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泥棒が一番忌避するものとは

 今回は犯罪の生態学として「泥棒が嫌うもの」について考えてみます。これが分かれば、それを自らの住環境に準備することで、泥棒よけとして大いに効力を発揮するはずです。

 過去に、警察が、捕まった泥棒を対象にアンケート調査をしたことがあります。この調査には「ターゲットに侵入するのにどれだけの時間がかかると、泥棒は犯行をあきらめるのか」を調べる項目がありました。「あなたは侵入するのにどれくらいの時間かかった場合、泥棒に入るのをあきらめますか?」という質問に答えさせたのです。この調査では、侵入にかかる時間が5分を超えると泥棒の7割が犯行をあきらめ、10分ではなんと9割が犯行をあきらめるという結果がでています。

 そもそも、泥棒は侵入に手間取り、時間がかかると、なぜ犯行をあきらめるのでしょうか? 「そんなの当たり前じゃないか」と思われる向きもおられるかと思いますが、あらためてよく考えてみてください。筆者は、それは「周囲の目が怖いから」、より正確に表現すると「侵入するのに時間がかかると周囲の人々に見つかるリスクが高まるから」ではないかと考えています。

 よく「見通しを良くすると防犯になる」「音が出るようにすると防犯になる」「明るくすると防犯になる」といわれます。実際に世の中では防犯のために、家のまわりの塀を見通しが利くフェンスに変える、植栽を剪定して向こうが見えるようにする、家の周りに砂利を敷く、屋外灯をつけるなどの具体的対策がとられています。

 しかしよく考えてみてください。家のまわりに誰もいない環境だとしたら、これらの対策は意味を成すでしょうか? まわりに誰もいなかったとしたら、見通しが良かろうが、音がしようが、いくら周りが明るかろうが、泥棒はまったく気にせず犯行に及ぶことができます。

「周囲の目」の存在。多くの防犯対策が、直接的、間接的にここに帰着します。「周囲の目」の存在なくしては、防犯対策の多くは意味を成しません。

 先の捕まった泥棒へのアンケート調査では「犯行をあきらめる場合、その理由はなにか」という内容の質問もなされています。この問いに対するダントツ一位の回答は「近所の人に声をかけられた、ジロジロ見られた」というものでした。泥棒は「周囲の目」が怖いのです。犯行が周囲の目に見つかると、自らが捕まるリスクが大いに高まるからです。

 ここでの「周囲の目」とは、単に人がいるということではなく、「何かあった場合アクションを起こしてくれる人がいる」ということです。いくら人がいても、その人がアクションを起こしてくれなければあまり意味はありません。「周囲の目」とは、烏合の衆ではないというところに注意してください。

 だから、近隣住民との関係を深め、地域コミュニティを形成することが防犯になるのです。よくマスコミの防犯特集で「街をきれいに保つと防犯になる」「近隣住民とあいさつをすると防犯になる」「街に花を植えると防犯になる」などといわれることがあります。これらはすべて、地域コミュニティの醸成度合いを表すバロメーターとなっています。

 泥棒が一番嫌うものは、何かあったときにアクションを起こしてくれる「周囲の目」。ご自宅の防犯対策をするうえでは物理的対策のみならず、地域コミュニティ形成というソフト的対策もぜひ考えていただきいただければと思います。

セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利 康文

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