
第435回 女性が被害者にならないために
痴漢被害を防ぐ!場所ごとに変わる痴漢対策
痴漢は電車や夜道など、「場所」によって手口が異なります。
痴漢被害を防ぐための参考にしてください。
【痴漢被害を未然に防ぐために】
・電車内での注意
痴漢は犯行後、逃げるために車両の連結部付近や、ドア付近にいるとされます。
なるべく混雑した車両に乗るのは避け、車両中央部を選ぶようにしてください。
女性専用車両があれば利用するのもひとつです。
・駅構内での注意
痴漢や不審者は人目を嫌うものです。
多くの人が行き交う駅構内でも死角になる場所があります。
利用者が少ない階段やエスカレーター、ホームの端などには注意が必要です。
「人目」を意識してなるべく、ひとりにならないよう行動してください。
・エレベーターでの注意
密室の空間にはリスクがあります。
痴漢だけでなく、盗撮やひったくりなどの被害も否定できません。
エレベーターでは、すぐに異変に気づくことが大切です。
操作ボタンのすぐ前に立ち、壁に背を向けて立つのが基本スタイル。
少しでも違和感を覚えた場合は、知らない人との同乗を避けたり、途中階で降りたりするようにしましょう。
・夜道の注意
痴漢に限らず、夜道は犯罪被害の可能性があります。
人通りの少ない道や街灯がまばらで薄暗いところでは注意が必須です。
なるべく明るい道を選び、逃げ込める場所がどこにあるのか頭のかたすみにおいて行動してください。
【もし痴漢被害にあってしまったら】
女性の痴漢被害は非常に多く、誰でも被害者になる可能性があります。
防犯ブザーや警視庁の防犯アプリ「デジポリス」などを使って周囲に助けを求めましょう。
大きな声で助けを求めることも大切ですが、なかなか声が出せないとされます。
防犯ブザーや防犯アプリをすぐに使えるように、練習をしておくと良いでしょう。
痴漢行為は「気のせいかもしれない」と思わせるくらいの接触からはじまることが少なくありません。
「変だな、何かおかしいな」と感じたら早めに防犯行動を取るようにしましょう。
<警視庁公式防犯アプリ「デジポリス」について>
「痴漢撃退機能」や「防犯ブザー機能」をはじめ、被害者を助けるための機能などが備わっています。
詳しくは、警視庁「デジポリス」のページをご覧ください。
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ストーカー被害を防ぐ!狙われないための行動
ストーカーは、人間関係のこじれや、日常のほんの小さなすれ違いがきっかけになることが多いようです。
普段の行動を工夫することで危険を遠ざけましょう。
【ストーカー被害を未然に防ぐために】
・SNSでの注意
SNSに投稿する前に「個人の情報」が含まれていないか慎重に確認しましょう。
たとえば写真や動画を投稿する際、背景に写り込んだ場所から居場所が特定されることがあります。
自宅や学校、職場、通勤経路など行動範囲がわかるような投稿は避けましょう。
写真などに位置情報が含まれていないかも確認してください。
・日常生活の注意
通勤、通学の時間帯やルート選びなど、パターン化していませんか?
ときどき通る道や時間帯を変えたり、電車の時間や車両を変えたりするように心がけましょう。
また、交番やコンビニエンスストアなど、24時間いつでも逃げ込める、助けを求められる場所をチェックしておくと安心です。
【もしストーカー行為があったら】
・「もしかしてストーカー?」違和感や不安があるときの対応
ストーカー行為に気づいたら記録を残すことが大切です。
日時や、内容、証拠を残しておきましょう。
送られてくるメッセージや写真があれば保存し、通話記録も残しておきます。
・ストーカー行為に困ったら警察へ
ストーカー被害はすぐに家族や身近な人、警察に相談してください。
警察相談専用電話「#9110」へ電話相談すること可能です。
信頼できる人と共有し、ひとりで行動することを避けましょう。
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ストーカー被害からの自己防衛ガイド
女性の犯罪被害はほかにも
痴漢やストーカー以外にも、女性が直面しやすい犯罪や被害は身近に潜んでいます。
【女性を狙う犯罪に巻き込まれないために】
・盗撮手段が巧妙化
駅や階段、エスカレーターのほか、公共のトイレ、店舗施設など、盗撮被害があとを絶ちません。
トイレや試着室、更衣室を利用する前には、周囲をよく確認すること、階段やエスカレーター、エレベーター、電車内では、背後に不審者がいないか警戒することが大切です。
少しでも不安、違和感があればその場を離れ、施設の係員や警察に知らせましょう。
・性的画像の拡散被害が深刻
リベンジポルノやディープフェイクの被害が増えています。
一度拡散した写真や動画を取り戻すことは非常に困難。
写真や動画を安易に共有しないことが自衛のための方法です。
不安があれば、「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(#8891)」や、警察に相談しましょう。
・ロマンス詐欺の被害が増加
SNSやマッチングアプリで知り合った相手に恋愛感情を利用され、送金を求められるケースが急増しています。
「会ったことのない相手にはお金を送らない」が鉄則。
甘い言葉に不安を感じたら、迷わず家族や警察に相談してください。
・女性宅を狙う犯罪
空き巣のほか、女性を付け狙い住宅に押し入る犯罪にも注意が必要です。
金品の被害以外にも性的被害も報告されています。
玄関や窓の施錠を徹底するとともに、オートロックのあるマンションでも油断禁物です。
玄関のドアスコープや郵便受けから室内をのぞき見る行為も発生しています。
犯罪の手口は年々多様化・巧妙化しています。
警察の注意喚起や防犯アプリなどから最新の情報を得ておくことも、被害を防ぐ力になります。
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女性を狙った犯罪は「声を上げにくい」ことが多いものです。
被害を拡大させないためにも、早い段階で相談することが大切。
ひとりで抱え込まず、早めに信頼できる人や専門機関に相談しましょう。
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