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1988年 セキュリティ用の生体認証システムの先駆け
日本初の指紋照合システム「セサモID」を開発・発売


木曜コラム セコム50年の歩み

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木曜コラム セコム50年の歩み


1988年 セキュリティ用の生体認証システムの先駆け
日本初の指紋照合システム「セサモID」を開発・発売

 アラビアンナイト(千一夜物語)の中に、泥棒が洞窟の前で「オープン・セサミ(開けゴマ)」と呪文を唱えると、入り口をふさいでいる大きな岩が動くシーンが出てきますが、「セサモ-ID」はこの「ゴマ」にあやかってスペイン語の「セサモ」にしたとか。呪文ならぬ指紋で扉を開けるという独自機能にふさわしいユニークなネーミングです。

 これは指紋が鍵の代わりになるので鍵を持ち歩く必要がなく、紛失や盗難の心配もなく、複製などによる不正使用も不可能。操作はセンサー部に指を置くだけ。片手で操作できるので便利といった特長を持っています。

 また、標準登録人数は500人で、拡張メモリーボードを使用すると最大2500 人まで登録が可能です。1名につき2本の指を登録できるので、ケガをしたときは別の指で照合できます。

 なお、その後、治安の悪化や技術革新に伴って、「セサモ-ID」をより信頼性が高く利便性の高いシステムにバージョンアップし、「セサモ-IDs」として提供しています。

 「セサモ-IDs」の優れている点は次の4つです。
(1)読み取りが難しかった、乾燥した指や汗や水で濡れた指でも照合できるよう性能が向上。
(2)指紋の部分的な欠落による照合不良をなくすために、読み取った指紋画像を補正する機能や、指を置いたときの位置ずれに対応する機能など、独自の技術で照合精度が大幅に向上。
(3)操作部は直射日光や雨に当たっても読み取りができるため屋外設置も可能。

 発売当初は、企業向けのセキュリティシステムとして、コンピュータールームや研究室などハイグレードな出入管理が求められる重要施設に限られていましたが、現在は一般事務所や商店でも採用されています。そして、2002 年12 月には家庭向けに玄関ドアの施解錠システムとして「セサモ ホーム-IDs」を開発し、提供を始めました。

 ここ数年、個人情報の漏えい事件が多発し、生体認証による出入管理システムが注目を集めていますが、「セサモ-ID」はその端緒を開いたシステムと言えます。

(参考)
・"全体像"で理解する読み解くセコム50年の歩みはこちら

セコム株式会社
コーポレート広報部

信頼性、利便性をより高めた現在の指紋照合システム「セサモ-IDs」

信頼性、利便性をより高めた
現在の指紋照合システム「セサモ-IDs」

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