ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > 在宅中なのに侵入してくる泥棒は3割
住宅侵入盗には、「空き巣」「忍込み」「居空き」の3種類があります。このうち、住人が留守の時に侵入する泥棒を「空き巣」、住人が就寝中に侵入してくる泥棒を「忍込み」、住人が生活している中で侵入してくる泥棒を「居空き」と言います。そして、そのうち、住宅侵入盗に占める割合が高いのが、「空き巣」です。
近年、「空き巣」の割合が最も高かったのは、2005年の78.1%でした。つまり、在宅時の割合は21.9%です。その後、在宅時の住宅侵入盗の割合は増加し、一昨年の2011年には、ついに30.0%にまで増えました。
留守中の泥棒と在宅中の泥棒
さかのぼって調べると、1990年代の後半に、在宅時の割合がやや高い頃がありました。具体的には、1997年に29.9%にまで在宅時の侵入盗が増加しました。その後、空き巣が幅を効かす時代が続き、住宅侵入盗のうち、留守中が75%、在宅中が25%となりました。
それが、再び留守中7割、在宅中3割に戻ってしまったのです。泥棒にとっては、留守中の方が仕事はしやすいはずです。それが、在宅中でも侵入しようと考えたからには、何らかの理由があるはずです。
空き巣を防ぐ、さまざまな対策
2002年の刑法犯認知件数が史上最悪の285万件になる頃から、官民挙げての防犯対策が始まりました。2003年には、特殊開錠用具の所持を禁止する、通称ピッキング法が施行され、2004年には警察庁認定のCPマークのついた防犯建物部品が普及し始めました。
住民のみなさんの防犯意識が高まってきたのもこの頃です。つまり、留守宅に無理やり侵入するには障壁が高くなったことが、結果的に在宅中における侵入盗が増加した一つの要因かもしれません。
玄関や窓のカギは頑丈さを増し、それらを破ろうとするツールを持ち歩くこともできない泥棒にとっては、試練の時代であるのかもしれません。
空き巣の手口はガラス破りから無施錠へ
2011年に在宅中の侵入盗の割合が30.0%となりましたが、2012年には28.5%に減りました。たまたま下がったのかもしれませんが、もしかしたら留守中でも侵入できる住宅が増えたのかもしれません。
これに関して、ひとつ考えられることは、カギのかけ忘れです。一時期、住宅の侵入手口といえば「ガラス破り」が第1位でした。ところが、ここ数年で伸びてきたのは「無施錠箇所からの侵入」です。いまでは、住戸の形態に拘わらず、「無施錠箇所からの侵入」が泥棒の侵入手口の第1位になっています。
空き巣も忍込みも居空きも全てシャットアウト
住宅侵入盗のうち、留守中を狙った「空き巣」の方が多いのは、これからも変わらないと思います。しかし、在宅中でも侵入してくる「忍込み」「居空き」も少なからずあります。在宅時に泥棒に侵入されてしまうと、もしかしたら住人が泥棒と鉢合わせしてしまうことも考えられます。
実際に、泥棒が居直って、住人に危害を加えたという事例もあります。在宅時でも施錠を励行することと、外出するときにはカギのかけ忘れのないように、しっかりと確認してから出かけるようにしてください。
(参考)
空き巣、忍込み、居空き、すべてに対応する「セコム・ホームセキュリティ」についてはこちら
セコムIS研究所
リスクマネジメントグループ
濱田宏彰
忍込みと居空きを合わせた在宅中の
住宅侵入盗の割合
(警察庁の統計をもとに作製)
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