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8月も末、最後の一週間となりました。今頃、夏休みの宿題に精を出しているお子さんも多いのではないかと思います。夏休みの自由研究の定番テーマの一つに標本作製があります。昆虫や植物などを採集、分類し、それを見やすい形で標本の形にするものです。
最近、ヒアリなどの有害外来生物の日本への侵入がニュースとなり、日本各地の港湾の関係者には、標本を使った注意喚起が行われています。昔から実物の標本は、その生物の何たるかを知るうえで非常に重要なものでした。実物を分類し、その名前と共に整理した標本は、写真が発明される前の時代には、人々がその生物の実際の姿に触れる唯一の方法だったのです。分類は、科学の第一歩であり、初期の生物学はこれによって発展してきました。
今においても各地の自然博物館などでは、さまざまな生物の実物標本が展示されています。この事実は、写真や動画が当たり前に存在するようになった今においても、実物でしか伝えられない情報があるということを物語っています。
本コラムでいつも触れていますが、セキュリティとは、広い意味では「ある組織のオペレーションが、あらかじめ定めたプラン通りに進み、理由によらず、それが妨げられないこと」、場所の安全に関する(狭い)意味では、「入れてはいけないエージェントを管理区画の中に入れないこと」です。
日本にとって、外来有害生物は、国内で行われているさまざまなオペレーションに悪影響を及ぼす、入れてはいけないエージェントの一つだと考えることができます。入れてはいけないエージェントである外来生物を国内に入れないようにするためには、まずこれらの外来生物を日本にいる在来生物と分類、区別することが必要となります。このことからも、対象の区別、「分類」は、科学だけでなく、セキュリティの分野においても欠かせない要件になることがお分かりいただけるのではないかと思います。
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