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90年前の大震災 災害対応時の基本的な考え方

「防災の日」の由来
 次の日曜日、2013年9月1日は「防災の日」、いうまでもなく、過去に起きた「大震災」を忘れないために設定された記念日です。
 それが起きたのは、今からちょうど90年前、1923年9月1日午前11時58分のことでした。関東大震災です。平成の世に生きている私たちには、東日本大震災や阪神・淡路大震災の方がより生々しく感じられますが、関東大震災は、10万人強の命が失われたという意味でも、日本の歴史のうえで最大級の被害をもたらした自然災害だったのです(死者数では、東日本大震災の約6倍、阪神・淡路大震災の約16倍にもあたります)。
 関東大震災は、地震自体の規模はマグニチュード7.9と、東日本大震災の9.0よりは小さかったのですが、より都市に近いところで地震が起きたことや、当時の街や建物が、地震のことをあまり考慮せずにつくられていたことなどが要因となって、世界的に見ても莫大な被害をもたらしたのです。日本の街や建物は、この震災が大きな契機となって、地震があることを前提にしたつくりになったと言っても過言ではありません。

災害における「誘因」と「素因」とは?
 前にも触れましたが、今回は「防災の日」を前に、防災の理論について簡単におさらいします。
 災害は、その大元となる自然現象である「誘因」が、「素因」に働きかけて発生すると理解されています。地震、大雨、強風などが誘因、地形や地盤、街や建物のつくりなどが素因です。素因は、地形や地盤などの「自然素因」と、建物や街の構造などの「社会素因」の2つに大別されます。
 災害は、災害の大元となる自然現象としての「誘因」が、被害を発生させるもととなる「素因」に働きかけることで立ち現れます。自然現象である誘因に働きかけることは人智の及ぶところではないため、災害による被害を抑える「減災」のために、私たちにできることは、「誘因と素因を引き離すこと」および「素因が誘因の影響を受けにくくすること」の2つとなります。

社会としてできる災害対策
 国土全体が、世界有数の地震発生地帯にあり、台風の通り道にもあたる日本では、「災害の大元としての自然現象(誘因)が発生する場所と、人が生活し、活動する場所(素因)を引き離すこと」は事実上できないことです。私たちの社会は、地震や台風などの自然現象に遭遇するリスクという宿命とともに日々の活動をしているということです。
 災害に対し、社会としてできることは「素因が誘因の影響を受けにくくすること」しかありません。人が、日々生活し活動する場所や施設に、人工的に働きかけて、地震や台風などの自然現象による被害の発生を最小限に抑える努力がそれです。
 実際、行政は、堤防や防波堤の設置、河川の整備などの水防工事や砂防工事を行うことで自然素因に働きかけたり、及び、建物や施設の建設基準を策定し、建て替えたり、補強工事をしたりすることで社会素因に働きかける防災を行っています。

個人としてできる災害対策
 この考え方は、私たち一人ひとりが、個人として防災について考える際にも有効です。日本では、社会全体としては「誘因と素因を引き離すこと」は難しいのですが、一個人としては、河川の氾濫しやすい場所や、地震の被害に遭いやすい場所に住まないなどの対策は、検討の余地があるといえるでしょう。
 また、「素因が誘因の影響を受けにくくすること」は、私たちが直接手を動かしてできる具体的な対策になります。家の補強や家具、大型家電製品の固定などで地震に備えたり、飛びやすい物の固定、側溝の掃除などで台風に備えたり、などがそれにあたります。これ以外にも、個人としてできる範囲で、できるところからぜひ実行してみてください。

災害対応は、日本に住む私たちに一人ひとりに課せられた重要テーマ
 先のコラムでは、子どもたちの夏休みの宿題、自由研究のテーマとして「わが家の防災」を考えることを提案させていただきましたが、災害への対応は、子どもたちに限らず、日本列島に住む私たち全員に課せられたテーマなのです。今年も、防災の日の前後、約一週間8月30日から9月5日は防災週間にあたります。全国の自治体などで、災害訓練など、様々なイベントが開かれます。皆さんも、お住まいの地域の防災イベントを覗いてみてはどうでしょうか。

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セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
甘利康文

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