ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 2018年も特殊詐欺の被害が続出
犯罪全体の件数は減少
2018年の犯罪情勢は、現在発表されている最新の統計をみると、件数としては例年通り減少が続いています。2017年の刑法犯は91万5000件あまりでしたが、2018年は81万件から82万件といったところになりそうです。
「窃盗」も減少となっており、2018年は60万件を切ってきそうです。そのほかの罪種では、暴行の高止まりが続いており、今年も3万件ほどとなりそうです。
一方、「強制性交等」は、名称が「強姦」から変わってから犯罪の範囲が拡大したことなどもあって上昇が続いていて、今年も増加となりそうです。さらに、件数は少ないながらも、「略取誘拐・人身売買」の増加は続いており、この10年ほどでおよそ2倍にまで増加しています。
特殊詐欺の件数はやや減
高止まりが続いている犯罪といえば、社会問題となっている「特殊詐欺」が挙げられます。今年も被害が続出しましたが、件数としてはやや減少となり、1万6000件から1万7000件といったところになりそうです。「特殊詐欺」のうち、「オレオレ詐欺」に代表される「振り込め詐欺」について、この10月までの件数で手口別に前年比を算出すると、「オレオレ詐欺が14%の増加となった以外はいずれも減少で、架空請求詐欺は14%の減少、「融資保証金詐欺」は27%の減少、「還付金等詐欺」は44%の減少となっています。
架空請求詐欺の一件当たりの被害額は増加している
しかし、被害額としてみると、一件当たりの被害額では全くの反対となっており、オレオレ詐欺が20%の減少、架空請求詐欺が24%の増加、融資保証金詐欺が26%の増加、還付金等詐欺が4%の増加となっています。国民生活センターへの相談でも架空請求の案件は増えているようです。また、月別に見ても架空請求詐欺の被害額の増加は見て取れます。年初の頃はオレオレ詐欺と架空請求詐欺の被害額は250万円前後でしたが、8月には架空請求詐欺は400万円を超えてきました。一方で、オレオレ詐欺の方は9月・10月と200万円を下回る状況となっており、両者の差が広がってきています。
あなたも詐欺に遭うかも?
オレオレ詐欺に代表される特殊詐欺の被害者は高齢者が多いことは確かです。しかし、架空請求詐欺や融資保証金詐欺については全年齢層に被害者が広がっています。架空請求詐欺は電子メールで入ってくるものですし、融資を受ける年齢というのはどちらかというと若年層の方が多いでしょう。。そのため、被害者は必ずしも高齢者だけではないのです。「うちの親がオレオレ詐欺に引っかかるのが心配」という方もいらっしゃるかと思いますが、ご自身もだまされないように日頃から警戒心を持ってください。また、この年末年始に帰省される方は、特殊詐欺の手口などについて、ご両親やご祖父・ご祖母様との話題の一つに取り上げていただければと思います。
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
振り込め詐欺の手口別の一件当たりの被害額
(警察庁の資料をもとに作成、1〜10月)
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