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正常動作しない住宅用火災警報器を使っていませんか?

 火災時に警報を発してくれる住宅用火災警報器(以下、住警器)については、本コラムでも何度か取り上げさせていただいていますが、皆さんは住警器の日ごろのチェックを行っていますか。
 先日、国民生活センターが住警器のチェックなどの使用実態についてアンケート調査を行いました。それによると、住警器は設置の義務があることを知らない人が3割もいること、取扱説明書を読んでいない人が4割いることなどがわかりました。

 同センターには消費者からのさまざまな相談が寄せられますが、住警器に関しても、「住警器の電池が切れた」とか「警報機が止まらない」といったものがあるそうです。
 今回のアンケートによると、火災の際に警報を発する機能以外に、電池切れや故障の際にも警報が鳴ることを6割弱の人が知りませんでした。つまり、電池切れなどで住警器が鳴った場合、火災による警報が鳴っていると勘違いしてしまう可能性があるということです。

 電池切れなどで住警器が鳴ることを知らない方は、取扱説明書も読んでいないと思われます。取扱説明書については、4割の人が読んでいませんでした。また、定期的な点検についても、月に一回もしくは半年に一回の頻度が推奨されていますが、これを行っている人は15%にとどまり、「点検をしたことがない」という人も5割弱いました。

 さらに、アンケート回答者に点検を任意でお願いしたところ、住警器が正常な点検動作を示したという人は88%で、残りの12%の人が、「反応がない」「電池切れもしくは故障の警報が鳴った」とのことです。回答者内訳をみると、5%が無反応、3.5%が電池切れ警報、1.4%が故障を示す警報となっています。
 2017年6月1日の時点で、全国の設置率は81.7%となっています。これをもとに計算すると、少なく見積もっても、正常動作をしない住警器が全国に500万世帯以上あると推定できます。

 2006年に設置義務化が始まってから、10年を経過する機器は全国に多数あると考えられます。先のアンケートでも、10年を目安に本体の交換を進めていることを知っている人は、4割弱しかいませんでした。設置率はかなり高まってきましたが、正常に動作する住警器を設置していただくことも非常に重要です。

【参考情報】
10年を経過した住宅用火災警報器の交換のススメ

セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰


住宅用火災警報器に関する意識
(東京都生活文化局の調査より)


住宅用火災警報器の点検動作
(東京都生活文化局の調査より)

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