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・師走の風物詩
今年もいよいよ12月に入り、クリスマスのイルミネーションが、日が暮れて暗くなった街並みを照らし出す光景を目にする機会が増えています。皆さんも、冬至に向けて、暗くなるのが早くなっていくのが実感されているのではないかと思います。
電気による照明がない江戸時代、日が早く暮れるようになり、盆暮れ決裁などの商習慣によって市中に出回る現金が増える「師走」は、泥棒が増える時期として知られていました。そのため、年末は夜回りなどの防犯活動が活発に行われていました。
電灯を使った照明がいたるところにあり、キャッシュレス決済が当たり前になった現代では、師走になっても、特に泥棒が増えるとは言えなくなりました。一方、年末に行われる地域のパトロールなどの防犯活動は、今になっても行われ続け、師走の風物詩となっています。
このような慣行によって、師走は「防犯」について意識することが多い時期でもあります。また、クリスマスプレゼントのショッピングや、年末年始の準備、忘年会などで家を空ける機会も多くなるのではないかと思います。
・カギをかけ忘れたかも?
前回のコラムでは、人は同じ動作を何回も何回も繰り返し行うことで、その動作を意識しなくてもできるようになる「行動の自動化」について紹介しましたが、この「行動の自動化」は、家を空ける際の、重要な防犯対策である施錠を行う際にも起こってしまいます。
皆さんは外出した後で、自宅を施錠したか心配になったことはありませんか。外出した後、「もしかした自宅のカギをかけ忘れたかも知れない」と不安を覚える人は、少なくありません。外出の際に「カギをかけるという動作を何回も何回も繰り返し行う」ことで、その動作が無意識で行われるようになってしまった結果によるものです。
泥棒の侵入手口の一位が「無施錠箇所からの侵入」であるという状況に鑑みると、施錠を無意識で行うようになる「行動の自動化」は、防犯のためには良いのかも知れません。しかし、「カギをかけ忘れたかもしれない」症候群は、度を過ぎると、外出の際の心の平穏を乱し、楽しい外出を台無しにしてしまいます。
12月は、クリスマスパーティや、年末のショッピングなど、楽しいイベントが多い月でもあります。楽しいはずの外出が「カギをかけ忘れたかもしれない」症候群で台無しにならないようにご注意ください。
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