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1988年 米国最大の病院経営会社から救急医療部門を
買収してノウハウを蓄積
1989年には全米有数の在宅医療会社を買収


木曜コラム セコム50年の歩み

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木曜コラム セコム50年の歩み


1988年 米国最大の病院経営会社から救急医療部門を
買収してノウハウを蓄積
1989年には全米有数の在宅医療会社を買収

 セコムは、1988年、米国最大の病院経営会社から救急医療部門を買収。翌1989年には契約者数で全米3位の在宅医療会社を買収しました。

 米国で医療事業を始めたのは、将来、日本での事業参入をにらんでのノウハウ集材のためでした。救急医療と在宅医療を選んだのは、ご契約先に異常が発生すると緊急対処員が駆けつけて対処するオンライン・セキュリティサービスに近い分野だったからです。

 救急医療の仕組みは、住民が911番(日本の119番)通報すると、管制センターの管制卓に住民の住所・氏名・電話番号が映し出されます。管制員は電話で症状を確認すると、町の各所で待機している救急車の中から患者に最も近い救急車を選んで、急行を指示します。救急車にはパラメディックと呼ばれる救急救命士とEMTと呼ばれる救急医療技士が同乗し、医療処置を行いながら病院に患者を移送します。

 このサービスでセコムが目を見張ったのは、日本では止血や人工呼吸など簡単な応急処置しかできませんが、米国では点滴、薬剤投与、注射、さらには病院の医師と無線でやり取りしながら麻酔薬の投与などの高度な治療を行うことができることでした。この違いは救命率の差となって表れていました。たとえば、心停止状態の患者のわが国の救命率は2〜3%に過ぎないのに対して、米国では最大で40%が蘇生していたのです。

 後年、日本で「救急救命士」が誕生したのは、そうした日米の違いをセコムを通して知ったマスコミが重大な医療問題としてキャンペーンを展開したことがきっかけでした。

 在宅医療については、米国での経験やノウハウが日本で在宅医療サービスを始める際に生かされました。ただ、ノウハウの蓄積という所期の目標を達成できたため、セコムは進出してから6年後の1994年に好業績を上げていた2社を売却しました。

 それはともかく、これを機に、1991年からスタートしていた「薬剤提供サービス」と「訪問看護サービス」を柱とする、日本初の本格的な在宅医療サービスを展開していくことになります。

(参考)
・"全体像"で理解する読み解くセコム50年の歩みはこちら

セコム株式会社
コーポレート広報部

米国の救急医療

米国の救急医療


米国の在宅医療

米国の在宅医療

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