ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 日本は「安全・安心」な国? 〜内閣府の世論調査から〜
8割の人が「安全・安心」な国と感じている
先日、内閣府から「治安に関する世論調査」の結果が発表されました。それによると、いまの日本の"体感治安"は良いと言えるようです。
まず、「現在の日本が、治安が良く、安全で安心して暮らせる国だと思うか」という質問に対し、「そう思う」または「どちらかといえばそう思う」と答えた人は80.2%。前回の2012年の調査に比べて、20.5ポイントも増えています。
前々回の2006年の調査では、「そう思わない」と「どちらかといえばそう思わない」を合わせた人が過半数でしたが、近年は完全に逆転しています。
一方で、「ここ10年間で日本の治安は良くなったと思うか」を聞いたところ、「よくなったと思う」と「どちらかといえばよくなったと思う」と答えた人を合わせると35.5%で、「治安は良くなった」と感じている人は4割に満たない結果となりました。「日本は安全な国だ」と感じているものの、なんとなく不安感が残っている人が多い状態と言えそうです。
新しい手口の犯罪に対する不安感
この不安感が何なのかを示唆するものとして、「いまの日本社会について、どのようにお考えですか」と聞いている質問があります。
この中で、トップになった回答が「新しい手口の犯罪が出現した」です。65.2%の人がこれを選んでいます。次に多かったのが、前回トップだった「地域社会の連帯意識が希薄となったから」となっています。前回までの選択肢には、「新しい手口の出現」はなかったので、単純に比較することはできませんが、国民の体感として新手のものの出現は大きいものと言えそうです。
ネット空間での不安が増大
さらに、「自分や身近な人が犯罪に遭うかもしれないと不安になる場所はどこですか」と聞いた設問に対し、前回までは「繁華街」や「路上」が上位でしたが、今回は前回3位だった「インターネット空間」がトップとなっています。
また、「自分や身近な人が被害に遭うかもしれないと不安になる犯罪は何ですか」との問いに対し、前回は「空き巣などの住宅などに侵入して物を盗む犯罪」が51.1%でトップでしたが、今回、これは3位になっています。代わりに1位となったものは「インターネットを利用した犯罪」で、2位が「振り込め詐欺や悪質商法などの詐欺」となっています。
犯罪はリアル世界からネット世界へ
今回の世論調査を見ると、物理的に侵入され金品などが盗難に遭うものよりも、ネット空間での犯罪や詐欺犯罪が大きな不安材料となっていることがわかります。
犯人からのアプローチは多岐にわたり、電話で来るケース、郵便物で来るケース、電子メールで来るケース、本物そっくりのWebサイトに仕掛けられるケースなど、手口は日に日に進化しています。さらに、近年は法人を狙った「ビジネスメール詐欺」も横行しており、被害額も個人の比ではないものとなっています。ネットの世界は、相手の顔が見えないため、詐欺犯にとっては格好の"仕事場"となっています。
今後も、ネットでの犯罪は増加するものと考え、二重三重の対策と併せて、それを利用する私たちは"ネット世界での安全運転の方法"を学んでいく必要がありそうです。
(参考)
日本は安心して暮らせる国だと思いますか?
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
「日本は安全・安心な国ですか」
(内閣府世論調査資料をもとに作成)
「不安を感じる場所はどこですか」
(上位6番目までを表記、
内閣府世論調査資料をもとに作成)
子どもの安全ブログ | おとなの安心倶楽部 |
女性のためのあんしんライフnavi |