ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 1件あたりの被害額の高い架空請求詐欺
先週、2015年の特殊詐欺に関する統計が警察庁から発表されました。1年間の被害総額は476億8000万円となり、2014年と比べると15.7%の減少となりました。
内訳をみると、オレオレ詐欺などを含む振り込め詐欺は、件数で前年比13.2%の増加、被害額で2.8%の増加となっています。
一方、振り込め詐欺以外の特殊詐欺は、件数で51.1%の減少、被害額で53.5%の減少となっています。相変わらず、振り込め詐欺が猛威を振るっている様子が見て取れます。
振り込め詐欺を手口別に見たものを上の図に示しました。1件あたりの被害額を、2014年と2015年で比較したものとなっています。オレオレ詐欺が339万円、架空請求詐欺が483万円と、特に高額になっています。
このうち、還付金等詐欺だけは前年比増加となっています。また、下の図に示した、振り込め詐欺以外の特殊詐欺については、金融商品等取引名目の特殊詐欺の被害が、いまだ大きくなっています。
手口別にみると唯一、1件あたり被害額が1000万円を超えています。しかも、2014年の1078万円から、2015年は1124万円に増加しています。
ここ数年の件数のトレンドをみると、振り込め詐欺以外の特殊詐欺については減少となっていますが、振り込め詐欺については増加となっています。特に架空請求詐欺は増分が大きく、2011年に1000件以下でしたが、2015年は4000件に迫るほどとなっています。
一見、架空請求に見えない「あなたに賞金が当たりました」といったメールも、反応してしまうと個人情報が流出し、あらぬ請求をされる可能性があります。絶対に連絡してはいけません。また、架空請求詐欺の被害者は、すべての年齢層に散らばっています。「私は大丈夫」と考えないでいただきたいと思います。
【参考情報】
・安心豆知識「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる?〜犯罪者側から見た特殊詐欺〜」
・データから読む「犯罪のトレンドは窃盗から詐欺へ」
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
特殊詐欺の手口別の1件あたりの被害額(上の図:振り込め詐欺、下の図:振り込め詐欺以外の特殊詐欺)
(警察庁のデータをもとに作成)
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