ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > DIYがタブーの領域〜素人はそれに触れてはいけない〜
残暑お見舞い申し上げます。8月も中ばに入り、夏休みの時節となりました。
・夏休みにDIY
この夏休みに「Do It Yourself(DIY)」で、ご自分で手を動かし、いろいろと家まわりの仕事をやろうという計画をお持ちの方もいるかと思います。気温の高いこの時期は、塗料や接着剤などが乾くのも早いことから、DIYで家周りのメンテナンスなどを行う季節として向いているとも言えるでしょう。
・DIYでそれに触るのはタブー
まとまった時間が取れ、家周りのメンテナンスに向いているこの時期ですが、DIYで、素人が触れてはいけない領域があります。私たちの生活に必要なエネルギー、そしてそれが行き来しているラインです。具体的には、電力やガス、石油などをおくっている電源ケーブルの配線やパイプなどです。
・センサーライトの素人工事
本コラムで何回か触れたことがありますが、防犯診断をするために個人宅にお邪魔をした際、ホームセンターで売られているセンサーライトが、DIYで設置されているのをしばしば見かけることがありました。家に近づく人を検知して灯りをつけるのがセンサーライトですから、屋外にあるわけですが、電源まわりのDIY工事に問題があるケースが多く見られたのです。
センサーライトから延びている電源ケーブルが、屋外の軒下で一般のテーブルタップに差し込まれているケース、電源ケーブルの長さが足らないことから、別の電線とより合わせてつないであるケースなど、漏電事故のリスクが大きいと言わざるを得ないケースが散見されたのです。
・エネルギーを扱うには資格が必要
同じ家の設備であっても、ガスや石油などの配管をDIYで素人工事しようと思う人は、そんなには多くはいないことでしょう。これらの物質が通るパイプは扱いが難しくDIYしにくいからです。一方、電力エネルギーが通る電源ケーブルなどは、ホームセンターなどでも簡単に手に入れることができ、かつ工作や引き回し工事も一見簡単に見えるため、DIYを試みようとする人が多いのです。
電力、ガス、石油などのエネルギーの種類によらず、私たちが生活に使っているエネルギーは、それが不用意に漏れると、感電や火災など、容易に人の命に関わる事故につながります。素人が、家庭で扱っているエネルギー、そしてその通り道に、不用意に触れてはいけません。これらのエネルギーを扱うための、電気工事士、ガス設備士などの資格が「なぜあるのか」ということを忘れてはいけないということです。
・エネルギーとそれ以外を同じに考えてはいけない
同じ電気のケーブルでも、コンピューターのネットワークや、テレビのアンテナなど、ケーブルの中を流れるのが、情報を伝えるための電気信号であって、電気エネルギーでない場合は、その配線工事には資格は必要ありません。電気信号を伝えるための電気は、漏れたとしても火災や感電につながる可能性が小さいからです。
同じような電気を通すケーブルであっても、中を流れているのが電気エネルギーと電気信号では、その扱いがまったく異なるのです。DIYを行う際に、これを誤解してはいけません。
重要なので繰り返します。エネルギー、そしてその通り道に、素人は不用意に触れてはいけません。この夏休みにDIY、子ども達の自由研究の手伝いなどをなさる際には、これをぜひ忘れないようにしてください。
【関連情報 pick up!】
・安心豆知識「エネルギーの通り道には注意が必要」
・安心豆知識「電気の配線による火災に注意」
・安心豆知識「蓄えられたエネルギーには注意が必要〜」
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
甘利康文
子どもの安全ブログ | おとなの安心倶楽部 |
女性のためのあんしんライフnavi |