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本日3月24日は春の彼岸明け、暑さ寒さも彼岸までというように、日に日に春めき、桜の開花のニュースもちらほらと聞かれる時節となりました。いよいよ春本番かと思いますが、まだまだ天候には油断できません。今年は、2月に大雪があり、各地で大きな被害があったのは記憶に新しいところですが、春本番になっての雪もそんなには珍しくないからです。
・春の大雪が歴史を動かした
今日は、旧暦では3月3日、過去には、雪に絡んだ日本の歴史を揺るがす大事件がありました。時は幕末、1860年3月3日、江戸には季節外れの大雪が降っていました。この日、幕府の中枢で当時の日本を動かしていた人物の大名カゴが、江戸城への登城途中に襲撃を受けたのです。
その日は大雪で視界が効かないばかりか、護衛の武士たちは雨合羽を羽織り、腰の刀も雪への対策で袋をかぶせていたと言われています。そのため、とっさの襲撃に対応することができず、カゴの中の人物は命を落としてしまいました。時の大老、井伊直弼(いいなおすけ)の最期でした。今で言うところの「桜田門外の変」です。
この事件をきっかけにして幕府の権威が失墜、日本は動乱の時代に突入して歴史が大きく動いていくことになったことは、多くのドラマや歴史小説などでよく知られているところです。もし、この日大雪が降っていなかったら、この襲撃は成功しなかったかもしれません。その後の歴史は、別の展開になっていたかもしれなかったということです。
・「まさか」と思わないようにするのがリスクマネジメント
冒頭の繰り返しとなりますが、今年の2月には、記録的な大雪がありました。その際、ニュースのインタビューなどで「まさかこんなことになるとは思わなかった」というコメントも多く聞かれました。幕末の江戸の町で、季節外れの雪の中、時の大老のカゴを護衛していた武士たちの心境も、まさに「まさかこんなことになるとは思わなかった」ではなかったかと思います。
リスクマネジメントで、もっとも重要なことは、起こりうるインシデントをあらかじめ想定しておくことです。リスクマネジメントでは、起こるかもしれないインシデントを想定し、それが万が一起こった場合どうするか、ということを考えておくことが最も重要なこととなります。「まさかこんなことになるとは思わなかった」ではいけないということになります。
・無意識でしていることの多いリスクマネジメントとは?
その対策を「雪害のため」と明確に意識してはいないかもしれませんが、社会においては、雪で「まさかこんなことになるとは思わなかった」にならないように、ある種の対策をしているケースも存在します。「火災保険」です。
大雪などの自然災害で、何らかの金銭的損害が発生した場合、火災保険がその損害を補償していることが少なくないため、火災保険の代理店などに問い合わせてみてください。また、自然災害による金銭的損害は、税金減免の対象にもなりますので、先の大雪のみならず、天災で被害に遭い、損害が発生した方は、税務署にも相談してみてください。
・まだまだ油断大敵
もう3月も下旬になりましたが、過去には、この時期になっても大雪が降ったことがあり、まだまだ油断は禁物です。たとえば、明治41年(1908年)4月8日、東京でも20cmもの積雪が記録されたそうです。桜の季節の大雪もあり得るということ。
思いもかけなかったその出来事が起きたその時、「まさかこんなことになるとは思わなかった」にならないように。リスクマネジメント、すなわち広い意味でのセキュリティ対策は、そのためになされるのだということを覚えておいていただければと思います。
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