長期不在の空き巣対策
▼ 長期不在を泥棒に悟らせない
旅行や帰省などで長期間にわたって留守にするとき、気がかりなのは家の安全です。
泥棒は侵入する家を見極めるために下見をすると言われています。
泥棒にとって見つかるリスクが少ない「留守宅」は特に狙い目。
長期不在ならなおのこと、目を付けられてしまうかもしれません。
狙われにくくするためにも、泥棒に長期不在を悟らせない工夫をしましょう。
泥棒が下見でチェックするポイントはいろいろありますが、「たまった郵便物」や「毎晩暗いままの部屋」は長期不在を知らせるようなもの。
<郵便物などの対策>
長期不在にするときは、新聞や郵便物の留め置きの手続きを必ずしましょう。
2~3日の留守でも郵便受けがいっぱいになってしまうこともありますので、油断禁物です。
宅配便も、注文した荷物が不在中に届かないよう日時指定をしておくと安心。
自分が把握している以外の荷物が届く可能性があるなら、宅配便の営業所に相談してください。
<夜間の照明対策>
照明のオン/オフは、在宅を装うことができます。
タイマー式の照明でない場合は、侵入口になりやすい玄関や勝手口、人の目に付きにくい奥まった部屋だけなど、部分的に照明をつけておくと良いでしょう。外部の明るさに応じて照明がつくなどの機能を持つものもあります。
<その他の対策>
空き巣は人の気配がする部屋から侵入しようとは思わないものです。
照明の工夫に加えて、タイマーでラジオやテレビがつくようにしておくと、「声」で在宅を演出することができます。
家の周囲で空き巣が狙いそうな窓付近に人感のセンサーライトを設置したり、防犯砂利を敷いたりするのもおすすめです。
◎ワンポイント・アドバイス:窓のシャッターは閉めるべき?
「シャッターが閉まりっぱなしでは長期不在がばれてしまう」という考えもありますが、泥棒の侵入を妨げる効果は絶大。窓にシャッターがあるなら、しっかり閉めておいたほうが安心です。
シャッターをこじ開けるとなれば時間も手間もかかるうえ、大きな音が出ます。 長期不在とはいえ、侵入に手間がかかる家は、避けるものです。
▼ SNSで長期不在を悟られることもある
空き巣狙いがターゲットを求めてSNSを検索するケースも確認されています。
ちょっと検索ワードを工夫すれば、「今日から家族旅行で●●へ」「実家で夏休みを満喫中」といった投稿を見つけるのは簡単です。
相手は泥棒。悪意を持ってSNSを検索しています。
投稿内容から長期不在がわかれば自宅が狙われる可能性は高まるということです。
個人情報を伏せていても自宅が特定されることがあります。
過去の投稿内容や写真、風景など、断片的な情報をつなぎあわせて自宅を特定することは難しくないのです。
家族と自宅の安全のために、SNSに投稿する内容やタイミングには十分な注意を払ってください。
公開範囲を限定していても、シェアなどで拡散する可能性も否定できません。
少なくとも長期不在中は、自宅にいないことを知らせるような投稿は避けるべき。
SNSがきっかけの空き巣被害は実際に起きています。長期不在の空き巣対策のひとつとしてSNSについても使い方を見直してみてください。
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<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事
侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。
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