本日は９月11日。この数字の並び「911」は、偶然にもさまざまな面でセキュリティと関係があります。21世紀に入って間もない2001年９月11日、ハイジャックされた旅客機による「アメリカ同時多発テロ」がありました。これを悼むため、米国では、９月11日はPatriot Day(愛国者の日)とされています。また、米国では、「911」が、日本の110番と119番を兼ねた緊急通報用電話番号でもあることから、９月11日は「緊急番号の日」ともなっています。

　日本でも、９月11日はセキュリティに関係があります。この数字の並びからなる「#9110番」が全国で統一された警察への相談電話番号となっていることから、「警察相談の日」となっているからです。警察への緊急電話番号110番は良く知られていますが、相談電話番号#9110番は、今でも誰もが知っている番号とはいえません。この窓口では、相談をうける専門家である警察安全相談員が、相談者のプライバシー、心情、境遇などに配慮しながら対応し、必要に応じて他の相談専門家への紹介や引き継ぎなども行うため、#9110番は、急ぎではない困りごとのポータル窓口として、覚えておくとよいかと思います。

　また、９月11日は、立春から数えて220日目にあたる雑節の一つ「二百二十日」でもあります。昔から農業には三大厄日、八朔(９月20日、はっさく)、二百十日(９月１日)、二百二十日があると言われています。ちょうど日本に台風が頻繁にやってくる時期と一致しています。天気の変化を読む手段がなかった昔、人々に台風による風水害に注意を向けさせるために厄日とされたのでしょう。気象は自然現象であるため、現代でも人智の及ぶところではありませんが、今は、天気の変化を相当のレベルまで前もって知り、それへの事前準備をすることができる時代です。セキュリティ対策の一つであるクライシスマネジメントができるということです。

　今回は９月11日にちなみ、数字の並び「911」とセキュリティとの関係について紹介しました。たかが数字の並び、されど数字の並びです。皆さんもこの機会にセキュリティについて考えてみてはいかがでしょうか。

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セコムＩＳ研究所
リスクマネジメントグループ
甘利康文