ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 2014年の住宅侵入盗の割合は1160世帯に1件
今回も、警察庁から発表になったばかりの犯罪統計から、住宅侵入盗についてみてみます。
2014年の住宅侵入盗は4万8120件でした。11年連続で減少しています。減少が続いているものの、近年は減少率が鈍化する傾向にあり、一昨年は、減少率が5.0%まで低下してきました。しかし、2014年は前年比で16.8%の減少率となり、この10年で最も大きい減少率となりました。侵入盗の中でも減少率はトップクラスとなっています。
一方で、主要な犯罪についてみてみると、殺人や強盗を含む凶悪犯が8.2%の減少、暴行や傷害を含む粗暴犯が1.2%の減少、侵入盗を含む窃盗犯が9.0%の減少となっています。こうして見ると、住宅侵入盗の減少率が特に大きいことがわかります。
8年連続ワースト1位なのは?
都道府県別に見て、2014年の住宅侵入盗が多い順に並べると次のようになります。愛知県、千葉県、東京都、福岡県、埼玉県、大阪府、神奈川県、茨城県、兵庫県、北海道です。愛知県のワースト1位は8年連続となっています。以下、10位までを並べましたが、顔ぶれは例年通りといったところです。
これらの順番を、侵入された割合でみるとどうなるでしょうか。総務省が発表している世帯数のデータを用いて計算してみます。これまで、世帯数のデータは年度末の3月31日を基準に発表されていましたが、2014年からは1月1日に変更になりましたので、このデータを用いて計算しています。全国平均は1160世帯に1件という割合です。昨年の960世帯に1件のように、これまで3ケタ台でしたが、ついに4ケタ台に突入しました。
侵入割合1位は茨城県
これらの割合を都道府県別に示したものが右の図となります。3年ぶりにワースト1位に返り咲いたのは茨城県です。次いで、昨年1位の愛知県。以降は、福岡県、岐阜県、山梨県、千葉県と続きます。こちらについても、順位こそ変わっていますが、同じ顔ぶれとなっています。また、上位に入っているわけではありませんが、順位が大きくアップしたところも注意が必要と言えます。
2013年と2014年の順位を比べると、最も大きくアップしたのは、15位アップした高知県、次いで、12位アップした鳥取県、10位アップした大阪府などです。さらに、2年連続して順位が上がったところとしては、2年で16位アップした鳥取県をはじめ、10位以上アップした石川県、熊本県、新潟県などがあります。こちらの各県も、ドロボウに好まれだしたところとして注意していただきたいと思います。
増加は6県、減少は41県
冒頭に、住宅侵入盗の減少率が16.8%と大きいことを示しました。これを都道府県別にみると、減少率が高いところでは50%ほど減少しているところもあります。一方で、増加しているところもあり、大きいところで20%程度増加しているところもあります。現状では、減少している県の数の方が多く、減少率も大きいために、すぐに増加に転じる可能性は低いと思われます。振り込め詐欺などは増え続けていますが、侵入盗に限っては減少が続くよう、引き続き防犯意識を高く持ち続けていただきたいと思います。
【参考情報】
・データから読む「2013年の住宅侵入盗の割合は960世帯に1件」
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
都道府県別の住宅侵入盗の割合(2014)
(警察庁と総務省のデータから算出)
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