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EPISODE.1
情熱の伝播による
人命救助 -
EPISODE.2
心をひとつにした
“チーム力”
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正しさの追求
会社にとっての正しさではなく、「社会」にとって正しいかどうか
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現状打破の精神
現状に満足することなく、常に変化し革新的であれ
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自己実現の
ために働こう一人ひとりの幸せや成長があって、はじめて組織は成長できる
東京本部 足立支社
業務グループ 次長
その夜、勤務を終えた私が電車に乗っていたとき、鈍い音がしたので車内を見ると、中年の男性が倒れていました。男性は意識がもうろうとしていたので、次の駅に到着するまで何度も男性に声をかけ続けました。
電車が駅に到着すると、すぐにホームの非常ベルを押し、駆けつけてくれた駅員さんに、「119番通報とAED(自動体外式除細動器)を持ってきてください」と依頼しました。そして、周囲の方々と協力して男性をホームに降ろしましたが、男性は意識を失って呼吸も止まってしまいました。「このままでは、危ない!」と思い、私は胸骨圧迫(心臓マッサージ)を続けました。
10分くらい経ち、疲れで「もう限界だ・・・!」と思ったそのとき、「僕たちが代わります」と、青年2人が交代してくれました。
2人は、一生懸命胸骨圧迫を続けました。AEDが届いたので装着の準備をしていると、男性の意識が戻りました。ホームに居合わせた医師も駆けつけて、救命処置にあたっている間に救急隊が到着し、男性は病院へ搬送されました。
私が「お2人の胸骨圧迫は的確でしたね」と青年たちに言うと、「実は今日、セコムから講師が来られて、AEDを教えてくれたんです」「お兄さんも、セコムの講師の方みたいで、びっくりしました」と2人は答えました。私は驚きを隠しながら「今日教わったことが役に立って、よかったですね」と言うと、2人は「はい、セコムに講習してもらって良かったです」と言い、その場をあとにしました。
私は長年AEDのご契約先に出向き、AEDを用いた心肺蘇生法の講師をしています。
私は参加者に単にAEDの使用方法を伝えるのではなく、「これは人の命を救うための講習です」と、必ず言うようにしています。今回、男性の命を救えたのは、セコムの仲間の誰かが「人の命を救う」という熱い想いと使命感を持って講習をして、その情熱が伝播した2人の青年が勇気を持って人命救助にあたってくれたからです。
私は、当たり前のように社会の役に立っているセコムに、そして、そんなセコムで働いている私自身に対しても、誇りを感じることができました。これからもセコムの誇りを胸に、仲間と熱い想いを共有しながら、社会に役立つ仕事をしていきます。
近畿本部コントロールセンター
管制
某日、緊急対処員のAさんからの電話を取ると、ご契約先への緊急対処を終えた帰路、前方を走行中の軽乗用車が運転操作を誤り、車道から数メートル下の水田に転落した事故を目撃したとのことでした。私は一刻も早く消防、警察に通報するために、事故現場の住所を聞きましたが、田園地帯で特に目印がないとのこと。私はすぐに緊急対処員が所持している「セコムのGPS端末(ココセコム)」の専用端末のボタンを押すようにAさんに指示し、ココセコムオペレーションセンターに電話で位置検索を依頼。その位置情報をもとに速やかに消防と警察に通報することができました。
続いて、Aさんに運転手の状況確認を指示しました。すると、「車内に女性が1名閉じ込められていますが、意識はしっかりしています。しかし、ドアが開かず、救助は困難です。現場の道幅は狭く、二次災害の危険もあります」と報告を受けました。私はAさんに、救助は通行人の方々にお願いすることと、消防と警察の到着まで二次災害を防止することを指示しました。その後、レスキュー車と救急車が到着し、運転していた女性は、無事救助され病院へ搬送されました。この事例では、現場にいる緊急対処員とコントロールセンターの管制員である私、そしてココセコムオペレーションセンターのオペレーターが連携し、心をひとつにした“チーム力”で迅速に対応したことで、人命救助につなげることができました。
改めて私は、「一刻一刻変化する現場の状況に対して、瞬時に状況を察し、的確な判断ができなければ、お客様や緊急対処員を守ることはできない」ということを再認識しました。これを励みに、今後も仕事に誇りを持ち、管制業務を通じて、より多くのお客さまの「安全」をお守りするとともに、お役に立てるように精進することを決意しました。