ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 仙台での国連防災世界会議から発信される提言は?
来週末から、第3回国連防災世界会議が仙台で開催されます。ほぼ10年ごとに開催されており、前回、神戸で行われた第2回の世界会議では「兵庫行動枠組」が策定され、2005年から2015年までの国際的な防災の行動指針となってきました。
今回の仙台での会議でも、今後を見据えた防災の指針が示されると思われます。その検討材料とされそうな、この10年の間に、世界で起こった代表的な大きな災害についてみてみます。
ハリケーン・サンディの災害対応から学ぶこと
風水害で大きな被害を出したものとしては、2005年にアメリカ南東部を襲ったハリケーン・カトリーナや、2012年にアメリカ東部を襲ったハリケーン・サンディ、2013年にはフィリピンに台風30号が直撃しました。
日本では、2011年の台風12号が紀伊半島に総雨量2000ミリという大雨を降らせました。2014年には台風11号と12号が日本列島をなめるように通過し、各地に被害をもたらしました。
前述のハリケーン・サンディは、ニューヨークを水浸しにしてしまい、地下鉄など都市機能を麻痺させました。しかし、ハリケーンが来る前に、住民の避難や地下鉄やバスなどの運休を行ったため、被害は最小限に抑えられました。
東日本大震災以外にも
地震で大きな被害を出したものとしては、2005年にパキスタン北部のカシミールで発生したマグニチュード(以下M)7.6の地震、2008年の中国の四川で発生したM7.9の地震がありました。また、2010年にハイチのポルトープランスを襲ったM7.0の地震、同年にはチリでM8.8の地震があり、日本の三陸沿岸でも津波が観測され、養殖いかだが流される被害がありました。2011年にはニュージーランドのクライストチャーチでM6.3の地震があり、日本の留学生も被害に遭いました。そして、東日本大震災です。
地球規模の災害?
その他の災害としては、昨年2014年に発生した、御嶽山の火山噴火による被害も忘れられません。また、自然災害とは異なりますが、2009年の新型インフルエンザの発生も、世界中を襲った災害と言えるかもしれません。
さらに、近年は大災害まではいかないものの、夏の高温や干ばつ、冬の寒波や大雪が、世界中で起こっています。日本などでも夏の熱中症患者は増えています。一方で、ニューヨークやシカゴなどでは見たこともないような大雪が降ったり、先日も北海道で除雪が追いつかないほどの大雪に見舞われたりしています。まさに、地球規模での異変といえそうです。
自助・共助の重要性
今回の国連防災世界会議では、これらの災害を事例として検討が進められるのではないでしょうか。前回の神戸での「兵庫行動枠組」では、コミュニティレベルでの防災体制の整備が謳われました。
いざという時には、自助と共助といったコミュニティレベルでの活動がモノをいいます。災害の規模が大きくなればなるほど、公助は遅れがちになります。
また、遠隔地からのボランティアも、災害が大きくなると期待できません。特に、首都直下地震や東海・東南海・南海地震などでは、そもそも、ボランティア隊が被災地にたどり着けないだろうと、災害の専門家は言っています。
被災地の中であっても、被災しなかった人がボランティアとして行動することが、今後の災害対応には必要ではないかと言われています。そのためには、住宅の耐震補強、家具の転倒防止対策などを確実に行い、"被災者"にならないための準備が重要です。
【参考情報】
・データから読む「阪神淡路大震災から20年 自宅や家具による圧死を防ぐ」
・データから読む「高層階でも家具類はしっかりと固定を」
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
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