防災・防火 2024年02月16日

地震に備えた新築戸建

地震への備えとして、住宅の耐震性強化は非常に重要です。
しかし「地震に強い家」を実現するためには、耐震性能以外にも着目すべき点がいくつかあります。

▼ 新築する前から考えてくべき備蓄品スペース
家族全員が3~7日間程度、過ごすための量を備蓄するには、相当なスペースが必要になります。
水や食料、非常用トイレなどの備蓄品に加えて、電源を確保できる大容量の蓄電池も用意しておきたいもの。

「地震に強い家」には、耐震性能とともに備蓄力が求められます。
設計段階から、備蓄品や防災用品を収納する十分なスペースが確保できるよう考慮しておきましょう。
棚の転倒も考えられますので、造り付けの棚を設置しておくと安心です。

▼ 入居前から考えたい家具の転倒対策
大きな地震が発生すれば、家具が転倒する可能性があります。
家具の転倒防止は、はじめから対策を講じておきましょう。

たんすや食器棚などの大型家具は造り付けにすると、転倒のリスクを回避できます。
あとから転倒防止対策をおこなうこともできますが、大型家具の場合、少し持ち上げたり、移動させたりするにも対策が大掛かりになりがちです。あらかじめ必要な家具を厳選して造り付けることをおすすめします。
手持ちの家具を搬入する場合は、転倒防止グッズも合わせて用意して搬入時に設置するようにしましょう。

【転倒防止対策ワンポイント!「壁の下地補強」】
大型家具を固定する壁には、「壁の下地補強」をしてもらうことをおすすめします。
壁面が弱いと、家具を固定するための釘やねじも抜けてしまう可能性が考えられます。
あらかじめ家具のレイアウトをイメージして、必要な対策を講じましょう。

造り付けではない家具の転倒防止対策は、可能であれば壁面への固定が良いでしょう。
もし突っ張り棒を用いるのであれば、家具の手前ではなく壁に近い方に設置するようにしましょう。


▼ 寝室の地震対策
大きな地震が発生した際にリスクが高いのは寝室です。
就寝中はとっさに身を守る行動が取れず、倒れてきた家具を回避できない可能性があります。
家が倒壊した場合、建物そのものに圧しつぶされてしまうことも考えられます。

2階建て住宅の場合、地震での生存率が高いのは1階より2階です。
土砂崩れなどの恐れがある地域では特に、寝室は2階にしたほうが安心でしょう。

また、家具の地震対策も寝室は特に念を入れたいもの。
大型家具は極力設置しないのが理想ですが、どうしても必要な場合はローチェストなど背の低い家具を採用してください。
万が一、家具が倒れたとしても、ケガをすることのないように寝る場所のレイアウトも大事なポイント。家具が出口をふさぐ可能性もあるので、家具を設置する位置や向きも十分に検討しましょう。

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<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

濱田宏彰日本市民安全学会常任理事
濱田宏彰日本市民安全学会常任理事

侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。

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