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震災のあの日、目の当たりにした人々の本能とは

・震災のあの時、あの日
 2011年3月11日14時46分、筆者は、東京都の湾岸、お台場の地下深く走る電車の中で地震に遭遇しました。不幸中の幸いか、地下駅に停まった電車のドアが開いた瞬間に地震があり、停電も発生しなかったため、問題なく地上へと出ることができました。地上では、地震による火災が起きており、黒い煙がもうもうと立ち上がっていました。

 あいにく携帯電話のテレビ機能やラジオなどの情報を入手できる機器は、持ち合わせていませんでした。しかし、お台場という東京湾の海に近い場所で大きな地震に遭遇したことから、すぐに津波のリスクを考え、とにかく目の前にあった陸橋に登って、その高い場所に留まったまま夜まで過ごしました。

・人々のとった行動
 避難している間も、人々が持つ携帯電話のテレビなどからは、「大津波警報」発令の情報や、東北地方の大津波のニュースも聞こえており、大津波の発生を口にする人もいました。しかし、多くの人は地上に留まったままで、携帯電話で連絡を取ろうとしたり、レインボーブリッジに向かって海沿いの道を歩き出したりしていました。
 幸いにも、お台場地区では、津波による大きな被害はありませんでしたが、もし東北地方沿岸と同規模の津波がやって来ていたらと恐ろしい思いがしました。

・人の持つバイアスという本能
 さまざまな研究から、人は身に降りかかる脅威を認識するさいに、根拠のうすい思い込みをしがちなことが分かっています。これは“バイアス”と呼ばれ、「まぁ、たいしたことはないだろう」と思ってしまう「正常性バイアス」や、ついつい周りの人々と同じ行動をしてしまう「多数派同調バイアス」、過去に類似の経験がないことで判断を誤ってしまう「バージンバイアス」などが知られています。

 今回、お台場地区で大津波警報が出ていたにもかかわらず、それを意に介さなかった人の多くは、これらバイアスの罠(わな)に捕らわれてしまっていたのだと思います。筆者でも、普段から危機管理やリスクなどについて考える仕事をしていなかったとしたら、同様だったかもしれません。
 実際、過去の災害では、逃げ遅れた多くの人がこれらのバイアスによって、正常な判断を妨げられていたことが、多くの防災専門家から指摘されています。

・自分の持つバイアスを意識しよう
 人が本能的に持つバイアスの罠に捕らわれないようにするためには、いざという時にバイアスの存在を強く意識し、自分の判断がその影響を受けていないかどうかを自問自答することです。災害に直面したさいに、自分の身を守るためには、状況を正しく判断し行動することが重要なのです。

(参考)
・安心豆知識「梅雨後期の水害に注意」(2010/6/28)

・安心豆知識「シニア層に対するセキュリティ啓発の必要性」(2010/3/29)

セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
甘利康文

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