ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > ボーナス支給日に起きた大事件から、世につれて移り変わる犯罪手口を考える
ボーナス支給日に起きた大事件から、世につれて移り変わる犯罪手口を考える
本日12月10日は、法律で定められている公務員のボーナス支給日。民間企業の場合も公務員に準ずる形で、本日12月10日に支給されることが多いようです。
・ボーナス支給日に起きた大事件
今をさかのぼること50年、1968年の12月10日、このボーナスを狙った大事件が起きました。日本の犯罪史上に残る「三億円事件」です。東京都下、府中市にある大規模事業所に続く路上でその事件は起きました。そこに持ち込まれようとしていた、従業員にボーナスとして支払われるはずの大量の「現金」が奪われたのです。
・その事件がきっかけで変化したものとは?
この事件をきっかけにして、事業所に大量の現金があるリスクが認知されるようになり、給与や賞与などの「口座振込」が一般化していきました。過去のコラムでも書いたことがありますが、それまでは、モノとしての「現金」に、「働いたことの証し」としての、金額以外の「別の価値」を感じる日本人も多く、モノとしての「重さ」を感じることができない「口座振込」は、世の中に定着しているとは言えませんでした。
この賃金の口座振込の普及によって、人々が働く一般のオフィス内にある現金が劇的に減り、お金を狙う犯罪の傾向が変わったのです。今では、一般のオフィスに大量の現金があることはほとんどなく、そのため一般オフィスにあるお金を狙う窃盗犯罪は、あまり起こらなくなりました。
今では、事業所を狙う犯罪者のほとんどは、小売りや外食などの「お店」をターゲットにします。日本の小売業では、今でも現金で支払いがされることが多く、その事業所である「お店」には多くの現金があるからです。
・再び、「その流れ」が犯罪傾向に影響を与えている
最近、「支払いは現金で」という日本人の習慣に変化の兆しが見え始めています。クレジットカードに加え、電子マネーの普及も契機となって、人々がキャッシュレスによる支払いの便利さに気づき、多くの人々がキャッシュレスで支払いを行うようになっています。
モノとしての「現金」に、その金額以外の「別の価値」を見ていたことから、現金での支払いが普通に行われてきていた日本ですが、この傾向にゆっくり、しかし確実に変化が見え始めています。人々が現金を扱わなくなってきているのです。
それに伴って、「正当な手段を経ずに他人のお金を自分のものにする」犯罪にも、お金という「モノを物理的に盗み取る手口」からの変化が見え始めています。
・「あの手、この手」に対応するセキュリティ対策
離れた場所からお金をだまし取る特殊詐欺や、モノから情報に変化した「お金」をネット上で奪い取るサイバー犯罪などです。これから年の瀬の夜回りなども行われる時節となりますが、今どきの犯罪者は、物理的な手口を使わずに「あの手、この手」を駆使して私たちの財産を狙ってきており、それらへの注意も怠らないようにする必要性が高まってきています。
セコムは、物理的な犯罪や事故から家庭を見守る「セコム・ホームセキュリティ」を提供しています。それ以外にも、物理的な手段を使わず、ネットワーク越しに私たちの財産を狙ってくる新しい手口に対して、ネットバンキングやオンライントレードを安心して行っていただくためのサービス、「セコム・プレミアムネット」<リンク:>などを、個人向けのセキュリティサービスとして提供しています。その背景として、犯罪の傾向が変化しつつあるなか、日本を代表するセキュリティ企業としての「家庭における日々の生活が穏やかにつつがなく続くこと」(広い意味での「ホームのセキュリティ」)への想いがあることを覚えておいていただければと思います。
安心豆知識 キャッシュレスにまつわる近現代日本史
安心豆知識 「情報と化したお金」に注意
データから読む インターネットを安心して利用できていますか?
データから読む 窃盗と詐欺の被害額が拮抗
セコム・プレミアムネット(個人)
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
甘利康文
子どもの安全ブログ | おとなの安心倶楽部 |
女性のためのあんしんライフnavi |