ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 2012年に、忍び込みや居空きの割合が高かった県は
先週、警察庁から「平成24年の犯罪」が発表になりました。年初に発表される犯罪統計データは、全国の統計をひとまとめにしたものとなっていますが、今回のものは罪種ごとに都道府県別のものがまとめられています。今回は、この県別の統計データを見てみます。
住宅侵入盗は都市部での件数が多い
みなさんがお住まいの住宅を対象とした侵入盗には、空き巣、忍び込み、居空きの3つがあります。これらの県別のランキングを見てみましょう。昨年、空き巣の件数が最も多かったのは愛知県です。以下、東京都、千葉県、埼玉県、福岡県と続きます。忍び込みが多かったのは、愛知県、千葉県、埼玉県、東京都、福岡県の順です。居空きは、千葉県、愛知県、大阪府、埼玉県、東京都の順となっています。住宅を狙っていますので、やはり住人が多い県が上位に入ってきます。
割合をみると狙われているのは必ずしも都市部ではない
では、これらを割合でみた場合にはどうなるでしょうか。右の図は、侵入件数を各県の世帯数で割ったもので、何件に1軒の割合で入られているかを表しています。ワースト1位から5位を濃い色で、6位から10位を薄い色で示しています。
空き巣の割合が高い順に、愛知県、茨城県、岐阜県、福岡県、千葉県となっています。忍び込みは、山梨県、茨城県、千葉県、宮城県、愛知県の順です。居空きは、和歌山県、茨城県、栃木県、福岡県、千葉県の順です。先に示しました、発生件数のランキングでは出てこなかった県でも、割合をみると上位に入り込んでいるところもあります。
周囲の目が存在しない場所は特に注意
これと同じものを3年前のコラムでも書いています。それと比較すると、変化をみることができます。特に、空き巣の割合を示した図では、通常であれば上位にランキングされることはない福島県がワースト10位で登場しています。東日本大震災にともなう原子力発電所の事故によって、住人の方が不在となっている地域が狙われているものと考えられます。実は、2011年の統計を用いると、福島県の空き巣の割合はワースト2位となります。周囲の目が減ったことによって、犯罪が増えてしまったひとつの例といえます。
みなさんの周りでも、空き家や空き地といった人の管理が手薄になっているような場所はありませんか。そのような場所も同様のことが言えますので、注意してください。また、これらの3つの侵入タイプのうち、最も多いのは空き巣ですが、忍び込みや居空きといった、住人が在宅中にも拘わらず侵入してくる泥棒の割合は、いまや3割にのぼります。在宅中の戸締りもしっかりとしていただきたいと思います。
【関連情報 pick up!】
・「データから読む」2009年に、忍び込み、居空きの割合が高かった県
・「データから読む」原発の警戒区域での空き巣が前年比998%の増加になったわけ
・「安心豆知識」泥棒が一番忌避するものとは
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
泥棒の侵入割合が高い都道府県
(上から空き巣、忍び込み、居空き)
(濃い色:ワースト5、薄い色ワースト10)
(警察庁、総務省のデータを用いて作成)
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