防犯 2023年04月07日

「闇名簿」に載らないためにできること

▼ 犯罪組織の間で出回る「闇名簿」とは
犯罪組織が犯行に利用していると言われる「闇名簿」。
闇名簿とは、個人情報や電話帳など、不正に流出したデータから作成されたリストのようなものです。
闇名簿の元になるデータはさまざまあるとされていて、同窓会名簿や自治会名簿、企業の顧客情報など、どのような経路で流出したかを特定するのは困難。
個人の防犯対策で闇名簿への情報流出を防ぐのは難しいと言えます。

ただ、名前や住所程度の個人情報が流出したところで、いきなり組織的な犯罪グループから狙われることはまず考えられません。
闇名簿を使ってさらに追加情報を集めたうえで、確実性の高いターゲットを定め、犯行に及ぶケースがほとんど。

犯罪組織が利用する闇名簿に追加情報を与えないことが重要です。
犯罪組織から狙われかねない情報を守ることが大切なのです。

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▼ 「闇名簿」の情報はどのようにブラッシュアップされるのか?
犯罪組織は闇名簿をもとに詳細な個人情報を入手しようとします。

・電話の自動音声ガイダンス
電話に、自動音声ガイダンスでアンケートや給付金の案内などがかかってきたことはありませんか。音声案内どおりに操作したり、質問に答えたりするものです。
特殊詐欺や強盗などの犯行グループが、個人情報を集めるために公的機関や大手メディアなどを装っていることがあり、警察や自治体が警鐘を鳴らしています。

・アポ電
実在の機関や企業を装ったり、家族や親せきを名乗ったりして、電話で個人情報を聞き出す手口です。
自治体の職員を語って高齢者に電話をかけ、親身に相談に乗るふりをしながら情報を聞き出すなど、悪質で巧妙な手口も確認されています。

・専門業者を装う
宅配業者を装った押し込み強盗事件が発生しましたが、強盗を実行する前の下見に悪用される可能性も考えられます。
住宅の設備点検業者などを装って家に入り込み、作業をするふりをして間取りなどを確認すれば、犯行や逃走が容易になります。

・下見
「泥棒は下見する」と言われますが、闇名簿で詳細な情報を得ていても同様です。

組織的な強盗犯罪では、事前に現地へ赴いて下調べをしている可能性があります。
周辺環境や家のつくり、時間帯ごとの人通りなどを確認。実行する時間、侵入箇所や逃走経路など、綿密な計画を立てているケースがほとんどです。

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強盗や特殊詐欺などの犯行グループは、場当たり的に犯行に及ぶことはまずありません。
手段を選ばず詳細な情報を得ることによって、犯行の確実性を高めているのです。

どんな相手であれ、どんな理由であれ、「第三者に大事な情報を自ら漏らさない」という意識を持つようにしてください。

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▼ 「闇名簿」を利用した強盗犯罪の防犯対策
闇名簿をもとにアプローチしてくる犯罪組織に追加情報を与えないためにできることをまとめます。

【音声ガイダンス・アポ電対策】
・固定電話は在宅時にも留守番機能にし、知らない着信番号には対応しない
・電話に「はい、○○です」と名乗らない(闇名簿の電話番号があっているかを確かめている可能性があります)
・相手が名乗る名前や身分を信用しない
・お金の話や普段の暮らしぶり、家族構成などに話が及んだときは警戒する
・迷惑電話等防止装置や自動通話録音機を取り付ける
・不審な着信が続くとき、怪しい電話がかかってきたときは警察へ相談する

【下見への対策】
・約束のない突然の訪問者は、どんな身分を名乗っていても家に入れない
・電気、ガス、水道など住宅設備の点検や修理は、信頼できる業者に直接依頼する(投げ込みチラシやアポなし訪問の業者を安易に信頼しないこと)
・立ち話などで不用意にお金や家族に関する話をしない
・防犯砂利やセンサーライトなどを設置して「狙いにくい家」をアピールする

強盗に対する最後の砦(とりで)は、やはり「家の防犯」です。
侵入に5分以上かかると7割があきらめ、10分以上かかるとほとんどがあきらめるというデータもあります。

侵入口となるドアや窓の防犯性を高めることが、強盗、空き巣、居空きなどの窃盗犯罪から自身や家族を守ります。
補助鍵、防犯フィルムなどの防犯アイテムを取り入れるとともに、在宅中も家の施錠を徹底してください。

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<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

濱田宏彰日本市民安全学会常任理事
濱田宏彰日本市民安全学会常任理事

侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。

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