ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 車両盗難の1位に躍り出たプリウス
先週、日本損害保険協会から2014年11月の自動車盗難事故実態調査の結果が発表されました。
今回で16回目となる調査結果によると、この11月に保険金を支払った事案は、車両盗難が372件、車上ねらいが626件となっています。どちらも前年比で大きく減少しており、車両盗難は40%の減少、車上ねらいは43%の減少となっています。
都道府県別にみると、車両盗難の支払件数が多いのは、愛知県、大阪府、千葉県、神奈川県となっています。また、車上ねらいの支払件数でみると、大阪府、愛知県、埼玉県、神奈川県となります。
車名別の盗難状況をみると、7年連続でワースト1位となっていたハイエースが2位に下がり、プリウスがワースト1位になっています。
減少したハイエース
車両盗難の上位20位を示したものが右の図です。
プリウスが全体の2割程度、ハイエースとランドクルーザーが1割程度、続く、アクアとセルシオまでを足すと189件となり、全体372件のうち5割を超えることとなります。
今回、プリウスは70件でしたが、昨年も70件でした。つまり、ハイエースが大幅に減少したことが、1位脱落に効いたようです。プリウスの件数は昨年と同数ではありますが、先に示しましたように、保険金の支払い総件数が40%も減少している中での同数ということは、かなり狙われてきているといえそうです。車上ねらいの被害件数でも、プリウスはワースト1位なので、要注意車種なのです。
新車が狙われる傾向に
車両の登録時から盗難までの期間をみると、"5年以上の車両"が63.2%と最も多くなっています。しかし、昨年までは"5年以上の車両"は、年々増加傾向で、昨年は76.1%でした。これが、今回は大きく減少しているといえます。相対的に増えているのは、いわゆる新車です。登録から1年未満の車両は全体の14.0%で、昨年の7.3%からほぼ倍増しています。
以前は、ハイエースなどの古い年式の車両は、盗難防止装置のイモビライザーが装備されていないために、狙われやすい傾向があるといえました。しかし、最近はこのような防犯装置だけでは守りきれない情勢になってきているのです。
もしも被害に遭ってしまった場合の準備
今回の盗難車両ランキングをみると、ベンツが久しぶりにランクインしていることと、レクサスが初めてランクインしています。また、プリウスに代表されるハイブリッドカーが上位に入ってくるようになりました。4位のアクアも、海外ではプリウスCという名称で販売されていますので、プリウスの仲間と考えると、ハイブリッド専用車だけで全体の4分の1を占めるまでになっています。市場で人気の車種が狙われる傾向が強くなってきたといえそうです。
イモビライザーを無効化するイモビカッターと呼ばれるツールを悪用する窃盗団などもあります。ハンドルロックやタイヤロックなどの防犯装置と合わせ、万が一盗難に遭ってしまった場合の、被害を最小限に抑えるために、GPSによる位置情報提供サービスを準備しておくことも有効となります。
【参考情報】
・位置情報提供サービス「ココセコム」
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
車両盗難ワーストランキング
(2014年11月、日本損害保険協会)
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