防災・防火 2023年10月06日

防災シミュレーション「家族で安否確認を練習しましょう」

▼ 災害時の安否確認手段
いつどこで発生するかわからない地震
家族がバラバラの場所で被災することも考えられます。

被災後、身の安全が確保できた後は、一刻も早く安否を確認したいものですが、広域災害ともなれば、普段の連絡手段が使えない可能性もあります。

安否確認にはさまざまな方法がありますが、
被災状況によってどの方法が利用できるか変わってくるので、あらかじめ複数の安否確認方法と利用順位を家族で話し合っておきましょう。

<家族の安否を確認するために>
①SNSを利用する
過去に発生した大震災では、通話やメールが利用できないときでも、SNSなら利用できたという状況がありました。
コミュニケーションアプリなどで家族グループをつくっておくと安否確認もスムーズです。

②「災害用伝言サービス」を利用する
災害伝言ダイヤル「171」では、電話で音声メッセージの登録・再生ができます。
また、伝言掲示板「Web171」は、文字情報を登録したり閲覧したりできるサイトで、事前に登録するとメールや電話で伝言を届けることも可能です。
通信キャリア各社でも、安否確認ができる災害伝言板や災害用音声転送サービスを提供しています。

③防災アプリの安否確認サービスを利用する
災害時に必要な情報や緊急連絡手段など網羅した防災アプリも多数存在します。
なかには安否確認や位置情報の共有などができる機能を備えたものも。
家族で同じアプリをダウンロードしておけば安否確認も効果的でしょう。

④スマートフォンを使わない連絡手段を利用する
通信障害でスマートフォンが使えない場合の最終手段も考えておきましょう。
自宅の玄関先に手書きで安否や避難先をメモして貼っておく、被災地ではない遠隔地の親戚や知人を介して家族の安否確認をするなどの方法が考えられます。
スマートフォンが使えなくても、公衆電話は使える可能性があります。
仲介相手の連絡先を家族全員で共有しておきましょう。

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▼ 災害時に通信回線は使えるのか
地震発生直後は、電話がつながらない、パケット通信が使えないといった可能性があります。
あらかじめ代替手段をシミュレーションしておきましょう。

携帯電話の大規模な通信障害が起きた場合、「00000JAPAN」(ファイブゼロジャパン)という緊急用のフリーWi-Fiが開放されます。
Wi-Fiスポットを緊急時にキャリアの垣根を越えて無料開放するものです。

また、街中に多数ある公衆フリーWi-Fiのなかには、緊急時に「災害モード」に切り替わるものもあり、事前登録なしで誰でも自由にWi-Fiが利用できる状態になります。

Wi-Fiスポットは限られているため、どこでも利用できるわけではないのが難点ですが、Wi-Fiスポットの場所を覚えておけばスマートフォンを使えるかもしれません。
生活圏や職場・学校から最寄りのWi-Fiスポットを各自が把握しておくようにしましょう。

また、災害時に強いとされるのが「公衆電話」です。
被災地の公衆電話は通信規制を受けないので、災害時にもつながりやすく、優先的に通話できるようになっています。
街中から姿を消しつつある公衆電話ですが、いざというときのために公衆電話がどこにあるのか調べておくと良いでしょう。使い方も確認しておいてください。

【防犯ワンポイント!「フリーWi-Fiの注意点」】
フリーWi-Fiのなかには安全性の低いものもあります。
災害時にフリーWi-Fiを利用するなら、IDやパスワード、個人的な重要情報を必要とするようなサービス利用は避けましょう。


▼ 災害伝言サービス「171」で安否確認をシミュレーション
災害伝言ダイヤル「171」と伝言掲示板「Web171」は、定期的に利用体験が可能です。
安否確認の練習にも適していますので、以下の期間を利用して家族全員で体験してみましょう。

※「171」の体験提供日
・毎月1日、15日
・正月三が日(1月1日~3日)
・防災週間(8月30日~9月5日)
・防災とボランティア週間(1月15日~1月21日)

ガイダンスに従って選択していけば、メッセージの録音(入力)、再生(閲覧)は簡単です。
途中で、安否を確認したい相手の電話番号を入力する箇所がありますが、家族それぞれの電話番号を登録していてはかなり手間を要します。
代表となる家族の番号を決めておき、メッセージをひとつの電話番号に集約すると効率的です。番号は固定電話、スマートフォンのいずれも利用できます。

家族の安否を確認する方法は、一つでは不十分。
そして、事前に練習しておかなくては緊急時にうまく使いこなせません。
家族間で安否確認についての共通認識を高めて、それぞれの使い方を練習してみてください。

【防災ワンポイント!「171」「Web171」の有効な使い方】
災害伝言ダイヤル「171」と伝言掲示板「Web171」をどのように使うと効率的か、ぜひ家族そろってシミュレーションしてみてください。
誰の電話番号を登録すべきか、事前に検討しておく必要性にも気づくと思いますし、より家族にあった使い方が見つかるはずです。

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<監修>
濱田宏彰
セコム株式会社IS研究所リスクマネジメントグループ
シニアリスクコンサルタント/防犯設備士/防災士/日本市民安全学会常任理事

濱田宏彰日本市民安全学会常任理事
濱田宏彰日本市民安全学会常任理事

侵入窃盗を中心にあらゆる犯罪情勢の調査研究を継続。各方面に対しセキュリティコンサルティングを実施。犯罪傾向・統計情報を基にリスクマネジメントの観点から、「安全・安心」な暮らしのためのセキュリティについて研究する日々。
地域の自主防災会では常任委員を務め、日々の防災活動にも注力。
また書籍『セコムが教える防犯プロのアドバイス』『タイプ別にみる働く女性の防犯対策 ライフスタイルWoman360°』などの執筆・監修に携わる。

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