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機器を展示しない展示
今年も3月5日から8日までの4日間、東京・有明の東京ビッグサイトで、日本で最も大きなセキュリティの展示会「セキュリティショー」が開催されました。防犯機器やシステムが多く展示される中、セコムは、他のブースとは大きく異なった展示を行いました。システムや機器の展示をほとんど行わず、テーマパークのシアターアトラクションを彷彿とさせる映像と演出で、「安全」、「安心」、「快適」、「便利」といったセキュリティに関する基本コンセプトを強く印象付けるプレゼンテーションを展開しました。
最近、多くの事件が、街に設置されたカメラの画像がきっかけになって解決されるようになってきています。その関係もあり、セキュリティショーでは、多くのメーカーが、多種多様なカメラを始めとして、カメラからの画像を効率的に電送したりその画像をより見やすくしたりする技術や機器、設備の展示を行っておりました。これに関して、過去のコラムでは、セキュリティショーを見た後の感想として「セキュリティを実現する演出家の必要性」、「セキュリティに関する情報をベースとした演出、そしてアクションの重要性」について述べさせていただきましたが、今回は、これらの大元になる「セキュリティに関する基本コンセプト」について考えてみたいと思います。
セキュリティを実現する上で重要なこと
過去のコラムでも触れましたが、筆者は、個人にとってのセキュリティとは「起こるかもしれないさまざまな出来事に影響されず、平穏な日々の生活が続くこと」であると考えています。これを実現するうえにおいて一番大切なことは、「日々の生活」に関する基本的な考え方です。これがないと、セキュリティに関する行動にぶれが生じ、その対応が「泥縄」になったり、「場当たり的」になったりします。
セキュリティを実現するうえにおいては、「理念」、「基本コンセプト」を明らかにしたうえで、そのコンセプトと周りの状況に応じた対応方針を考えることが重要になります。そして、その対応方針を決定した後に、それに基づいてアクションを起こし、またそれを継続するためにはどうしなければならないかという順番で考えなければなりません。
機器やアクションは目に見えるため、人はついここに目が行きがちですが、真の意味でのセキュリティを実現するためには、具体的な機器の導入やアクションを考える前に、それらの根底に流れる基本理念やコンセプトを明確にすることが重要であることがお分かりいただけるのではないかと思います。
世の中に多くのカメラが設置され、セキュリティに関する意識が高まってきている状況に鑑みると、機器などの範疇を超えて、基本理念やコンセプトなどの観点からセキュリティのあり方について真剣に考えなければいけない時代になってきているのではないかと思います。その意味で、セキュリティショーにおけるセコムの姿勢と展示は、来ていただいた方々に、他の展示とはひと味もふた味も違った印象を残したのではないでしょうか。
(参考)
・安心豆知識「“平穏な日々の生活”が続くことこそ大切」
・安心豆知識「セキュリティでは情報をベースとしたアクションが大切」
・安心豆知識「セキュリティを実現する演出家の必要性」
・セコムニュース「3月5日から「セキュリティショー2013」に出展」
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