玄関の防犯を強化する具体的な方法は?
※この記事は2024年8月に内容の一部を更新しています。
▼ 玄関ドアの「鍵」で防犯強化
泥棒はどこから侵入するのか。
その多くは「玄関」です。
泥棒は玄関ドアを狙っています。
特に注意が必要なのは「ピッキング」という侵入手口です。
2003年9月に施行された「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」や、防犯性の高い玄関鍵やドアの普及などにより、ピッキングによる住宅侵入の件数は減少しています。
しかし依然として看過できない被害件数が発生しているのも事実。
自宅の「玄関ドア」にどのような鍵と錠が使われているのか。
それを知ることが玄関の防犯強化の第一歩です。
【ココをチェック!ピッキングに弱い「玄関」】
「ディスクシリンダー」という種類の錠は、安価なこともあり、1970年代に多くの住宅で使用されました。
「ディスクシリンダー」は、耐ピッキング性能が低く、特殊な解錠道具を鍵穴に差し込むことで比較的簡単に解錠できます。過去にはピッキング手口による住宅侵入が多数発生しました。
近年、玄関ドアの錠として使われることは少なくなりましたが、一部の住居では未だに使用されているようです。
自宅の鍵がもしディスクシリンダーの鍵だったら、錠の交換をおすすめします。
【ココをチェック!ピッキングに強い「玄関」】
耐ピッキング性能が高いとされるのが「ディンプルシリンダー」です。
玄関ドアの錠や鍵を交換するなら「ディンプルシリンダー」が良いでしょう。
ディンプルシリンダーは、ピンの配置や鍵の形状が複雑で、ピッキングが難しいとされます。
自宅の鍵がディンプルシリンダーの鍵なら、まずは安全な玄関と言えるでしょう。
ほかにも防犯性能に優れた「電子錠」がさまざま登場してきました。
指紋認証や暗証番号で解錠するタイプ、カードキーを使用するタイプ、スマートフォンを使用したスマートロックシステムなどがあります。
また強い玄関に「頑丈な柱」は欠かせません。
玄関ドアが軟弱なところに設置されているようではドライバーやバールといった工具で簡単に壊されてしまいます。
鍵や錠をチェックするとともに玄関ドアそのものの強度や、ドア枠、設置された構造も確認しておきましょう。
▼ 玄関の防犯対策の基本「1ドア2ロック」
ドアに2つ以上の錠前を取り付けることを「1ドア2ロック」(ワンドアツーロック)といいます。
ピッキングやカム送りなどの手口を使う侵入犯は、侵入までに時間がかかることを嫌います。
警察庁によると侵入に5分以上かかると約7割はあきらめ、10分以上かかるとほとんどの侵入者があきらめるそう。
錠が2つ以上あれば、単純に作業の手間が増え、開錠に時間がかかります。
「1ドア2ロック」の玄関を泥棒が敬遠する可能性は高まるはずです。
最近は2ロックを備えた玄関ドアが増えていますが、防犯設備を備えるだけでは意味がありません。
「無施錠ドア」から泥棒が侵入するケースが相次いでいます。
「1ドア2ロック」の住宅でも「無施錠」なら簡単に侵入可能です。
泥棒は、侵入前に下見をするとされていて、「無施錠」を把握したうえで住宅を狙い、侵入してくることも考えられます。
在宅時も玄関ドアはしっかり施錠し、ゴミ出しなど短時間の外出でも2ロックをしっかり施錠することを習慣にしましょう。
▼ サムターン回し対策に「サムターンカバー」
「サムターン回し」とは、錠の周辺にドリルなどで穴を開けたり、ドアポケットなどの隙間を利用したりして道具を差し込み、内側のサムターン(錠のつまみ)を回して解錠する侵入手口のこと。
サムターン回し対策として、「サムターンカバー」をつけることをおすすめします。
サムターンカバーは、ドア内側にあるつまみ部分を覆う形状の防犯グッズ。
侵入者に開錠されるのを防ぎます。
ホームセンターやインターネット通販で気軽に購入できますが、錠やつまみのタイプ、メーカーによってサイズがあわない場合もありますので、事前に自宅の錠やつまみ部分を確認しておきましょう。
そのほかサムターン回し対策としては、外部からカンヌキ部分を見えなくするも大切です。
バールなどによる破壊を防ぐガードプレートが市販されています。
▼ 玄関ドア以外の「玄関の防犯対策」
・表札やポスト付近のマーキングに注意
泥棒は下見をするものです。
下見の際に、表札や郵便受けなどの玄関回りに、本人やその犯行グループでなければわからない「目印」を残すことがあります。
玄関周辺は、日ごろから異変がないかをよく確認しておくことが大切。
見覚えのない印やマークが書きつけられていたら、すぐに消してください。
・表札に家族全員の名前を書かない
表札に記載するのは、名字のみにしましょう。
泥棒は、犯行前に住人の家族構成や生活パターンなども下見します。
表札に家族全員のフルネームを記載していると、泥棒に容易にヒントを与えることになるのでおすすめできません。
郵便物などが届かない夜間には、表札自体を取り外してしまうのも対策のひとつ。
取り外しができるマグネットタイプの表札が市販されています。
・長期不在時は新聞と郵便物を止める
泥棒は住人の不在を確認するために、郵便受けもチェックしています。
旅行や帰省のために長期で家を不在にするときは、留守を気づかれないよう、新聞や郵便物の配達を停止する手続きをしましょう。
一般住宅の郵便受けでは、2~3日の不在でもいっぱいになってしまうことがあります。
新聞は、販売所へ連絡を。
郵便物は、最寄りの郵便局に「不在届」を提出すれば、届出期間の終了後に届けてくれます。
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・泥棒の3大侵入手口
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