防犯 2025年02月19日

第422回 初めてのひとり暮らし、知っておきたい防犯対策

春は新しい生活がはじまる季節でもあります。
初めてのひとり暮らしがスタートするという方も少なくないのではないでしょうか?
ひとり暮らしでは、「自分の身を自分で守る」という防犯意識が欠かせません。特に女性のひとり暮らしは、何かと不安がつきものです。
ひとり暮らしの生活に取り入れたい防犯のポイントをまとめます。

住宅侵入を防ぐ基本対策

住宅侵入は女性のひとり暮らしでは、大きなリスクです。
空き巣や不審者はわずかな隙や油断を見逃しません。
まずは基本対策をおさらいしましょう。

●無施錠は絶対にNG!
在宅中は、絶対に施錠するようにしてください。
在宅時でも「居空き」と呼ばれる住宅侵入は頻繁に起きています。
また鍵のかかっていない玄関や窓から侵入するわいせつ事案も数多く発生していますので、必ず施錠するようにしてください。

●短時間でも必ず施錠
「ゴミ出しの間だけ」「すぐ戻るから」と玄関や窓の鍵を開けたままにするのは危険です。
その隙が狙われていることを忘れないでください。
少し家をあけたわずかな時間に盗撮のためのカメラを仕掛けられる被害もあります。
玄関はもちろん、ベランダや窓の鍵も忘れずに。
中層、高層のマンションでも油断禁物です。

●訪問者対応は慎重に!
訪問者に対し、無警戒にドアを開けてしまうのも避けるべき行動のひとつ。
押し込み強盗、不審者やストーカーの侵入を防ぐためにも、玄関ドアは開けないほうが安心です。
宅配業者や点検作業員を装い、不審者が侵入を試みるケースもあります。
インターホンやドアスコープ越しに対応し、すぐにドアを開けないようにしましょう。
予定していた点検業者などが部屋に入る際も、知人や管理人など第三者に立ち会ってもらったほうがより安心です。

【さらに詳しく!関連コラム】
「ちょっとそこまで」も気を抜けない!女性の一人暮らしは空き巣・居空き対策を
ひとり暮らしの女性は特に気を付けたい、在宅中の訪問者対応

「ひとり暮らし」と悟られない生活習慣を!

女性のひとり暮らしでは「女性のひとり暮らし」を知られないことが防犯上とても重要です。
次のようなことをポイントに、しっかりと対策を行いましょう。

●洗濯物の干し方に気をつける
外に干した洗濯物から、女性のひとり暮らしが気づかれることがあります。
特に下着などが外に干されていると、犯罪のターゲットになることもあるので注意が必要です。
室内干しや浴室乾燥を活用し、外干しはなるべく避けましょう。
外に干すなら男性用の服を一緒に干すなどの工夫がおすすめです。

●ゴミの出し方にも注意を!
郵便物や宅配伝票、公共料金の明細書など、個人情報が記載されたものをそのまま捨てていませんか?
無防備な生活ゴミが狙われ、ストーカーや空き巣のターゲットになることがあります。
・シュレッダーや黒塗りで個人情報を隠す
・下着などはそのまま捨てず、紙袋や布で包んで見えないようにする
・ゴミを出す時間帯を一定にしない(生活リズムを悟られないため)
などの工夫が必要です。

●郵便物はこまめに回収
郵便受けに郵便物がたまっていると宛名が見えてしまうことも考えられます。
長期不在だと思われる可能性も否定できません。
こまめに回収しましょう。

【さらに詳しく!関連コラム】
狙われにくい「洗濯物の干し方」
ごみは個人情報の宝庫!?女性が気を付けたい家庭ごみの出し方
引っ越しの要注意!ごみからの個人情報流出を防ぐために

SNS投稿で個人情報を守る

「今から帰ります!」
「○○駅に到着!」などとSNSに投稿していませんか?

リアルタイムの投稿は、自分が今どこにいるのかを知らせるようなもの。
待ち伏せや尾行のリスクを高めます。

●SNSへの投稿内容に注意!
・自宅や最寄り駅を特定されるような投稿をしない
・外出時の投稿は、帰宅後におこなうようにする
・「旅行中」など、留守を知らせる投稿はしない
・位置情報は基本的にオフ
・投稿を公開する範囲を制限し、不特定多数に公開しない

●写真、動画などの投稿にも注意!
写真、動画などを投稿する際も細心の注意が必要です。

・自宅の窓からの景色を投稿
自宅の場所を告知しているようなものです。
写真に写る風景から、自宅の階数や部屋の位置まで知られてしまう可能性がありますので、投稿はやめましょう。

・自宅周辺の特徴的な建物、看板を投稿
見る人が見ればどこかわかるような建物や看板には注意が必要です。
写り込んでいないか投稿前に必ず確認してください。

・自宅周辺の店舗や最寄り駅を投稿
「いつもの散歩コース」「お気に入りのカフェ」などを投稿すると行動範囲や生活リズムがわかります。

「近所の小学校で運動会をしている」「家の近くの神社にお参りに行ってきた」など、これだけでは個人情報と結び付かないような投稿も
過去に投稿した写真や動画と合わせることで、自宅を特定できてしまう可能性があるので注意が必要です。

併せて、投稿前に誰かの個人情報が写っていないかの確認も忘れずに行いましょう。
不安な場合はモザイクをかけるか、投稿自体を取りやめるようにしましょう。

防犯グッズで住環境の「安心」を強化!

日ごろから防犯意識を持つことが大事なのはもちろんですが、物理的な対策を取り入れることで犯罪リスクをより低くすることができます。

<ひとり暮らしにおすすめ!自宅の防犯グッズ>
・補助錠(玄関・窓の二重ロックに)
・防犯フィルム(窓ガラスを割れにくくする)
・防犯センサー(侵入者を感知して警報を鳴らす)
・ドアスコープカバー(盗撮、のぞき込み防止に)

いずれもホームセンターやネットショップなどで入手でき、取り付けも比較的カンタンなものばかりです。
特に、ドアポストやドアスコープから室内をのぞいて様子を確認したり、盗撮されたりする被害が相次いでいます。
テープや布、市販のドアスコープカバーなどで隙間を隠しましょう。

ただし、賃貸物件では退去時に原状回復を求められることもあり、強力な粘着テープで取り付けるタイプの防犯グッズは、はがした跡が残ってあとで困る可能性もあります。
設置する前に物件オーナーや仲介している不動産業者に相談してくださいね。

【さらに詳しく!関連コラム】
一人暮らしの女性を守る「自宅の防犯グッズ」を紹介!
施錠は防犯の基本

* * * * * * * * *

防犯対策は、「少しの意識」と「習慣の見直し」で、大きくリスクを減らすことができます。
「自分は大丈夫」と思わず、新生活をはじめたらすぐに防犯対策をはじめてください。

* * * * * * * * *

<お知らせ>

企業、学校などに向けた「女性のための防犯セミナー」を無料で開催しています!
女性がねらわれやすい犯罪の対策やSNS利用時の注意点などを、セコムの女性社員がレクチャーします。
= 詳しくはこちら

SNSシェア
関連するカテゴリーを見る
ストーカー
マンション
不審者
住宅侵入
個人情報保護
個人情報保護
新生活・引っ越し
空き巣