防犯 2024年10月04日

自宅の防犯性能向上のために

▼ 近年増加する侵入窃盗
侵入窃盗犯罪が増えています。
警察庁の統計によると、令和5年度の侵入窃盗の認知件数は44,228件で前年よりも20.9%増加。
発生場所は一戸建住宅が最も多く、全体の約3割を占めています。
手口として最も多いのが、留守宅を狙った「空き巣」です。

新たな侵入手口も次々と生まれています。
従来の防犯対策では防ぎきれない可能性もあります。

▼ 自宅の防犯性能を向上させるデジタル機器
IoT家電やデジタル技術は、自宅の防犯性能強化の強い味方です。

・スマートロック(デジタルキー)
スマートロックとは、従来の鍵に代わるデジタルデバイス。
スマホアプリやICカードなどで施錠・解錠が可能です。
スマホと連動するタイプのものは遠隔から鍵の施錠が可能で、外出先からも施錠確認ができるため、自宅の無施錠を防ぐことができます。
手軽に導入できるものも多く、既存のドアに後付けできる製品が増えてきました。

・スマート照明
スマート照明とは、Wi-FiやBluetoothを介して、スマホやスマートスピーカーから遠隔操作できる照明システム。
外出先でもアプリを使って照明をオン・オフできるため、空き巣狙いに留守を悟らせない対策として有効です。
指定した時間に自動で点灯・消灯するスケジュール設定ができるものもあります。

・ネットワークカメラ
スマホでいつでも自宅の状況をチェックできるネットワークカメラ。
防犯カメラとして活用されることも多くなってきています。
カメラはWi-FiやLANケーブルでインターネットに接続されており、不審な動きを検知するとスマホにアラートを送信してくれる機能が備わっている機種などもあります。
録画データを保存できるタイプのものでは、何か被害にあった際の証拠として役立てることも可能です。

・スマートセンサー
スマートセンサーは、窓などに手軽に取り付けられる防犯グッズ。
窓の開閉や振動を検知する防犯アラームは以前からありますが、スマートセンサーはアラームで侵入者を威嚇するだけではなく、スマホに異常を通知してくれます。
外出先でもリアルタイムで異常を知ることができ、泥棒の侵入にすばやく対応することが可能です。


▼ デジタル防犯対策を導入・運用するための注意点
デジタル技術を活用した最新の防犯機器は、手軽に導入できる一方で、セキュリティリスクがあることも忘れてはいけません。
導入や運用の際に注意したいポイントをまとめます。

(1)信頼できるメーカーを選ぶ
防犯機器を選ぶ際には、価格だけで選ぶのではなく、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが大切です。
例えば、安価な海外メーカーの製品には、セキュリティや耐久性が不十分なものが含まれている場合もあり、あとからトラブルになるケースも。
セキュリティに定評のあるブランドを選んでください。

(2)セキュリティグレードをチェックする
デジタルデバイスを利用する場合、通信が暗号化されているか確認が必要です。
特にスマートロックやネットワークカメラなど、Wi-Fiを介して操作する機器は、DDoS攻撃や踏み台攻撃などを仕掛けられた被害事例があります。
暗号化された通信を採用している製品を選ぶことで、外部からのサイバー攻撃のリスクを軽減することができます。

(3)導入後も定期的に管理する
インターネット接続を利用するデバイスは、推測されにくい複雑なパスワードを設定するなど、セキュリティ対策が必要です。
またファームウェアを常に最新版に保つために、定期的なアップデートも欠かせません。
サポートが終了した古いルーターやデバイスは、不正アクセスやサイバー攻撃のリスクが高まりますので、買い替えをおすすめします。

どんなに優れた防犯システムを導入しても油断はできません。
基本的な防犯対策は不可欠です。
窓やドアをきちんと施錠する、外出時に戸締まりを確認するなど、基本的な防犯対策を徹底しましょう。

防犯システムはあくまで補助的な役割を果たすに過ぎません。
最新のデジタル機器によって兆候をとらえることは容易になりましたが、その後の対応方法をあらかじめ考えておくことが、被害拡大防止に役立ちます。

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不審者対策の基本


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<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

濱田宏彰日本市民安全学会常任理事
濱田宏彰日本市民安全学会常任理事

侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。

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