支援センターに行ってみましょう。
はっきりと言葉にならない漠然とした心配や、悩みとも言えない「ちょっと不自由していること」でも、伝える価値はあります。自分たちで頑張りすぎず、早めに相談してみてください。
相手は介護の専門家ですから、解決や助けにつながるような提案をしてくれ、訪問前より安心して日々暮らせるようになるかと思います。


地域包括支援センターを訪れるときは、事前に電話をして面談の予約をされることをおすすめします。
突然訪問すると、先約で埋まっていて対応が難しい場合がありますので、注意してくださいね。

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