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暦とセキュリティ 歳末防犯活動のルーツとは

・暦が切り替えられた日
 今年ももう、12月に入りました。あまり知られていませんが、本日12月2日は、明治5年の最後の日(大晦日)で、翌日は明治6年(1873年)1月1日だったそうです。時代が、江戸から明治に変わる際のさまざまな改革の一環として、暦を旧暦から新暦に切り替えたまさにその日でした。

 人の生活の基本的な周期を作っているのが暦であるため、それを当時の先進国であった欧米の標準に合わせて、切り替えたということは、まさに文明開化の象徴的な出来事だったことでしょう。過去のコラムで、暦の切り替えが「重陽の節句」が忘れ去られることにつながったことについて述べましたが、これに限らず、改暦が当時の人々の生活に大きな影響を与えたことは想像に難くありません。

・暦は人類の文明初期における科学的知識の代表
 前回のコラムで「科学」について、「私たちの目の前に現れる複数の現象に共通する性質を見出し、それを『コトバ』で表現すること」と紹介しましたが、天体や気候の変動に共通する性質を見出し、それを一覧表というコトバで表したものが「暦」であるといえます。

 過去、セキュリティに関係する人類史上最大の発明に「火を人工的に起こす手法の発明」があることに触れたことがありますが、「暦」は、種の存続を左右する「食のセキュリティ」に関する、人類史初期における代表的な「科学的知識」といっても言い過ぎではないでしょう。

・暦などの科学的知識は、当時の文明発展に大きく寄与
 世界各地の古代文明では、その土地その土地で、日々の気象や天体の観測がなされ、そこから見出した規則性を記述した「暦」を作っています。暦によって、ヒトははじめて、作物の種をいつまいたら良いか、また刈り取りはいつ頃かなどの時期的な目安を知ることができ、それによって農業生産の効率が上がったのです。

 この農業の効率向上によって生み出された食糧が、自分で消費する量を超え備蓄され、余剰食糧となりました。そして、この余剰食糧が、食糧生産に関係しない人々の生活を支えることができるようになり、食糧生産以外のさまざまな職業が生まれる契機となったそうです。考古学では、このことが世界各地における文明発生の大元になったといわれています。すなわち、暦という科学技術は人類の文明が大きく発展する起点になっているということです。

・文明発展が生み出したあだ花としての泥棒
 この備蓄された余剰食糧は、人々の命を支える「守るべき財物」となると同時に、泥棒のターゲットにもなりました。古代文明の一つであるメソポタミア文明で制定された「ハムラビ法典」では、その条文の始めの方で、泥棒などの罪を犯した人間への罰則を定めています。

 すなわち、暦などの科学技術は、農業の発達による余剰食糧を生み、さまざまな職業が現れる基盤として、文明発達に寄与すると同時に、「泥棒という職業」をも生みだしてしまったということです。また、泥棒の発生は、備蓄している食糧を守るための自警団や、コミュニティに共通するルールである法などの、さまざまな「セキュリティ手段」を生むきっかけにもなったはずです。人類の「文明」は、これらが渾然一体となって発達してきたという理解で大きく外れはないはずです。

・年末、そして年末防犯活動はなぜ行われるようになったのか?
 毎年年末になると、夜回りなどが行われ、身のまわりのセキュリティに気を遣う人がおおくなります。この時期、昔の日本では、盆暮れ勘定で経済が動く時期でもあったということは、過去のコラムでも紹介しましたが、それと同時に、その年の農作物の刈り入も終わって社会にある備蓄食糧が多くなる時期でもあったのです。これら複数の要因から、昔から年末は泥棒が暗躍する季節でした。そのため、当時から、年末は、防犯のため夜回りなどのセキュリティ活動が盛んに行われる季節だったということですね。

・実りを守るのがセキュリティの起源
 今年もあと1カ月、「歳末」と呼ばれる時期となり、いよいよバタバタしてくる頃かと思います。セコムでは、毎年、この時期になるとご契約先に対して「セキュリティに関する注意喚起」のお願いをしています。そもそも歳末の「歳」という字は、「その一年の実り」を意味する言葉であり、歳末というコトバで表される時期は、実りが一段落し備蓄食糧が多くなる頃でもあったわけです。これからの季節、「歳末」に行われることが多いさまざまな防犯活動のルーツの一つに、人々の一年の汗の結晶である「実り」を守るということがあるということを覚えておいていただければと思います。

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セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
甘利康文

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