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いにしえからのならいとしての「敬老の日」

9月9日は何の日?
 本日9月9日は、いにしえの時代から季節の節目にあたる「特別な日」とされていました。現在では、今日が何の日にあたるかを意識する人はあまり多くないかもしれません。九月九日は、一月七日の人日(じんじつ)、三月三日の上巳(じょうし)、五月五日の端午(たんご)、七月七日の七夕と並ぶ五節句の一つ「重陽(ちょうよう)の節句」にあたります。

敬老の趣旨が込められた節句
「『重』『陽』の節句」は、昔から縁起が良いと考えられていた奇数(「陽」数)の、それも一番大きな数である九が「重」なる日です。昔の中国では、菊は不老長寿の薬草と考えられており、その花が咲く時期であった旧暦のこの日には、菊の花を浮かべたお酒「菊酒」を飲んで長寿を祈る風習があったそうです。そのため、この節句は「菊の節句」とも呼ばれ、今でいう「敬老の日」の意味合いも含まれていたとのことです。

 本来、重陽の節句、旧暦の九月九日の時期は、今の10月中旬にあたり、秋真っ盛り、菊の花が満開の頃でした。ところが明治初期になって新暦が使われるようになり、この日は菊の花の時期とずれてしまいました。そのため、今では、この日と菊のイメージはつながらなくなってしまっています。現代においても、「重陽の節句」以外の節句は、何らかの年間行事の形でその姿を残していますが、重陽の節句は、季節とのつながりが薄くなったことで忘れ去られてしまった感があります。

尊敬される存在としてのシニア層
 公の教育制度ができる前の時代、文字を読み書きできるのは、特定の人々だけが持っていた能力でした。人類が誕生してからという時間軸で考えた場合、文字という形でのこされた知識や知恵、そして技に、一般の人々が触れることができるようになったのは、そんなに昔のことではありません。人類の歴史のうえでは、多くの情報は、長きにわたって人から人への口伝えや見よう見まねなどで直接伝えられていました。

 また昔は、今と比べて長生きできる人が少なかったこともあり、歳を重ねて、さまざまな経験から得られた知識を持つ人は、隠居した後でも「コミュニティの相談役」として頼りにされていたのです。そのため、世界中の多くの文化において、活動の一線を退いたあとであっても、シニア層には一定の存在感があり、そのコミュニティに必要な長老として尊敬されていました。

 社会に教育が行き届き、文字の読み書きが当たり前にできるようになったり、情報社会の進展によって、さまざまな情報へのアクセスが瞬時にできるようになったりすることで、今ではシニア層が持つ情報の価値は、昔よりも小さくなっているのかもしれません。しかし、芸術や伝統芸能の世界でよく見られるように、現在であっても、口伝えや見よう見まねで伝えられ、歳を重ねることでようやく完成の域に近づくものも間違いなくあるのです。

今も生きる「重陽の節句」の趣旨
 重陽の節句の趣旨の一つである「敬老」は、現代の日本においても「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」祝日、「敬老の日」の理念として生き続けています。

 情報化が進んだ現代においても、シニア層の持つ実際の経験に裏打ちされた知恵や技の中には、文字で表すことが難しく、そう簡単にはマネができないものが少なくありません。古式ゆかしい神社では、ある一定期間ごとに建て替えが行われるルールがあり、建築の技やふるくから伝わる儀式のしきたりなどが次世代に引き継がれます。実際のプロセスを経ないと、古くから伝わる情報を次世代に伝えることが難しいことが、これが行われ続けている理由の一つかと思います。

 これは、芸術や伝統芸能、そして工芸などの匠の世界に限りません。社会のあらゆる分野に、長年の実経験に裏打ちされ、名人芸とも呼べるレベルにまで昇華された優れたスキルを持つ「長老」が存在します。これは、セキュリティの分野でも同様です。彼らは、普通の人が気がつかないほんの些細なできごとに当たり前のように気がつき、事故などにつながる前に手当てをします。結果として何も起こらないため、一般の人から注目されることは、ほとんどありません。しかし、これこそが真のプロフェッショナルです。

 歳を重ねたシニアの方々の姿は、私たち自身の将来の姿でもあります。シニア層は、その他の年齢層に比べて、災害で被害を受けたり振り込め詐欺などの新手の犯罪の被害に遭ったりする率が高くなっています。私たちは、シニア層の方々を敬うだけでなく、体力が衰えたこれらの方々を常に気にかける必要があります。そのうえで、懸命に生き、年輪を重ねることで蓄えられた、その知恵や技、表現方法などを、人類の叡智として確実に受け継ぎ、次世代に伝えていく使命があるのではないかと思います。

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