ホーム > ホームセキュリティ > 月水金フラッシュニュース > 月水金フラッシュニュース・バックナンバー > コンピュータウイルスに関する相談件数は前年比8割増
先日、個人のパソコンから、航空機の爆破予告や、伊勢神宮の爆破予告がインターネット上に書き込まれる事件がありました。これらは、いずれも第三者がパソコンを遠隔操作していたことが明らかにされましたが、一時はパソコンの所有者が犯人として逮捕されるという事態となりました。これは、所有するパソコンがボットと呼ばれるウイルスに感染したことで、犯人として仕立て上げられてしまったためです。
踏み台にされたパソコン
今回の事件のケースでは、無料ソフトをダウンロードしたことによって、ウイルスに感染し、第三者からの遠隔操作を許してしまいました。そして、あたかもそのパソコンから犯罪予告がなされているかのように、犯人の踏み台として悪用されました。
ウイルスに関する相談件数が大幅に増加
右の図は、以前ご紹介した「インターネット・ホットラインセンター」に寄せられた違法・有害情報のうち、殺人予告や爆破予告の件数の推移を表したものです。このグラフから、2012年に入ってから件数が大きく増加していることが見てとれます。
また、警察庁から発表された「平成24年上半期のサイバー犯罪の検挙状況等について」によると、サイバー犯罪などに関する相談状況は、前年同期比で3.7%ほど減少したものの、ほぼ横ばいです。しかし、コンピュータウイルスに関する相談は285件あり、昨年の上半期に比べ、82.7%の増加となり、コンピュータウイルスの被害が大幅に増加しています。
犯罪に加担しないために
今回の事件のようなウイルス感染は、たびたび報道されています。一般的に、ボットを仕掛けられるパソコンは、セキュリティレベルが低いケースが多く、一度、ウイルスに感染し、遠隔操作が可能となってしまったパソコンは、知らないうちに悪事に加担してしまう可能性があります。このことからも、パソコンに何の対策もせずにインターネットを接続することはとても危険です。ウイルス対策ソフトの導入やOSの定期的なアップデート、ブロードバンドルーターを介してインターネットに接続すること、パーソナルファイアウォール機能を活用することなど、準備を整えてから、インターネットを使うようにしましょう。
(参考)
・総務省・経済産業省 サイバークリーンセンター
・データから読む
「個人が所有するパソコンがサイバー攻撃の踏み台に」
セコムIS研究所
セキュリティコンサルティンググループ
濱田宏彰
殺人予告と爆破予告の件数の推移
(インターネット・ホットラインセンター)
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